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地道だけど、できることを。

愛知県にある大学で、今年度から日本語教師養成プログラムの「教育実習」を担当させてもらっています。教育実習ですから、4年次の学生達が履修してきます。

4年生ですから就活があります。そのために授業を休みます。それはそれでいいのですが、「教育実習をしても日本語教師にはならないんだな」「まぁ、そんな事を今更…」「じゃ、私は何のために養成してるんだ?」と、教えながら葛藤していました。

そもそも、文化庁の「令和元年度内の日本語教育の概要」にある、下記『年代別日本語教師等の数』のグラフを見てもらうと

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日本語教師は、50代以上が50%を占め、若年層はほんのわずかだと分かっていただけるでしょう。その理由である、賃金の低さと雇用の不安定さは、今更述べるまでもありませんが、この理由により、教師養成を受けた学生たちも「日本語教師になるのは、今じゃなくていい」と敬遠していきます。

このまま高齢者層の厚い職種であっていいだろうか?
若年層の育たない職種に未来はあるのだろうか?
大学で教えながら、そんな想いが渦巻いてきます。

そこで、日本語教育実習を履修していた学生達(11名)に、アンケートをし、
卒業後の日本語教育との関わりや、日本語教育との繋がりを持っていきたいかを聞いてみました。すると、多くの学生が上記のような「今ではない」回答でしたが、
4名の履修生が「続けたい」回答でした。

その学生に声をかけ、私の想い(これについては、いずれ…)を伝え、有志の勉強会を定期的に行うことにしました。

今日はその初回。
緊急事態宣言下ですし、zoomで。1時間半の勉強会でしたが、積極的に取り組んでくれました。ブレイクアウトルームでも活発に意見を出し合い、各々が想定した入門〜初級学習者(留学生やら、生活者やら、来日希望者やら)に対するクラス授業を、試行錯誤しながら作ってくれました。

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  ↑ブレイクアウトルームで検討中 私はタイムキーパー

授業で学んだ事を振り返り、1回学んだだけでは身につかないことを実感してもらい、日本語教育も「繰り返し、繰り返し、粘り強く教えていく」ことを学んでもらったり、自分が作った授業案の根拠を言語化してもらったり…。
少人数だからできる『深堀り』が、できたんじゃないかな??

学びの合間に、私が仕入れた教育/日本語教育関連の情報や、今後のキャリア形成にかかわるお話。くだらない話もアリで。

こうやって勉強を続けてもらいながら、まずは『これまで勉強した日本語教育を途切れさせない』ことを目標に、若手の育成に励んでいきたいと考えています。
地道ですが、しっかりと私にできることを。。。

あ、この勉強会は、私の授業の履修者じゃなくても、若者なら参加できます。笑


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