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それって結局、ここでもおんなじ

clubhouse
「音声のSNS」と呼ばれるメディアですが、どんなものかと始めて10日程経ちました。今日は、有名講談師が移動中にちょろっと話す部屋、京大の先生方が哲学について話す部屋、日本語上達法について語る部屋で聞いていました。

私的には、clubhouseに慣れるというよりどんなものか知りたいという好奇心が先に立っていますが、やってみたいけど、部屋を立ち上げる程ではないなぁということで、モデレーターの方から呼ばれたら話しに行き、話したいトピックなら手を上げて話してみたりと“ちょっとだけ積極的なリスナー”いう形で、このメディアを『試食中』です。

今日入った部屋の一つ
「日本語がペラッペラな外国人に勉強法とか聞きたい」という部屋では、”日本語能力試験のN1を取った人がそれ以上になるには?”とモデレーターが問いかけながら、本当に「日本語ペラッペラな方」が自分の勉強法を披露していました。

「独り言を言う」「通訳という訓練を日々積み重ねる」「『言語は筋肉』と考える」「母国語を磨く」「とにかく何でも興味を持つ」などなど…

それらをまとめてみると、

機会を作る
わかりやすいのは、「話さなければならない機会」を作ること。その他には、「inputとoutputの機会」を作ってとにかく話すこと。
少し面白かったのは、いつも同じ環境だと同じ言葉しか使わないので、「意識して様々な環境で話す機会」を作るということ。
例えば、銭湯に行って、年齢高めの人たちと話すとか。そうすると、いつもの環境とはまったく異なる言葉に出会うとか。同じように、経営者は、日本人の社長や部長クラスの人と話すと訓練になるとか、銀行で融資してもらうプレゼンを何度もしたが、それは本当にいい訓練だったとか。

真似する
「ドラマ」「バラエティ」「ニュースキャスター」「歌」の真似をすること。それも、ナチュラルスピードのシャドウィングレベルで。それによって、アクセントはもちろん、リズムやイントネーションなど、日本人の発音に近くなりますよね。
ベトナム人の参加者は、まずシャドウイングをし、その中から興味を持った文について、語彙や文法を調べ、学習を展開させていましたし、韓国人の方は、なるべくテンポの速い曲を真似していたと言っていました。
よく日本語教師は「口の構え」などと言いますが、そもそも頬も舌も喉も、もしかしたら鼻も?、言語によって使い方が違います。日本語独特の動かし方をしていますので、その他の言語を使ってきた方にとっては、動かしにくい動きを強いられています。そういう口の動かし方を訓練をして『ペラッペラ』になってきたのでしょう。

興味を持つ
よく「その国の恋人ができれば言葉もうまくなる」と言いますが…。好きなトピックを扱った読み物を使って、日本語を上達させたという人もいました。
これは、現在私が教えているビジネスパーソンの一人も同じで、テキストはすべて指定されます。それも日本語の教科書ではありません。専門用語モリモリの冊子などが提示されます。これで、語彙力と漢字力が、ぐんぐん上がっていますので、私的にも実感の持てる話でした。
他にも、自分を日本でどう活かすかを考え、何をすべきか考えるとか。つまり、この方は自分と日本社会にフォーカスを当てていました。

だいたい、この3点です。
目新しい訳ではないですが、結局これに尽きるのでしょうね。しかし、私はこれを聞きながら、これらはすべて言語を上達させる方法のみならず、自己実現の方法だよなと考えながら聞いていました。


スタンフォード大学のJ.D.クランボルツは、1999年の論文の中で、
これまで注目されなかった「『偶然』の影響」考察し、偶然の持つ重要な役割を認識、利用し、それらを積極的に生み出すことを提唱しました。そして、人生における偶然の出来事をチャンスや好機に変えるためには、次の5つのスキルが必要だと述べています。

好奇心:新しい学びの機会を模索せよ
持続性:失敗に負けずに努力し続けよ
柔軟性:姿勢や状況を変えよ ←一つのことに拘り続けるな
楽観性:新しい機会は必ずやってきて、
     それを自分のものにすることができると考えよ
リスクテーキング:結果がどうなるか見えない場合でも行動を起こせ

これらの要素を本人が身につけ、偶然の出来事をチャンスにできるよう、クランボルツは提案しています。


こうしたクランボルツの考えを、今日clubhouseで話していた人たちは意識していないと思いますが、それぞれの日本語上達法としては自覚しています。おそらく、同様の考えを持って、自分のキャリアデザインをしているかもしれません。


clubhouseは録音禁止。思わずメモをとり、noteにまとめてしまいましたが、規約違反じゃないですよね??笑

とはいえ、多くの考えをシェアし、活かしていく方が意味あるだろうということで、書き留めておきました。

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