キッシュ in the 高級住宅街
ー 高輪台の迷える子羊こと私 ー
用事がおわって都営浅草線高輪台駅からJR五反田駅にのびる国道一号線を歩いていた。
白金台やら、高輪台やら、白金高輪やら、、
字面だけでも高級感のある街である。
ふと私も気取ってみたくなった。
でもそこを歩く原住民の方たちはまずオーラから一般庶民の私とは違った。
点滅する信号をチワワと共に走り抜ける金髪サングラス美女。
アニエスベーのリュックサックを背負って一人でスクーターに乗ってる4歳くらいの男の子。
さすが、、。
でもめげない私は目的地に向かう歩みを止めない。
（こんなのでめげてどうする）
おめあては「ブレッド＆コーヒー イケダヤマ」のキッシュ。
（昨日いきなりキッシュの禁断症状が発症したから。）
しばらくして到着。
キッシュを食べると決めてからお店に入ったけど、ほかにもおいしそうなパンが所狭しと並んでいる。
よし、家族にも買って帰ろう。
（と言いつつも自分が食べたいものばかり選ぶ。）
キッシュは２種類あった。
「ほうれん草とサーモンのキッシュ」
「ベーコンときのこのキッシュ」
ああ、どちらも間違いない組み合わせ。
私はコンマ界のせめぎ合いの結果、
「ほうれん草とサーモンのキッシュ」をトレイに載せた。
ドリンクを頼んでカフェスペースに移動する。
キッチンはガラス張りになっていて、作っている光景を見ることができる。
でも夕方に行ったからか、キッチンの中にはのんびりとした空気が流れていた。
朝に来たら面白そう。
ほどなくして運ばれてきた私のキッシュ様。
（奥にぼんやり映るのがガラス張りのキッチン。）
丁寧にフォークとナイフが添えられている。
先っぽの部分を一口食べてみる。
ん！
あっためられている！！（涙）
わざわざ温めてくれるパン屋さんのハートウォーミング感、良い。
食べ進める。
ぼっさぼさ。
ほうれん草が頭角を現し始めた。
土台の生地はパイっぽい。
バターが芳醇な感じでさくさく。
クロワッサンレベルに仕上げられた生地が、「さすがパン屋さんのキッシュ！」と言われるのを心待ちにしている。
それに「キッシュの耳」といえば伝わるだろうか？
あの外側の下から上まで続くさくさくのところがもうこの上なくさっくさく。
さくさくは無敵。
バスクチーズケーキよりキッシュだな。
（突然のバスクチーズケーキ。）
（見た目が似てるってだけです。）
. . . . .
カランカラン
マダムがご来店。
マダム「パン・ド・ミありますか？」
私「（パンドミって食パンのことだっけ、。食パンのことを食パンって言わないマダム、イカしてるな）」
高級住宅街・高輪台。
なんか強そうな人をたくさん見かけた1日だった。
夏の終わりの夕暮れ時
五反田駅に向かう国道一号線
下り坂
私は軽い足取りで帰路についた。
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