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生活に活きる心理学vol.35〜車の平均速度はたった6km/h〜

今回は反生産性という考え方を紹介します。


まずは、こちらの質問について考えてみてください。

車の平均速度はいくらだと思いますか?


おそらく、時速40〜50キロくらいだと思ったのではないでしょうか?


確かに、その予測はあながち間違っていません。


ですが、もう少し考えてみてください。


車を買うのにかかったお金。これを稼ぐのに使った時間はどのくらいですか?

維持費はどのくらいかかりますか?

免許をとったり、更新するのにどのくらい時間がかかりましたか?

渋滞にどのくらい巻き込まれますか?

などなど。


車を持つためにかかった時間や費用を考慮してみてください。


そして、もう一度問います。

車の平均速度はいくらだと思いますか?


社会評論家のイヴァン・イリイチ氏の研究によると、最終的な車の平均速度は、6km/h程度だったそうです。


また、この研究が行われたのは1970年代のアメリカです。

高速は既に整備されていましたが、今より人口が40%ほど少ない時代。

間違いなく、現代はさらに平均速度が下がっているでしょう。


これでは、歩くのと変わりません。


このように、見えないコストによって実は生産性が上がっていないという現象を、反生産性といいます。


この反生産性という考え方がないと、実は損をしているのに気づかない可能性があります。

車以外にも、パワーポイントやメールなどが例です。

パワーポイントを使ったプレゼンの準備は、確かに人の心を動かすという観点では立派な仕事ですが、生産性という観点では全くのゼロだといえます。

メールも同様に、迷惑メールなどを処理する時間的コストを考えれば、果たして生産性が高いと言えるでしょうか。

(もちろん、これらのテクノロジーを使わずに仕事をすることは不可能だということはわかっています。)


新しいテクノロジーを導入したり、便利グッズを購入する時は、直感に頼りすぎず、反生産性的な要素がないか、吟味する必要があるでしょう。


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