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雑記『小さくて大きい』

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ただの日記。もしくはエッセイ的な何か。曖昧な日常。
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#日記

恋愛未遂

恋愛未遂

恋愛小説の様なものばかり書いているわりに、私は、恋に疎いと思う。

誰かを好きになることはあっても、それは人間として好きな(なんなら、嫌いな部分も当然ある)わけで、恋をするわけでは無い。

だから、相手の好意に触れたときに、自分と同じように《人間として好き》というカテゴリで解釈してスルーしてしまう。
はっきりと言葉で伝えてくれた場合は、はっきりと言葉で返すけど。

いわゆる《空気》は読めない。

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時にそれは夢の様に

時にそれは夢の様に

例えば。
朝起きて、部屋に独りで、外が雨だったとしても。

例えば。
浴室から聴こえる、キミの歌う変な歌も。

私は、其を、その時間を、愛しく思うのだろう。
愛しく、大切に。
何処かに仕舞い込んだりはせずに。
何の躊躇いもなく。

ループ・ループ・ループ

10年前の日記が出てきたので、読んでいたら、今日の日付のところにこんなことが書いてあった。

3年前の日記が出てきたので、読んでいたら、今日の日付のところにこんなことが書いてあった。

恋はするものではなく、堕ちるもの。
そう、江國香織がいっていた。
まったくその通りだと思う。

人生には、沢山の落とし穴があって、
そこに墜ちてしまった私は、穴の底で途方に暮れて空を見上げている。
空は遠

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天才が天才とは限らないじゃないか。

天才が天才とは限らないじゃないか。

某清水くんと話していて、そう思ったんですよ。(某って…)

彼は天才の類に数えられる人だと思うんです。
エモーショナルな脚本を書く天才。
そして、エモーショナルな芝居をする天才。

でもね、天才だから何でも出来るわけじゃない。むしろ、才がない部分は常人よりも出来ない部分が多い……と、思う。
例えば、日常生活とか。
例えば、何かを理論的に説明するだとか。
良いプレイヤーが良い監督になるとは限らないの

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尻を叩く

尻を叩く

さて、のそのそゆるゆるとしたペースでの更新になっておりますが、私は元気です。いや、元気じゃないです。気持ちは割と元気なのですが、椎間板がヘルニアってしまっておりまして、ぜんぜん元気じゃないです。
普段、痛みに強いタイプの私が、鎮痛剤を飲んでも痛みで眠れないくらいなのだから、これはよっぽどなんだろうと思います。

さて、表題の尻を叩く話。
ケツドラムの方じゃなくて、いわゆる、急かすとか追い立てるとか

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冷静になって

冷静になって

冷静になって考えると、私は何の為に文章を書いていたのか分からなくなる。

それはそれとして、今までにnoteに投稿した記事を、一本一本全て読み返してみた。
自分が書いた文章なんだから当然なのだけど、
「ああ、面白いな。」と、そう思った。
万人受けなんてしないけど、やっぱりじんわりと面白い。面白いというか、興味深いというか。

ただいま。
ただいま、戻りました。

今、「青い魚」「赤い口紅」のつづき

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桃

桃の季節になると思い出すことがある。
その頃はまだ、旦那さんとは冬場のイベントで見かけるととりあえず挨拶をする顔見知り程度の関係だった。

ある夏の昼下がり。
その日は良く晴れた暑い日で、どういうわけか私達はお互いの素性も良く知らないまま、東京の街の中を並んで歩いていた。
ただ、ただひたすらに。
人の多い銀座の交差点に差し掛かる。
信号待ちで隣に並んだお婆さんが、突然「お若い人。そう、あんた達、お

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喫茶店のナポリタン (レシピ付き)

喫茶店のナポリタン (レシピ付き)

子供の頃から超のつく偏食だった私が、ずっと好きだった食べ物がある。
近所の喫茶店のマスターが作ってくれたナポリタンだ。

小学生の頃、厨房の手伝いをさせてもらって、レシピを覚えた。(他にも色々なレシピを教えてくれたけど、今日はナポリタンのお話です。)

湯を沸かしてパスタを茹でている間に、ベーコンかソーセージと野菜を切って少量の油で炒める。
ソーセージは薄切りに、玉ねぎは薄めのくし切りに、ピーマン

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雨の音と静かなエンジン音

雨の音と静かなエンジン音

小さな子供を抱える友人は、夜泣きをする子供の寝かしつけの為にドライブをするらしい。
たびたび耳にする話でもあって、夜泣き対策の定番なのだろうと思っていた。
車に乗せると泣き止むし寝てくれるんだよ、と、その友人はいう。

私は、この数日、ロクに睡眠が取れていなかった。
ずっと眠いのだが、上手く眠れず、昼夜無関係に数分〜数十分の浅い眠りというか気絶に近い寝落ちを繰り返している。
肩も背中もこわばって、

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蓋を開ければAB型

血液型診断などを信じるクチではないのだが、私はきっとAB型が好きだ。
というか、AB型と相性が良いんだと思う。

当家の主人もAB型である。なんなら過去の恋人もAB型が多い。
AB型の友人もやたらと多い。別に血液型を知らなくても、仲が良くなってから血液型の話になってAB型ということが発覚するパターンもある。
今日、知ったのだけど、十数年に及ぶ付き合いの大好きな友人がAB型だった。
私は思わず笑って

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オンラインルームシェア

あの人の不安は、私には救えない。
私が誰かに救われるように、その孤独を埋めることが出来ない。

もともと家にいる時間が長い私は、幸いにもインターネットというものを使って、同じ時間を共に過ごせる友人が多い。
大体の場合、一日中、カメラを付けっぱなしにして、通話状態で過ごす。

そういえば、旦那さんと結婚をする前もそうだった。

仕事から帰宅すると、どちらからともなくカメラをonにして通話モードに入る

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またひとつ、歳を重ねて

今日、またひとつ歳を重ねて、気付いたことがある。
外で仕事をしていた頃は、誕生日が嫌いだった。
月末…どころか、年度末の3月31日。
そもそも、忙しくないわけがなかった。

まあ、産まれてきてしまったものは仕方がない。
予定日よりもひと月程も早く産まれたというのだから、きっと、この日を選んだのは自分なのだ。何故この日なのかは覚えていないのだけれども、きっと何か理由があったのだろう。

年度末の平日

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桜と共に降る雪は、

桜と共に降る雪は、

昨晩は暖かく、明け方まで強い雨が窓を叩いていた。
朝から雪が降るという予報を、半ば他人事のように聞き流して、そろそろ起きだすであろう家人に叱られないようにベッドに潜り込んだ。

寒さで目が覚めたのは、それでもギリギリ朝と呼べる時間帯だった。
9時25分。
スマートフォンの画面に表示されている いくつかの通知を無視して、カーテンを開ける。
窓の外に広がるのは一面の雪景色だった。
雪原のようになった庭

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春の散歩

春の散歩

天気が良かったので、旦那さんとふたりで大きな本屋さんまで散歩をしてきた。
家の近隣には、大きな本屋さんが存在しない。
読みたい本を確実に買うのなら、少し遠くまで足を運ぶのが確実だと思う。
(このご時勢に外出が賢明なことだとは思わないが、通信販売だって、様々な倉庫や人の手を渡って対面で届けられるのだ。)

家からその本屋さんまでは、ゆったりと静かな住宅街を抜け、大きな公園の横を通り、また住宅街を抜け

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