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ヱビスの小説、読書感想文に当選いたしました!ありがとうございます。

誰かとお酒を飲むなら、向かい側じゃなくて。

隣に誰かがいてくれればいい。

声を聞いていればそれでいい。

真正面で顔を、じっとみてしまったら、

そこから得られる情報が多すぎると

集中できないってことがあって。

だから横並びのカウンターが好き

だったりする。

会えない時間をたくさん抱えていた

としても、きっと声に触れたいん

だろうなって思う。

この間、林伸次さんのヱビスの小説

『HOP TRAVEL ハラタウ‐1000年の土地‐』の

読書感想文に応募させて頂きました。

こちらで発表されたのですが、うれしいことに

当選者のひとりとしてみなさんとご一緒

することができました。

林さん選んでいただきましてありがとうございます。

とてもうれしいです。

冷たい雨が雪に変わりそうなそんな寒い

季節の渋谷のバーから始まるお話。

そこに訪れたひとりの女性は、おいしい

ビールを探して消えてしまった男の人を

探している。

やがて読者も彼女や彼と同じものを

探しているような気持ちになる。

まるでそんな時間が繰り広げられてゆく。

それは世界の醸造家が認めるドイツの

バイエルン州のホップ「ハラタウ」にたどり

着くまでの物語。

たどりついてからも時間が果てしなく流れ、

しかも時は円環していると感じさせてくれる

ような雄大な世界が描かれている。

誰かと隣り合って飲んでいる時に、じぶんの

ことを話すのは苦手なので、ひたすら隣に

いるひとのいろいろな話を聞きたい。

頑張ってることでもいいし、凹んだことでも

ちょっと嬉しかったことでも、なんでもいい。

好きな人の情報だったらなんでもうれしい。

訪れたバーで聞こえてくるお客さんの

豊かなストーリーに耳を傾けているような

そんな小説だった。

この間この記事を投稿した時に、コメントを

頂いた。

彼女も林さんの小説をダウンロードされて

読んでいらっしゃった。

小説の中のバーのテーマ曲のようになっている

「酒とバラの日々」が紹介されるシーン。

1964年のプレスなのに聞けることに驚いた

彼女に語り掛ける場面。

レコードは丁寧に扱えばずっと聞けますよ。
人間関係と同じです。
丁寧に扱えば関係も壊れません。

この言葉が好きですとコメント頂きました!

林さんの小説のこの箇所が好きだという。

彼女と親しくさせていただく中で

折に触れなにかと対峙する時にできうる限り

ていねいに接したいという心映えの持ち主

だなって感じていたので、そのくだりが

すきなことにとても頷けた。

こうやって好きな小説について書いている

時は、とても心のすみずみまで気分がいい。

受賞者には、ヱビスのあたらしいビール

ヱビスホップテロワールを贈って頂けるという。

この間は、バーの閉店間際に駆け込むように

訪れて、ぎりぎりまで読書感想文を書いていた。

11月24日にデビューしたばかりのビール

「ヱビスホップテロワール」といっしょに今度は

林伸次さんの装丁された小説の紙のページを

ゆっくりめくってみたい。

雨にゆずる 雪もあるよと 雫こぼして
まわるとき まわるゆめ まわるせかいよ

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