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小林よしのり「戦争論2」日本はカミと死者の国!読後感

小林よしのり「戦争論2」日本はカミと死者の国!読後感

いやー、前作「戦争論」よりもずっと分厚いにもかかわらず、一気に読んでしまった。

これは前作を超えているのではないか?!

とても面白かった。文字数も多いし、読書に近い。というか、読書家としての力量がなければ、本質をつかむことはできないぐらい難しいマンガだ。

日本人は、皆、「戦争論」「戦争論2」を読むべきだと強く思った。

このマンガは、戦争論の本なのに、次の文章で終わる。

ごーまんかましてよかですか?

日本は「カミ」の国である。
そして
「死者」の国である

日本の国柄がそこから創られていることに
我々は
気づかねばならない

「戦争論2」530頁
エピローグより

ボクは、自分が無宗教だと思っていた。しかし、自分の誤りに、この本のエピローグで気づかされた。

多くの日本人に気づきのある、エピローグなので、ここだけでも、立ち読みでもなんでもしてほしいものである。

カミとは、日本人が日本で日本人として成長していく内にゲットする、多神教の感覚のカミである。

ボクらは、神社にもいって祈るし、お寺にいっても祈るし、教会にいっても祈る。それはなぜか?

それは、我々が、カミを信じているからなのである。

日本人の感覚では、石ころから森羅万象に至るまで、すべてのものにカミはやどる。

だから、神社でも祈れるし、お寺でも祈れるし、教会でも祈れるのだ。

我々は、カミを信じてるではないか?無宗教でもなんでもないのである。

そして、

死者の国でもある。日本は伝統的に、祖先崇拝という伝統がある。

ボクの父は、昔から、祖先崇拝的で、「自分の肩の後ろに爺さんがいるんだ」とよく言う。

なんでそんなこと信じてるのか、ボクは、この「戦争論2」のエピローグを読むまで気づかなかった。

なんてことはない。日本人の伝統的感覚なのであって、ボクの父が特殊というわけでもないのである。

お盆には、死者たちが帰ってくる。ボクらは当然のようにそれを受け入れているではないか。

先祖の墓に祈るとき、ある種の独特な感情におそわれないだろうか?なるよね。

日本人は、カミを信じ、死者を信じている。

決して無宗教ではないのである!!

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