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「新しいリーダー」になって欲しいから

「新日本プロレスにも新しく、引っ張っていく人が出てこないといけないんじゃないかと思います」

オカダ選手、政治ネタをぶっこんで来ました。岸田政権とオカダ政権はたしかに似ているかもしれない。「一見新しそうで実は元に戻っただけ」という点で。

新しいリーダーという意味では、むしろSANADA選手に期待していました。でもいまのままでは厳しい。勝負どころでアクロバットな動きに頼り過ぎ。特に膝に負担の掛かるラウンディング・ボディプレスに代わる必殺技をそろそろ考えないと。

かつて埼玉西武ライオンズで活躍した渡辺久信投手は若い頃、ストレートでグイグイ押す本格派でした。しかし加齢で球の速さが落ちると成績も下降。当時の東尾修監督から「まだ真っすぐが通用するうちにピッチングの組み立てを変えろ」とアドバイスされたそうです。

自分自身を振り返ってみても、もう昔と同じペースで働くのは難しい。しばしば休日返上で出勤しましたが、いまは体力的にムリです。コロナとは関係なく、仕事終わりに遊びに行くこともほぼなくなりました。

ただ商品知識と経験が増した分、とっさの場面で機転が利くようになったのもたしかです。たとえばジャンルが曖昧なうえに「誰も自分の棚で置きたがらない本」が入荷したケース。返品せずに「ここだろう」と決め打ちしたら大概売れます。故・野村克也さんの「再生工場」みたいで楽しいです。この種の判断は格段に速くなりました。

できることは迅速に。できないことはムリをしない。一見当たり前。でもやっていない人が意外に多い。「できることをダラダラやる」「できないことにいつまでも執着する」タイプが世の主流かもしれない。

SANADA選手、膝が痛むならムリは禁物です。飛び技を減らしましょう。そして客受けや見栄えを気にせず、ここぞの場面では少々強引でもいいから速やかに攻めるべし。そういう修羅場で繰り出す技とはどういうものか? 彼がその答えを見つけた時、プロレス界に「新しいリーダー」が誕生すると信じています。

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