「文庫化」を待つな
せきしろさんと又吉直樹さんの自由律俳句集・第3弾。昨年3月に刊行されていたようです。全然気づかなかった。。。
自由律俳句は楽しいです。想像力をカジュアルに駆使する軽知的遊戯。読むだけでは飽き足らず、勢い余って作りたくなります。所謂「あるある」とは似て非なるものらしいです。
一方で「単行本で買うのは敷居が高いなあ」という気持ちも正直あります。同じ値段だったら小説やビジネス書、哲学書の方が、と迷ってしまう私は愛書家として三流。とんだ未熟者です。時折クスッとできる一冊が小難しい理屈や深遠な真理を説いた専門書より価値が低いなんて誰が決めた?
と言いつつ、現実的には文庫で試してみることをオススメします。
ちなみに私が↑を買おうと決めたキッカケは「醤油差しを倒すまでは幸せだった」という句に目が留まったこと。言葉に力を感じませんか?
正岡子規が絶賛した源実朝の和歌で「もののふの 矢並つくろふ 籠手のうへに 霰たばしる 那須の篠原」というものがあります。私の中でこれと「醤油差しを~」は作品の出来においてがっぷり四つ、真っ向互角なのです。なぜと訊かれても説明できませんが。
ともあれ一瞬でも「お」となった方はぜひお近くの書店でお求めください。なかったらごめんなさい。
昔、朝起きたら「中原中也占い」をしていました。枕元に置いておいた彼の詩集を手に取って開き、目に留まった作品で一日の運勢を占うのです。
最初は楽しかったけど、ある日「サーカス」に当たってやめました。目覚めて早々に「ゆあーんゆよーんゆやゆよん」ですよ。何もする気がなくなります。
せっかくだから「蕎麦湯が来ない」を買って「自由律俳句占い」を始めようかな、と閃きました。やったらnoteでネタにします。
最後に自作の自由律俳句、らしきものを。
「文庫化を待ってると文庫すら出なくなる」