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カミーノ巡礼世界半周の旅。飛行機を使わず日本からアフリカまで

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2018年の6月7月と飛行機を使わずにアフリカまで行きました。
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#スペイン巡礼

すっきりしないゴール。カミーノ巡礼799km。7月15日

すっきりしないゴール。カミーノ巡礼799km。7月15日

最後の日いよいよゴール、サンティアゴまで20キロ。最後の日をむかえる。

●すっきりしないゴール巡礼最後の日も夜明け前に歩き始めた。人が多いが、知り合いには会わない。

道沿いにTシャツやバンダナ、キーホルダーを売る土産店。店員がこちらに向かって「コリアーノ」と言っているのを聞いて高校生の頃見た映画「GO」を思い出した。

窪塚洋介演じる主人公に対して父役の山崎努が「No soy coreano.

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ゴール前日、印象に残らない1日。7月14日

ゴール前日、印象に残らない1日。7月14日



無心無心で歩き続けるとはまさにこのこと。ただ、ゴールに向かって一歩一歩。途中、大学時代の後輩から電話がかかってきたのだが、クラクションを鳴らしながら走るトラックが数十台。会話にならなかった。この旅の間に結婚式をあげたのだが、結婚式の二次会会場からの電話だった。

今日の写真

タコ料理プルポが有名なスペイン・メリデヘ。7月13日

タコ料理プルポが有名なスペイン・メリデヘ。7月13日

タコ料理のプルポで有名なメリーデに泊まった。オリーブオイルに塩と唐辛子だけのシンプルな味付けのプリポはプリプリで美味しかった。ビールによく合う。皿にたくさん盛られたタコはひとつ残らず平らげてしまった。

歩く人が増え、数えきれないぐらいの「ブエンカミーノ」を言った。人が多すぎて、逆に出会いがない。

歩きだしてからはじめての雨。豪雨。6月27日

歩きだしてからはじめての雨。豪雨。6月27日

葡萄畑から麦畑へ昨日の葡萄畑から一転、麦畑が延々と続く。

来る日も来る日もいくつもの丘を越え、町を越える。頭の中で奥田民生のイージュライダーという曲のフレーズがループする。

《何もないな 誰もいないな 快適なスピードで 道はただ延々続く~》

雲行きが怪しくなり遠くで雷鳴が聞こえ、ポツリポツリとなったかと思ったらすぐに滝のような雨が襲ってきた。

たまたま見つけたアルベルゲに飛び込むと、続いて

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スペイン・葡萄畑をひたすら歩く。6月26日

スペイン・葡萄畑をひたすら歩く。6月26日



夜明けとともに出発した。

有名なワイン産地、行けども行けども葡萄畑が続く。

午後、トンガ(25)に再会。行ったことのある国のことや軍隊経験の話などを聞きながら歩く。

彼は、雨が降りそうな明日は、シルエニャから次の大きな街ブルゴスまでバスで移動するという。巡礼は全行程歩かなければいけないというルールはなくて、最後の100キロを歩けば証明書自体は貰える。僕は、僕が歩くと決めているのだ。

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強い日差しの中、ひらすら歩いた日。6月25日

強い日差しの中、ひらすら歩いた日。6月25日

歩き続けるほとんど誰とも話さず挨拶程度。ひたすら歩き続けた。

スペインは雨が降らないのだろうかと思ってしまうほど、雲一つない快晴が続く。

ナバレテ(Navarrete)で初めての市営のアルベルゲに入った。

アルベルゲには5~7ユーロで泊れる公設と10~12ユーロの私設のものがある。公設は夕食がないところがほとんどで、私設は別料金で夕食を出してくれるところが多いし、部屋あたりのベッド数が少なめ

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スペイン・ワインの泉。6月24日

スペイン・ワインの泉。6月24日

アルベルゲを出て2時間。WINE FOUNTAINの文字を見つけた。

すでに先客2人が立ってワインを飲んでいた。栓をひねるとワインが出てくる。わかっていても感動。ペットボトルしかなかったのが残念だけど。

昨日エンジェラは、ひどい味だと言ってたけど、それを認識できる舌を自分は持ち合わせていなかった。その後しばらく歩いていると、ハイディに後ろから声を掛けられた。ハイディとはパンプローナの城壁で少し

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多国籍飲み会。6月23日。

多国籍飲み会。6月23日。

4回目の巡礼アリエル尾根に沿うように風力発電機が並ぶ。

山頂からの景色は、登って来た方向も、これから降りる方向も全部見渡せて気持ちの良い。

山を下りたところで少し話したのは、マドリードに住むペルー人男性のアリエル。70歳代だろう。この道は4回目で冬も来ているとのこと。

「アルベルゲはいびきがうるさいしご飯が高いから、僕はいつもテントだよ。たまに自転車の巡礼者が通り抜けて行くけど、理解できない

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ブエンカミーノ。という挨拶。6月22日。

ブエンカミーノ。という挨拶。6月22日。

素晴らしいアルベルゲだった。寄付でいい、と言われたが、ランチまで持たせて貰ったし、前日の宿代を参考にして正当な対価だと思う金額をボックスに入れて出てきた。20代の自分なら最低限しか支払わなかったかもしれない。

2時間歩くと、城壁が現れてきた。

「ハイ!ヨースケ」の声に振り返ると、オーストリア人女性のハイディだった。昨日の宿で知り合った夫婦と同行しているのだそうだ。

はじめての大きな街。パンプ

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ひとりだけのアルベルゲ。6月21日

ひとりだけのアルベルゲ。6月21日

フェリーペと出発荷造りの音は夜明け前から聞こえていた。
ベッドでスマホを見るとNさん(75)からのメール。
「ピレネー越えはきつかったでしょう。無理しないで自分のペースを守ってください」
会社の先輩の紹介で知り合った桶川市に住む植木職人のNさんは、70歳を過ぎてからフランス人の道を前後半2回に分けて踏破している。
「アドバイスどおり小さめのザックにして良かったです!」とメールしてあった返事だった。

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