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うすのろ日記

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うすのろな毎日を綴った日記。ほぼ毎日更新しています。立ち食い蕎麦を食べるようにいつも通り、普通に平凡に日々生きていきたい気持ちの日記。
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2021年5月の記事一覧

青い空は共有しても、私たちは漸近線

青い空は共有しても、私たちは漸近線

2021.5.30(日曜日) asymptote

雲ひとつない青空ってつまらない。

あまり綺麗すぎるのが苦手で、買ってきたばかりの白いタオルとか、おろしたてのスニーカーとか、まだ自分の物になっていない感というか、『おまえの物になんかならないぞ』というプライドの高さみたいなものが感じられて嫌なのだ。今日の空は雲ひとつない青空。まるで映画や舞台の書割りのようで、真新しいタオルやスニーカーに感じるこ

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ギスギス、ガサガサと時間が流れる

ギスギス、ガサガサと時間が流れる

2021.5.28(金曜日) early morning

始まりは午前4時。

まだ外は暗い。目が覚めて眠れなくなってしまった(現在4時15分)毎朝4時に起きて執筆活動を始める作家さんを知っている。今頃その人もパソコンに向かって書き始めたんだろうなと想像しながら私はこれを書いている。遠くから救急車のサイレンが聞こえていて、どこかの誰かの苦痛がだんだん近づいてくる。都会ではひっきりなしにそういうこ

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あなたの赤が羨ましいと、トマトを見つめる

あなたの赤が羨ましいと、トマトを見つめる

2021.5.27(木曜日)ripe tomato

雨。軽く頭痛。

朝早く届いた宅配便のダンボールがびしょびしょに濡れていた。「濡れてしまってすいません」と配達員は謝るが、濡れない方が不思議なくらいの激しい雨が降っている。「雨の日は大変ですね、お疲れさま」と労う。中身は有機野菜の定期便だ。数種類の野菜の中にひときわ目立つ真っ赤なトマトが4個入っていた。美味しいトマトが食べたいなと思っていたとこ

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知りたいことは山ほどあって、知りたくないことは海ほどある。

知りたいことは山ほどあって、知りたくないことは海ほどある。

2021.5.26(水曜日) genetic testing

唾を採取する。

GeneLifeの遺伝子検査を受けることにした。自分の身体の本質を知ることは有意義なことか無意味なことかは人ぞれぞれの考え方や生き方の問題だからどっちが良いとは一概には言えない。私も今まではそんなこと知ったところで人生なるようにしかならないわ...という考えだったけど、先日読んだ本の中に『体はみんな同じじゃなくて人に

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オプティミズムな喪失と解放

オプティミズムな喪失と解放

2021.5.25(火曜日) bag it

まつ毛に白いもやもや...発見。

本来の5月が復活したようだ。爽やかな光と風が降り注いでいる。期間限定の晴れ間ではあるけれど、何かしようと躍起になる。とりあえず夫の寝室の毛布とシーツを洗濯した。あとは...お化粧をしよう。

マスカラを塗っているときに、右のまつ毛の上に白い糸くずみたいなものが乗っかっているのを発見した。細くて短くて...何だろうと思

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ありふれた日常の振り幅を笑うな

ありふれた日常の振り幅を笑うな

2021.5.22(土曜日) wonderful day

晴れて、冷たい風が吹く。

朝から晴れている空を見るのは久しぶりだ。窓から見える堂島川の水位が先日までの雨でかなり上がっていて川の色も混濁している。それにもかかわらず、外からはカラスでもなく鳩でもない名前も知らない鳥が『ぴぃやぁ、ぴぃやぁ」と可愛らしい声をあげている。目をつぶっていると森の中にいるような気持ちになる。目を開けるといつもの

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誰かが悪意のスイッチを押した

誰かが悪意のスイッチを押した

2021.5.21(金曜日)

右の足裏がそっくり返る。

昨夜から嵐のような雨の降りようで、今朝もそれは止むことなく続いていることにびっくりする。猫は昨夜から怖がって押し入れに引きこもり朝になっても出て来ようとはしない。私といえば、その雨のせいでもあるまいが、6時に目が覚めてしまい暇なのでスマホを見ていたら、右足の裏が攣り激痛でスマホを床に落としてしまった。親指はあらぬ方向を向いて曲がっている。

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退屈に終わりを告げるひと袋の辣韮

退屈に終わりを告げるひと袋の辣韮

2021.5.20(木曜日) pickled shallots

辣韮おばさんになる。

スーパーの店先に辣韮が並び始めた。昨日1キロ買ってきて甘酢漬けを仕込んだ。今日も1キロ買ってきた。下ごしらえが面倒で一度にできないからこまめに漬けていく。梅仕事とどっちを先にしようかと悩んだけどお酒のおつまみになるから辣韮を先にした。スーパーの店先から辣韮がなくなるまで漬けるつもりでいる。すっかり辣韮おばさん

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男選びより、本選びに余念がない

男選びより、本選びに余念がない

2021.5.18(火曜日) NO BOOK, NO LIFE

本がなくなる。

緊急事態宣言が出る前に家にこもるために買い溜めした本をすべて読み終えた。机の上に本がない。スッキリしたと同時に寂しさが漂う。朝から空いた時間にすることがなくて部屋の中をウロウロしてしまう。以前に読んだ本を再読してもいいが、今は新しいものを取り入れたい気分が高まっている。そんな時に昔の本を読んでしまうと昔の感覚に戻っ

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前のようにはいかないのは、自分も含め、誰もが変化に適応するために成長しつつあるから

前のようにはいかないのは、自分も含め、誰もが変化に適応するために成長しつつあるから

2021.5.17(月曜日) be full of woe

滝の中にいる。

梅雨入りした途端、滝のような雨に見舞われている。まるでアクリル板で作られた箱に入れられ滝の中に放り出されたような気持ちだ。濡れることはないが、その止まない音と先が見えない不安感は私の神経を苛立たせる。

昨日、人間関係で少し嫌なことがあった。内容は世間一般によくあることなのだけど少し考え込んでしまった。人それぞれいろん

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むしろ語らない方が素敵ってこともある

むしろ語らない方が素敵ってこともある

2021.5.15(土曜日) It’s a hot and humid morning

タオルケットさえいらない。

暑い夜に続き、暑い朝を迎えている。昨夜、毛布からタオルケットに替えた。これで心地よく眠れるだろうと思っていたのだが、それでも熱気が寝室にこもり、タオルケットも体に掛けることなく夜を過ごした。我が家の部屋はマンションの最上階にある。最上階というのは屋上に溜まった熱気が夜になると部屋

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窓を開ければ、蜘蛛の声がする

窓を開ければ、蜘蛛の声がする

spiderweb

蜘蛛の巣に悪戦苦闘する。

ベランダの北側にある常夜灯に、数週間前から蜘蛛の巣が張られている。何度も何度もほうきで取り払っているが、また次の日になると張られている。でもその巣の住人は見たことがない。昼間はどこかに出稼ぎにでも行ってるのだろう。夕刻に帰ってきてまたいちから巣を作っている姿が目に浮かぶ。やるせない人生である。私はこの巣の住人にはなんら恨みもないが、蜘蛛の巣というの

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後ろからズドン!

後ろからズドン!

2021.5.12(水曜日) go for a walk

不意打ちに困り果てる。

キッチンに立っている私の後ろにあるテレビから、突然「九州南部が梅雨入りしました」と告げられた。後ろからズドンとやられたような衝撃だった。いつもより3週間ほど早いというではないか。コロナのことで頭がいっぱいで梅雨のことなんて考える余裕がなかった。心底憂鬱になる。梅雨も好きではないが、梅雨が明けると夏だ。灼熱の夏だ。

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過剰な個性は、いたって平凡に終わる

過剰な個性は、いたって平凡に終わる

2021.5.10(月曜日) originality

底辺からもそっと這い出てきた。

私の感情は死ぬのが早い。

そんなこともあって私は今朝からやる気満々だ。昼間より人出も少ないだろうと思い、朝6時に散歩に出かけた。そしてギョッ!となる。人が多い。狭い道では肩が触れるほどだ。考えることはみんな同じなんだなと思う。まったく知らないおばさまから2回も「おはようございます。いいお天気ですね」と挨拶さ

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