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珈琲で野点を行うこと。
倉敷市で行なった珈琲野点。
駅近くの交差点にある商店街の付近にグランドシートを敷いて、トートバッグから道具を取り出す。
小さな看板を立ててスタート。
「許可なく商売しちゃダメだよ」と言われた時の言い訳がわりに料金は無料にした。
次回もしやるなら売茶翁のように言い値にしたい。
初めてのお客様が来た。
夫婦で50〜60代ぐらい。
時間がかかることを承知の上で、
塞ぎ込んでしまったもの
何種類ものシャーベットを宝石箱に思える気持ちは、埃被ったアルバムの中に置いてきてしまったかもしれない。
ある時、小さい頃の写真を見ることがあり、スプーンを小さな口に近づけ、いちごアイスを食べようとしている写真を見かけた。
お出かけ中に公園に行き、移動販売型アイスクリーム屋さんで買ってもらった時のものだった。
大きなパラソルの下、たくさんの文字と絵でメニューが書かれた看板を見上げ、読めないなが
シティートレイル in 東京 1
去年のお話になります。
2018年、東京にてハイキングイベント(ロングディスタンスハイカーズデイ)に参加した。
ロングトレイルを歩き終えた人がかかるハイカーシンドロームといわれる現象について、少しだけ話をさせてもらった。
何千キロもの道をひたすら歩く日々は、日常と非日常が混ざり合い、帰国後の生活と大きな隔たりが出来てしまう。
この辺の話は、またどこかタイミングがいいときにでも。
ハイカー
キャラメルと砂になった記憶
小さな手にコインを握りしめて、少年は近所の商店へと向かった。
彼にとってはそれはお菓子の財宝を求める旅。
店内に並ぶ他の物へ誘うトラップを跳ね除け、少し背伸びをして茶色い箱を手に取った。
背中が曲がった店主にコインを渡し、箱に入った甘いキャラメルを口に入れ、ウヰスキーを飲む大人のように舌先でテイスティングを何度も楽しんだ。
家の手伝いで貯めたコインは桃源郷への切符となり、やっとの思いで手に
甘酒とアイスクリームの温かさ
小さい頃は、甘酒をなぜか飲みたいと思わなかった。
祖母が作ってくれた甘酒はほのかに生姜の香りがし、ポテトチップスとコーラで育った胃袋から「飲んでみよう」という指令は下されなかった。
お酒を飲んで酔っ払う親戚から漂う匂いとわずかに似ていることもあってか、「お酒って面倒くさいなぁ」と子供ながらに感じたこともリンクしているかもしれない。
こうはなりたくないと思った少年は、いつの間にか面倒くさい大人
頬を駆け巡る気まぐれなあいつ
公園の晴れた日の冬空は、透明な何かが通っていくのを感じる。
休憩時間中に、ベンチで自前の枕と寝袋で昼寝をする。
仕事で付けるネクタイをアイマスクにし、眼球に入り込む光を遮る。
頬を当たる何かのおかげか、日差しで火照った顔を冷やしてくれた。
学生の頃、通学路を自転車で登校し、パンパンに火照った全身をクーラーのように冷ましてくれた何かが、同じように頬を伝う。
部活顧問の先生と言い合いになって