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甘酒とアイスクリームの温かさ

小さい頃は、甘酒をなぜか飲みたいと思わなかった。

祖母が作ってくれた甘酒はほのかに生姜の香りがし、ポテトチップスとコーラで育った胃袋から「飲んでみよう」という指令は下されなかった。

お酒を飲んで酔っ払う親戚から漂う匂いとわずかに似ていることもあってか、「お酒って面倒くさいなぁ」と子供ながらに感じたこともリンクしているかもしれない。

こうはなりたくないと思った少年は、いつの間にか面倒くさい大人の一人として数えられるようになり、お酒による小さな迷惑を起こしながら、社会生活の潤滑油と言い訳にして利用している。

少年に対して「ごめんね」と小さく思いながら、今日も月夜の下、お酒を飲むに違いない。

甘酒は大人になってから飲むようになり、特に寒い日に神社仏閣で頂いた記憶がある。

焚き火に寄って甘酒を飲むと、神様に包まれたような暖かさが喉を流れてくる気がするのは、私だけだろうか?

それはコタツの中に入って、大切な人とアイスクリームを食べている時に感じるものと似ている気がする。

冬もあと少しで終わると思うと、寒さがなくなる寂しさを少しだけ感じる。

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