珈琲で野点を行うこと。
倉敷市で行なった珈琲野点。
駅近くの交差点にある商店街の付近にグランドシートを敷いて、トートバッグから道具を取り出す。
小さな看板を立ててスタート。
「許可なく商売しちゃダメだよ」と言われた時の言い訳がわりに料金は無料にした。
次回もしやるなら売茶翁のように言い値にしたい。
初めてのお客様が来た。
夫婦で50〜60代ぐらい。
時間がかかることを承知の上で、
珈琲を淹れている間、地べたに座って待っていた。
申し訳ない・・・と思っても後の祭り。
珈琲を淹れ終え、紙コップに注いで渡す。
「ここで座っている間、不思議な感覚でした」
ゆっくり飲みながら話してくれた。
車や人通りが多い中、立ち止まって待つ。
周りは動き回っているのに、自分だけが止まっている。
「なぜ急いでいるのだろう」
「なぜ怪訝な顔をしてるのだろう」
少し立ち止まってみると、普段見えないことが俯瞰的に見える。
珈琲を待つ時間、同じ場所なのに、別の空間へと誘う。
そんな空間を作りたくて、珈琲野点をしている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?