雪道を歩く 1
雪の中を歩いていると、真っ白な看板に度々出会う。
「ここから先は自分で決めなさい」と言われているような気がしてならない。
白い看板には自由と責任が描かれ、ここから先に進むも、戻るも自分で決めるのだと教えてくれる。
子供と大人の境界線がここにあった。
子供の頃は、何も考えずに前を向いて進み、痛い目にあっても立ち上がって進んでいる。
だんだんとそのスピードが落ちてゆき、立ち止まったり他のルートへ行くこともあれば、止まってしまう。
好奇心や挑戦を忘れることが、老化という大人になる過程なのだと思う。
60を過ぎても元気でパワフルな人や、10代なのに死んだ魚のような目をした人と話をする度、数値で大人と判断することに強い違和感がある。
この先を進めなくなったら、子供ではなくなってしまう。
そんなことを考えながら、前へと進んでいく。
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