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音楽レビュー

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★1月リリースのアルバム・EPの個人的ベスト18

★1月リリースのアルバム・EPの個人的ベスト18

何回も言ってる気がするのですけれど、2020年は開幕から怒涛のリリースラッシュで情報収集で精一杯・・!という状態が続いています。このままいくと年末に「今年は何を聴いていたんだ・・?」とすっとぼけてしまいそうなので、自分自身の健忘録もかねて、1月に発売されたアルバム・EPを18枚選んでみました。

シングルは除外しますが、シングルも本当に豊作だったと思います・・!1月に聴いていた音楽で主によかったシ

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ユーフォリアがつなぐサリー・シナモンのバトン(Mall Grab「Sunflower」EPレビュー)

ユーフォリアがつなぐサリー・シナモンのバトン(Mall Grab「Sunflower」EPレビュー)

ロウ・ハウスというシーンにおける重要人物として語られるJordon AlexanderことMall Grabーオーストラリア出身でロンドンを拠点にする1994年生まれ、若干20代にして世界的に活躍するDJ/プロデューサーであるという以外の情報はほとんどヒットしないが、彼自身について説明するのにこれ以上の言葉は不要かもしれない。

ロウ・ハウスの文脈で語られることの多いMall Grabではあるもの

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没入、余白、精神性(Aril Brikha 『Dance Of A Trillion Stars』 レビュー)

このところメインストリームでアンビエント的母体を持ったフォークロアや、ワールド的アプローチのアンビエント、ノイズなんかをちらほら目にします。

一つはサブクスリプションという低コストの楽曲配信の影響でかなり世界的なインディーズを掘りやすくなっているという点もあるのでしょうけれど、ヨーロッパにおけるフィドルや、アジアのガムランやシタールといった楽器が現代的アプローチで再構築されている様子を見ると個人

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1月に出会った音楽、そのメモと小噺など

1月に出会った音楽、そのメモと小噺など

怒涛のリリースラッシュだった1月が終わり、何とか乗り越えたものの、金銭的HPがかなり削られました・・が、幸福度は上がったのでよしとします。11月からゆるーく続けていた月間聴いていた音楽のシリーズ、今回は趣向を変えて9選にしてみました。

気が付けば1月があっという間に終わってしまったんですが、色々と別のことをしていて、本当に一瞬で終わりました・・。

★1月出会ったアーティストの中で良かったなあと

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もう少しだけ2019年を引きずってみる(個人的に出会ってよかった作品54)

もう少しだけ2019年を引きずってみる(個人的に出会ってよかった作品54)

普段はどちらかというとアンビエントかノイズかアラビア・トルコ音楽を聴いている私ですが、いわゆる「テン年代」の終わりとしての2019年は、再結成やら数年ぶりのリリースやらで色々とあって、自分の好きなアーティストの復活に心踊らせているうちにあっという間に過ぎてしまいました。

・・というわけで(?)、実は個人的ベスト作品25というものはすでに記事化しているものの、それではあまりにも取りこぼしてしまった

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何だか聴いたことがあるようで新しいもの、としてのアルチュセール的理解(Easy Life『Junk Food』レビュー)

メロウなキーボードのメロディに打ち込みやサンプリングされたパーカッション、そこにギターやベース、ドラムといったオーセンティックなバンド構成を合わせつつ、サックスやトラペットなどの管楽器が時折姿を見せ、レイドバックした調子のラップが展開される・・

果たしてこれはファンクなのか、ヒップホップなのか、ソウルやジャズの参照点もありそうだが、BBCのSound of 2020にて「 hard to pin

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★月間まとめ:12月上旬の「こんな曲聴きました」

★月間まとめ:12月上旬の「こんな曲聴きました」

というわけで、今月も始まりました。今月筆者が聴いたニューリリースを、健忘録を兼ねてウェブリソースをフルに活用してメモするという企画です。

前回の反省(多すぎて選別が大変だった/まとめるのも大変だった)から、更新スパンを月に一回ではなく、半月に一回に変更しています。
初回投稿およびコンセプトについては下記の記事をご参照ください。

いつも文字数がすごいことになるので、できるだけ簡素な一言を添えてい

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