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「流行っているものは読まない」と意地をはってきた、ひねくれ者(偏食もち)が、本を読み、世界を広げて行く過程の記録もろもろ。
他にも、読書や本に関するエッセイ・コラムを集めています
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2019年7月の記事一覧
原田マハさん「群青 The Color of Life」(『常設展示室』)覚え書き
「朝、目覚めると、世界が窮屈になっていた」
原田マハさんの短編集『常設展示室』の冒頭におかれた『群青』は、このようなカフカの『変身』を思わせる文章で始まる。
主人公は、メトロポリタン美術館(メット)で働く日本人キュレーター美青(みさお)。
子供時代からの夢の場所だったメットで働く彼女を、突如襲った異変―――その正体は、緑内障だった。
そんな美青が、病院で出会う少女パメラ。彼女