記事一覧
爪先を悼む(連作短歌)
正しくても愛されはしない何重も何重にも気を利かせては消え
指折って数える君に会えるまで1番ふつうの珈琲抱いて
加湿器のせいでシーツが濡れてゆく私じゃ止められないみたい
物分かり良くなる度に爪の先薄くてひび割れていて助けて
特別なトリートメント今じゃない今が来なくて埃のブーケ
昔あげたうさぎのスタンプ使われて殴りたくなる日曜の昼
前髪のどうしても右にいく束を許せたどうでも良くなった
そ
「大したこと」 連作短歌
死ぬわけじゃないよと言ってもあなたとの画像フォルダは動かぬままで
理想通りにいかないことが理想って涙袋にラメ飾ってる
ぺったんこスリッパまえにとぶようなみらいをやくそくしてよ嘘つき
時の軸に寝息が交ざる雲上であなたに渡す言葉を磨く
液体は透明ケースに入れてください涙もここで捨ててください
要するに慰められてて TOEFL の綺麗な本は売らないつもり
この距離は大したことない River