Ayaka

わたしにとって とりとめのあること

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最近の記事

爪先を悼む(連作短歌)

正しくても愛されはしない何重も何重にも気を利かせては消え 指折って数える君に会えるまで1番ふつうの珈琲抱いて 加湿器のせいでシーツが濡れてゆく私じゃ止められないみたい 物分かり良くなる度に爪の先薄くてひび割れていて助けて 特別なトリートメント今じゃない今が来なくて埃のブーケ 昔あげたうさぎのスタンプ使われて殴りたくなる日曜の昼 前髪のどうしても右にいく束を許せたどうでも良くなった それならもう君はいいかな吉野家も1人で行けるし【Pull】でも押すし さよならが

    • 足蹴の揺らぎ(連作短歌)

      フルネームごと齧りたくてそっけない蒲鉾みたいなLINEも愛しい 定期切れワザと気付かないでいる私を好きになれば楽だよ 眉頭が露骨でウケるね寂しいの?(笑)おんなじ鍵を鳴らす、平気 Uberさ払っておくよ空足を踏んだ私は宙を舞うけど いつかね、のいつかをじっと待ち続けフリーズドライの封破ってる 四季全て正気を保つための刺激 蒲鉾みたいなLINEがウザい 「なんでもいい」「そっちが決めれば?」どこへでも行ってしまえと靴を贈った 誰かを好きな気持ちがなくなったとき 社

      • 不要不急と潮とJK

        髪が伸びて、髪を切りたくて、短くしたいわけじゃなくて伸ばしているから伸ばすために髪を切りたくて、髪を切りたいんだけど、不急不要ってやつじゃんって思って、ビューラーでなんにもつけていないまつげを一生懸命あげていた頃を思い出した。 縮毛矯正をかけているのは、勉強に集中するためです。髪を染めているのは、勉強のやる気を上げるためです。スカートが短いのは、自転車をはやく漕いで勉強に充てるためです。まつげを上げるのは、逆まつげに勉強の邪魔をさせないためです。屁理屈いって、可愛くなりたく

        • さっぱりと、今年の延長戦

          やるはずだったものをやれないまま終わっていく一年は、寂しいものじゃなくて、来年の自分に期待しているみたいでいいね。まっしろな年賀状、包んで力尽きたメルカリの荷物、添削しなくちゃいけないES、パスポートをちょっと写すだけの書類、叶えたかった細やかな目標とか。そんな怠惰も治せるテーマ、テーマって呼んでいる抱負はもうずっと一つ。2019年のことはきっと、ずっと忘れられない。本当は2012年のように、健やかな煌めきでいっぱいの記憶が欲しかった。 もう絶対にしないってどれだけ強く思っ

        爪先を悼む(連作短歌)

          セーラームーンになりたくて、あたまがいっぱい。 って書いてから1週間経った今日、10月の16日、なんてことはどうでもいいけど、今日もまだまだ頭がいっぱい。すごいすごい、お芝居も歌も踊りも昔から愛されたままのコンテンツもすごい。

          セーラームーンになりたくて、あたまがいっぱい。 って書いてから1週間経った今日、10月の16日、なんてことはどうでもいいけど、今日もまだまだ頭がいっぱい。すごいすごい、お芝居も歌も踊りも昔から愛されたままのコンテンツもすごい。

          暑さ寒さも自分次第

          「一年中、今日くらいの気温でいいのに」という誰かのつぶやきを見て、なんだかとても痛いところに、持っていないものを刺されたきぶんだった。 最近、外を出歩くときに不快がなかったのはそのおかげだった。暑い、寒い、不快はわかるのに、快はわからないらしい。わたしは。ちょうどいい、過ごしやすい、そんな快を認識できる誰かのことが、とつぜん羨ましくなった。 ついていないな、毎日おもう。ついていないものを呼びよせるくらいに。悪いところしかないなんて、錯覚するくらいに。同じくらい、ついていた

          暑さ寒さも自分次第

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          駅と電車と片思いと

          駅と電車と片思いと

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          「大したこと」 連作短歌

          死ぬわけじゃないよと言ってもあなたとの画像フォルダは動かぬままで 理想通りにいかないことが理想って涙袋にラメ飾ってる ぺったんこスリッパまえにとぶようなみらいをやくそくしてよ嘘つき 時の軸に寝息が交ざる雲上であなたに渡す言葉を磨く 液体は透明ケースに入れてください涙もここで捨ててください 要するに慰められてて TOEFL の綺麗な本は売らないつもり この距離は大したことない Riversal 同じ相手に負け続けてる ビデオ通話の画面を撮った あなたとの画像フォル

          「大したこと」 連作短歌

          花火のために新潟まで行ける女の子に憧れていた なれなくて違うから憧れていた。来年も

          花火のために新潟まで行ける女の子に憧れていた なれなくて違うから憧れていた。来年も

          小麦粉に挟まれる

          大丈夫挟んでしまおう朝食は具がたっぷりのマフィンがいいわ 二年前、初めてつくった連作短歌の、最後の一首。当時読み漁っていた俵万智さんの影響でレトロ+もう使われない女言葉ですね。マフィンに具は挟むのか? と批評で言われました。挟みませんか? ハムとチーズは大定番、レタスや蒸し鶏、ピーナッツバターとか。なんでもいいんです、ちょっとおしゃれな紙で巻けば、それはもう女子大生らしい朝食で、女子大生らしい一日が始まる気がしていました。最近、バタバタしていて「らしくない」朝食ばかりだった

          小麦粉に挟まれる