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子どもがいない働きにくさを考える

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働くことと子育てとの両立ができる社会。それは素晴らしいことだと思います。ただ、それは「子どもがいない人」へのしわ寄せで成立させてはいないでしょうか? おへそが斜めについているせい…
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2021年1月の記事一覧

調査「子供のいないことを理由に職場で不快な経験をされた男性&女性」結果②~回答者の年代

調査「子供のいないことを理由に職場で不快な経験をされた男性&女性」結果②~回答者の年代

昨年実施したアンケート調査「子供のいない理由に職場で不快な経験をされた男性&女性」。調査名が長いので「子供いない人の職場での実態調査」に略します(それでも長いが💦)。

107件の回答のうち、男性が5件と予想外に少なかったことは前回お伝えしました。

では、それ以外の属性で見るとどんな人たちが回答してくださったのかをご紹介します。

まず年齢は、調査する時点で、15歳~60歳とさせていただきまし

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「職場において不快・不利益を感じた子どものいない人」を対象に行った調査①男性が少ない

「職場において不快・不利益を感じた子どものいない人」を対象に行った調査①男性が少ない

小酒部さん、松本さんという心強い仲間が見つかったことで、調査はぐっと進んだ。2019年の秋に設問を検討、12月から年明けにかけてアンケートを行った。

アンケートは大きく以下の4つの分野について設問を設けた。

(1)不快であったことについて。どんなことを経験したか?その時、どんな対応・反応をとったか?

(2)不利益を受けた具体的な経験は?その時、どんな対応・反応をとったか?

(3)妊娠中、も

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マタハラ問題提起の旗手とコラボする

マタハラ問題提起の旗手とコラボする

子どものいない人が職場で感じる「肩身の狭さ」の実態を調査しようと思ったが、どうやって始めたらよいかがわからず、なかなか着手できなかった。

その背中を押してくれたのが、NPO法人マタハラNetの創立者である小酒部さやかさんだ。

数年前に友人の紹介で面識はあったが、もう一度会いたいと思ったのは、「産育休者の仕事をカバーした社員に報酬を与える会社」という彼女の寄稿記事を読んだのがきっかけだった。

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【閑話休題】ドラマ「逃げ恥」でモヤリティ~子育てしながら働くのは「あたりまえ」かもしれないが~

【閑話休題】ドラマ「逃げ恥」でモヤリティ~子育てしながら働くのは「あたりまえ」かもしれないが~

※一度書いたものを、ドラマ再見して書き直しています。

私は「逃げるは恥だが役に立つ」が大好きだ。原作漫画もドラマも素晴らしいと思った。その内容に共感するあまり、以前WEBメディアにコラムを寄稿まで書いてしまったほどである。(どんなものかご興味ある方は末尾参照してみてください)

ただ、お正月にテレビ放映された続編ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類!新春スペシャル!(以下「逃げ恥SP)」

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子どもがいないと「肩身の狭い」理由を知りたい

子どもがいないと「肩身の狭い」理由を知りたい

前のエントリーでも触れましたが、2018年に明治安田生活福祉研究所が行った調査で、働く既婚の多くの「子どものいない人」が、職場で肩身が狭さを感じている。

その調査では、なぜ、どんなことで肩身の狭さを感じているのかの調査はされていなかった。調査を取り上げた日経新聞では、以下のように述べている。

「調査では、具体的にどのような周囲の言動、場面で肩身の狭い思いをしたかまでは尋ねていない。同研究所は「

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子どもがいなくて働くということ~とりあえず「はじめに」

子どもがいなくて働くということ~とりあえず「はじめに」

このタイトルを見た人は、もしかしたら「逆じゃないか?」と思ったかもしれない。書くのであれば「子どもがいて働くということ」なのでは?

いや、間違えではない。「子どもがいない」人間が組織の中で働くということについて考えたい。

2018年の明治安田生活福祉研究所の調査によると、既婚で子供のいない30代~40代前半の女性の5割超が周囲の言葉などで「肩身が狭い」などと感じた経験を持つとのこと。

同調査

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