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中学で感じたこと

▶︎学生相談室を見つける。中にはスクールカウンセラーがいて、困りごとを相談できる。入ってみたかった。ある日、相談室の前をひとりで通りかかると、入口でスクールカウンセラーらしき女性が立っていた。中では、オセロや囲碁などをしている生徒達がいる。休憩時間は、遊び場となっているようだった。

▶︎遊んでいきませんか?というかんじで、その女性は自分を誘ってきた。部屋に入ろうとした、瞬間、名前を呼ばれた、同級

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分岐路

▶︎大人達の視線は気になりつつも、登校を続けた。日々が過ぎ、卒業が迫まってきた頃、母が訪ねてきた。この先の進路について話があった。自分はこのまま残り、みんなと同じ中学に行きたかった。しかし、父の仕事の都合上、あと3年残れる保証はない。

▶︎2つの選択肢が言い渡される。1つは母の所へ戻り、学区内の中学校に通う。つまり、自分の不登校を知っている人達のとこに飛び込むということ。2つ目は母の所へ戻り、学

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レッテル

▶︎以前通っていた小学校へ戻った。応接室。小5の時と変わらぬ担任と再会し、挨拶をした。自分を見る担任の眼差しが強かったのを覚えている。兎にも角にも、慣れ親しんだ場所へ戻れたことはうれしかった、安心した。

▶︎授業の遅れを取り返すべく、マンツーマンで補講が行われた。時々、担任から生活について質問された。お父さんは何時に帰ってくるのか、ご飯はどうしてるのか。小学生の子供と父との二人暮らし、ということ

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時は経つ

▶︎朝起きると、"あぁ、また目覚めてしまった" と落胆する。毎日10時ぐらいに起き、お昼はテレビドラマを見ていた。夕方くらい、2階の窓から外を覗いていると同じクラスの人が、家の前を通りすがるのを見かけた。たまたまなのか。寄り道をして様子を伺いにきたのだろうか。いろいろと気になった。

▶︎不登校が続く。担任が家庭訪問に来た。母から「先生が来たら会ってね」と言われていたが、いざ訪問されると会うのが怖

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ハードル走のような日々

▶︎太っている。体育が苦手。授業が毎回苦痛だった。逆立ちの授業。逆立ちをできるようにならないといけなかった。休み時間、得意な人から、練習に誘われた。なんとか足を掴んでもらえればできるようになった。それは、ひとつ克服できた。

▶︎秋の運動会が近づいてくるのが怖かった。自分の劣っている姿を披露しないといけないから。

▶︎サッカーを見るのが好きだった。それを話したらサッカークラブに誘われた。入る気は

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きしねんりょの芽吹き

▶︎小学生の頃、不登校を経験した。小6の転校がきっかけだった。クラス替えは奇数学年で行われる。自分が入った時期は4月とはいえ、既にクラスはグループ化されていた。自分はどこにいればいいのかわからなかった。

▶︎クラスの何人かの人と話をした。ただ、うまく馴染めなかった。やっと友達と思えるような人ができたが、ある日の班分けで、「来ないで」と突き放されてしまった。相手に対し、自分が悪いことをした覚えもな

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メモ帳と受診の仕方

▶︎普通の人はどうなんだろう。診察室の中で、うまく話せているのだろうか。自分の場合、しばらく(半年ほど)、沈黙の診察が続いていた。週1、10分ほど、1300円ぐらいで。普通だったらそんなことしないかもしれない、きっと変な人だと思われる。通院してることは誰にも話していない。

▶︎通院の下手さ。言語化の下手さ。
クリニックに行っては毎度、帰り道で反省をしている。あれを言いたかった。これを言いたかった

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自閉スペクトラム症の本

▶︎ひとまず、自分は自閉スペクトラム症らしい。大型書店へ行った。心理や医学、そのあたりをうろつく。ただ、そういう本を探してる時、周りに誰かがいるとその場を立ち去りたくなる。やや自意識過剰。最近はすこし立ち読みできるようになったけれども。いっそのこと買って、ひとりで静かに読みたい。

▶︎発達障害関連だと、ADHDと一緒に解説されてる本が多い。ASD単独もあるが、大人向けはADHDに比べて少ない印象

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自閉スペクトラム症? はて。

▶︎問診票が書けなかった。そのせいで初診はボロボロだった。ひとまず問診票の書けなかった質問について考えてみる。文房具屋に行く。メモ帳を購入。

▶︎性格は自己中、自意識過剰、忍耐力不足。来院理由は厭世観があり消えたいと思うこと、人付き合いが苦手、生きていく自信がない、仕事ではイライラや焦燥感があり集中出来ない、考えがまとまらない、会話のテンポに乗れない。

▶︎疑問。希死念慮はなくなるのか、先生に

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薄暗い診察室

((気まずい、なにも話せない))

▶︎取り上げられた問診票のことを考えた。先生はなにか話題を提供してくれないだろうか。診察室の空間一点を見つめたり、机の上の置物とアイコンタクトを取ったり、手の感触を確かめたり。なにも準備せずに受診したことを後悔した。数分間の沈黙が流れていた。

▶︎ようやく先生から質問を投げかけられた。質問は精神科でよく取り扱う病気を鑑別する内容。

先生「睡眠は取れてますか」

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沈黙診察の始まり

自分「… … …」

先生「… … …」

((あれ、ながいよ、沈黙))

▶︎クリニックはビルの上の階にある。フロアに着くと底面がすこしガクッと落ちる年季の入ったエレベーター。高所恐怖が強かった時期なら、まず乗るのを躊躇してしまう、そんなエレベーターで上へあがった。

▶︎問診票はHPにアップされていたので、あらかじめ知り得ていたが、来院理由は記述式で、選択欄は設けていない。ゆっくり記述できるよ

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リセット

▶︎職場に頼りなさそうな新人が配属されてきた。今年は取らないはずなのに、会社の都合により、予定外の配属となった。教育担当は自分だった、これも想定外。こんなに忙しいのに、教育する余裕はない。教育される側もきしねんりょをもつ人間から教わるとは、なんとも哀れ。

▶︎意外とできる。人は見た目や印象だけでは正しくその人の性質を理解することはできない。この新人は、わからないことがあるともんもんと悩み始めるが

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精神科受診のトライ

やっと、いけた、精神科。

▶︎”きしねんりょがある” 以外に ”頭が回らない” という受診理由を手に入れた。どちらもくるしい。でも前者の要件では行けなかった。話の展開が想像できないから。後者が自分の中で確信となったことで、ようやく精神科受診を決意する。

▶︎精神科を選ぶ。「家からそう遠くない場所×メンタルクリニック」という検索だったと思う。あとは口コミ、HPの内容を重視した。電話で初診を予約

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きしねんりょと通院

((死にたい、消えたい、死んだ方がいい、早く死ななきゃ、周りの人の記憶からいなくなりたい、死ね…))

これらの言葉が、よく頭の中を飛び交う。

この言葉が毎日のように飛び交い始めたのは大学生の後半から、だったと思う。

▶︎中学生くらいから、精神科・心療内科やカウンセリングに興味があった。行きたいと思ったけれど、なにを理由に受診すれば良いのかわからなかった。また、クリニックの受診には保険証を使用

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