精神科受診のトライ
やっと、いけた、精神科。
▶︎”きしねんりょがある” 以外に ”頭が回らない” という受診理由を手に入れた。どちらもくるしい。でも前者の要件では行けなかった。話の展開が想像できないから。後者が自分の中で確信となったことで、ようやく精神科受診を決意する。
▶︎精神科を選ぶ。「家からそう遠くない場所×メンタルクリニック」という検索だったと思う。あとは口コミ、HPの内容を重視した。電話で初診を予約した。
▶︎綺麗な待合室だった。受付を済ませ、問診票を書く。問診票には来院理由を自由にかける欄と、いくつかの選択肢の中から選べる欄があった。自由欄には ”仕事が忙しく、頭が回らない” と書いた。選択肢の中からは、″死にたいと考える” を選んだ。
▶︎入室。大きな机の向こう側におじいさんのようなおじさんの先生が座っていた。声はおどろくほど小さかった。きっと自己紹介をされたのだと思う。ドアから椅子までのすこし長い距離を歩いていき、机を挟んで対面に座った。
▶︎問診票に沿っていろいろと質問をされる。ゆっくりと答えた。先生は紙にメモをしながら聞き取っていた。
先生「”頭が回らないこと” と ”死にたいと考えること” どちらが主訴になりますか」
((”死にたいと考えること” と答えたい。でも、それを答えちゃいけない))
だから
自分「頭が回らないことですかね」
先生「〇〇さんは、死にたいと考えることを昔から悩んでいて、最近は頭が回らないことも悩んでおられるんですね」
((そう、その通り))
先生「仕事量を減らしてもらえるよう上司に相談するか、薬を飲むか、になります。」
自分「薬には抵抗があります」
先生「では、上司に相談できそうですか」
((絶対できない、そもそも上司もオーバーワークだから))
自分「…上司に、相談してみます」
先生「はい、では。」
▶︎ひとつの困りごとにしか答えてもらえなかった。なぜ素直に ”死にたいと考えること” が主訴だと伝えられなかったのかと、後悔した。そして、次回の予約の案内がなかったことに驚いた。はじめての精神科受診はこれにて終診。
◼️あとがき
中学生の頃から気になっていた ”精神科受診” は終わってしまった。この先生は、ひとつの主訴に対してしか答えない方式を採用しているのか。死にたいに対する答えはない、という無言の主張なのか。話をじっくりきいてもらえた、という不思議な安心感と、自分の悩みの解決方法がみえないモヤモヤが残った。精神科受診は自分に向いてないのかもしれない、そんな考えが浮いてきた。