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日記

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2022年1月の記事一覧

食べたことのない琥珀糖のような

食べたことのない琥珀糖のような

 昨日は病院だった。予約時間内に行っているのに、呼ばれるのは必ず一時間後くらい。聴力検査を終え、一旦待たされてから呼ばれるのだけど、その間に『ブルースだってただの唄』を読む。
 アメリカの黒人女性からの聞き書きを収録しているものだけど、本当に自分の知らない世界が広がっている。第一章の『たたかいなんて、始まってもいない』というタイトルから引き込まれて、ぐいぐいと読み進めていた。
 生きていくのではな

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甘いのはホットココアだけで

甘いのはホットココアだけで

 書いては消し、書いては消し、を続けている夜。はあ、もう、どうしたもんだ、と嘆いたって自分の脳みそが馬鹿馬鹿しいくらいに空っぽになっているのだ。圧倒的に足りていないインプット。なぜか。私のキャパが足りてないから。

 短歌から離れていたのは自分で、逃げていたのも自分。なんでこんな時期に今更やねん、と思うけど、でも、出さない後悔をしたくないな、という一心。これがままならないということか。

 そうし

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忘れないで、忘れていないこと

忘れないで、忘れていないこと

 ここ数日、友人に頼まれたとあるお手伝いをするために、自宅を離れて生活していた(車で15分もかからない隣町で過ごした)。一週間以上は帰らなかった。いや、でも、飼い猫が恋しくてたまらなくなりほぼ禁断症状が出たのでいてもたってもいられなくなり、着替えをとりに行く(という言い訳をつくり)ついでに会った。
 私が帰って来ると「おお、お前か」と言わんばかりの顔で寄ってきて、手や腕、体に擦り寄ってくれたのがた

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氷柱になって遠くを見つめて

氷柱になって遠くを見つめて

 昨日から小雨が降り、今日もまた思いつきで降ったり止んだりしていたのだけど、生活圏内で雪は降らず、遠くの山とかちょっと向こうの山とかが雪で真っ白になっているのに、ここらへんだけ雪が避けているな、といった模様で、つまらない!という私の気持ちを晴らすべく、山へと車を走らせた。

 山道といえどちゃんと道路は通ってあるのだけど、山道に入ってすぐに猪の子どもに遭遇した。母猪はいなかったけれど、一匹で道路に

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同じシーンで驚く斜め前の観客(スパイダーマンの映画の感想があります)

同じシーンで驚く斜め前の観客(スパイダーマンの映画の感想があります)

 土曜日、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観てきた。

ナイトシアターでの鑑賞だったので、そこまで客はいないだろうと踏んでいた。チケットを取るときも空席はたくさんあったので、これなら気持ち余白感があって心地よく観れるなあ、と思っていたのに、上映前になるとどこからこんなに人が…というほど一気に客が集まり、案内された5番シアターにはすでに多くの観客が座っていた。え、みんな。みんなスパイダーマ

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さりげなく尻尾が触っていく

さりげなく尻尾が触っていく

 町内の雰囲気が日常に戻りつつある。お正月休みを終えた人たちが、再び仕事に従事している。
 相変わらず生活に大きな変化がないのだけれど、少しずつ自分のメンタルに大きなブレがなく過ごせるようになってきている、気がする。

 勝手に涙が溢れ出ることもなく今は落ち着いているし、突然電源コードを抜かれたように何もできなくなる、というのは今のところはない。単に年末年始にたくさん動いたからかもしれないけれど。

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餅の減りようをみておののく

餅の減りようをみておののく

 気がつけば三が日も終わり今日は4日。早いね?何やってたんだか、と考えたら、正月らしいことをちょっとだけしてあとはいつも通りだったな、という感じ。

 大晦日くらいから遡ると、毎年家族で過ごしていて、今年も例に漏れずだったのだけど、その家族の恒例イベントとして手打ちうどんを作っており、それで午後は服や部屋が中力粉にまみれていた。うどんを踏みまくり、薄くひろーく、できるだけ四角くなるように伸ばし、程

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