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同じシーンで驚く斜め前の観客(スパイダーマンの映画の感想があります)


 土曜日、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観てきた。

ナイトシアターでの鑑賞だったので、そこまで客はいないだろうと踏んでいた。チケットを取るときも空席はたくさんあったので、これなら気持ち余白感があって心地よく観れるなあ、と思っていたのに、上映前になるとどこからこんなに人が…というほど一気に客が集まり、案内された5番シアターにはすでに多くの観客が座っていた。え、みんな。みんなスパイダーマン好きなのかい。…私もだよ。
嬉しいだかびっくりだかで、早めに席取っといてよかったね〜なんて言いながら席についた。

 観終わった感想、まだネタバレには早いとは思うのだけれど、ちょっとだけ、ちょーーっとだけ言わせて。

めっッッッッちゃよかった。

 そもそもスパイダーマンを好きになったのはアメイジングスパイダーマン(以下アメスパ)からで、一作目のスパイダーマン(以下初期スパ)はその後に観た記憶がある。ちょっと色合い的に暗めで、影でひっそり活躍するようなイメージ。
ところが今回、マーベルに加入したトムホランドのスパイダーマンはどちらかというと明るくて、楽しくて、そしてアクションも爽快。アベンジャーズとの共闘にはテンションが上がったし、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』や『エンドゲーム』でのアイアンマンやDr.ストレンジとの友情の芽生えも素敵だった。とにかく最高。初期スパやアメスパのことは一旦忘れて、違う世界線のスパイダーマンだという設定でも十分受け入れることができたキャラクターだ。

そして、時系列でいうと『エンドゲーム』を経て、パーカーくんにとって親愛なる隣人となっていたアイアンマンの死去後の物語の2作目だったわけだけど、ああ、こんなことあっていいのかい!!!という驚きの連発で、今作はDr.ストレンジも登場するのだけど、ストレンジもまたカッコよくて好きで、私にとっては推しと推しが一緒に出演しているというだけでも最高な作品だった。(でも私の最推しはキャプテン・アメリカだということは一応ここで述べておこう)

鑑賞中、観客のいろんなところでどよめきがあり、私もまた同じく、わっ、とか、おおおお!とか小さな声で出てしまった。うるさくするつもりはないけれど、つい出ちゃう人なもので…(ごめんね)(マスクはちゃんとしてるよ)
観終わってすぐに、すでに公開日に観た友人に連絡をとり、その興奮を送りつけ送りつけられ、一緒に観た人とも考察やら感想やらを話し、帰り道では終始

『あ〜めっちゃよかったね〜』『よかったねえ』
『めっちゃよかったけど切ないね〜』『ね〜』
というやりとりが会話の隙間隙間にあった。

物語の詳細は省いてやんわりと書くけれど、やっぱり「悩める少年ヒーロー」であるスパイダーマンは大切な人を失う運命にあることからは逃れられなくて、誰かの死で成り立つ物語なんだなあという印象。
すでにアイアンマンという尊敬するヒーローを失った悲しみを経験しているところから2作目が始まっていたのだけれど、そこで踏んだり蹴ったりなことがあって(ミステリオあんにゃろう)悪党扱いされてしまったところから今作は始まる。

ヒーローだけど中身は純粋な少年であり学生なだけあって将来の進路について考えている最中。世の中はスパイダーマンの中の人が学生でありあのピーターパーカーだ!と騒がれているから、どこにいてもヤジを飛ばされるし家は特定されるしMJやネッドにまでその被害が及ぼされるしでいいことなし。
そしてこの状況をどうにかすべくストレンジに頼るのだが、明確な希望を持てずにストレンジを困らせた結果マルチバースと世界に大きな歪みを与えてしまう。

たくさんの敵と闘うことになるし、自分のせいで街中の人たちに危害を加えてしまうことによる大きな責任から目を背けようとしていると、叔母のメイからは道徳心に訴えかけられる。そして、ストレンジの思う解決策に反抗し、彼なりのより良い方を選ぶのだが、これがまた前途多難。思い通りには行かないのが現実で、敵の襲撃に巻き込まれたメイを失ってしまう。

大きな喪失を乗り越えて、敵に対する怒りや恨み、その自分よがりな考えを手放して(その手放すことができた理由が今回の映画のメインと言っていいようなもの。観てない人のために伏せるけど、とにかく素敵な助っ人が現れる、ということだけ)みんなの幸せのために自分一人の犠牲を選ぶ、その成長を見届けることができてよかった。結果は切ないし寂しいものだけれど。

これって続編出るのかな。しばらく出ないのかな。もうアベンジャーズでは活躍しないのかな。まだまだ追いかけていたいよスパイディ。
いろんなところに伏線が張られているし、まだまだもう1作品くらいは出てくれるんじゃないかと期待している。

言いたいことの2割も言えてないんだけどとりあえず一つだけ印象深いシーンを書くならば、
最後の最後でストレンジがパーカーくんに向かって
『…スティーヴンと(呼べ)』って言ったあの表情といい言い方といい、すごくグッときたな…涙腺が再び決壊したのでした。スティーヴンも十分変わったよね。あんなに冷たいおじさんだったのに…
頼むよピーター、君は幸せになってくれよ…と願わずにはいられないラストでした。
正直DVD欲しいです。何回でも観たい。3部作集めようかな。

そんなこんなの土曜日を終えて、日曜日は、随分とエネルギーを消費したのか、午前中はほとんど何もできないでいた。
だけどお昼前に友人から連絡があり、ちょっとしたお手伝いをして、みんなでうどんを食べに行った。
友人の奥さんが抱っこしている赤ちゃんがもう可愛くて、ほっぺたが落ちるんじゃないかってくらいぷるぷるで、目を合わせたら吸い込まれそうなくらい瞳がきらっとしていて、よく喋る、愛嬌のいい子だった。
帰り際に抱かせてもらっていたら、途中でぐずりだし、眠たいんだなあと思い揺らしたりトントンしていたら赤ちゃんはそのまま眠ってしまった。横に抱いたままだと寝ないのにすごい…と言われた。私にも母性が備わっているみたいでよかった。

帰ってきたら私も急激に眠たくなってしまい。気がつけば眠っていて、外は夕方5時をすぎていて暗くなっていた。そのまま食事を摂る気力も湧かず、結局食べないで過ごした。筋トレをしようと思い腹筋やら何やらをしているとあれよあれよという間に夜になったので、お風呂に入って早々にまた眠った。

そして今日。特に何もすることがない祝日。読んで1日が終わるだろう。
メンタルの不調がじわじわ見られているのでどうにか持ち堪えたいところ。

そろそろ『ミトンとふびん』を読み終えて次の本へ。移ろう。

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