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✨Many Many Unnamed Stars✨

 突然ですが、仕事が終わって帰る途中、心臓が飛び出る思いがした。

 自宅〜職場は車で約40分。家はかなりの田舎にあり、大袈裟ではなく野を越え山を越え、海を眺めながら毎日走る。

   一番の難関の山越えは、ずいぶん前から開発の計画があり、少しずつ道が開けてはいるが、常に工事中で、泥や砂利のでこぼこ道も多く、おまけに      狭いことも相成り、大型トラックと出会えばかなり難儀してしまう。
  加えてくねくね道が続くので、運転していてもたまに乗り物酔いしてしまいそうになる。体調が悪い時は小休憩が必須だ。

 民家や畑、田んぼなどもあり、大雪の日は大変である。スタッドレスタイヤやチェーンを装備していても、ハンドルを取られたら下を流れる川に直行である。山の中腹辺りに数カ所、車を停められるスペースがあり、曇った車内の空気の入れ替えと、おやつ休憩も兼ねて停車し、少し窓を開け、軽くストレッチをしたり肩を揉んでこめかみ付近を指圧する。シートを倒して瞼を閉じて、ほんの少しウトウトした後、腰をあげて何気に目の前を見る・・と・・

 なんと・・初めて目の当たりにするような立派なイノシシさんが!!

 お、大きい!!でかい!! マンモスか!?(これは大袈裟)

 お父さんイノ、お母さんイノ、そして小さな子供ちゃんイノが5匹!!

 車の中から漂う九州しょうゆ味のポテトチップスの香りにつられて来たのかな?まさか、セブンコーヒーの芳醇な香りに導かれたのかな?畑の作物を   狙ってるのかな?いやいや、食後の散歩かな?

 そんな推理を落ち着いて考察できたのはその三十分後の帰り道での事。

 イノシシ一家が目の前でくつろぐ姿をじっと見つめながら、まさに息をとめ、微動だに出来ず目をパチパチと。いやぁ、息を飲む、息をころすって        こんな感じなんだ?と思いました。イノシシ一家はもと来た道を礼儀正しく一列に並んで戻り、ガードレールの隙間から茂みへと帰って行く。

 胸がドキドキしつつ、あ!!写真写真っ!!せめて後ろ姿でも!とカメラを起動したまではよかったが、あまりに慌てていたためこれが収穫です。

 可能走行距離のゾロ目です・・

 何はともあれ今夜はクリスマスイブ。
 夜空の星は、日々流れ星となって消え、また新しく生まれる。
 人の目に美しく映るもの、誰の目にもとまることなく必死に輝くもの。

 今、働いている人。
 くたくたで帰っている人。
 家で料理をしている人。
 小さな子供を守っている人。
 責任感を持ってやってる人。
 ワイワイ楽しんでる人。
 昨日を後悔する人。
 明日に希望を託す人。

 笑顔のきみ。
 しかめっ面のあなた。

 泣いてる人。
 笑ってる人。
 歯を食いしばってる人。
 世間を憎んでいる人。
 平和を望む人。

 精一杯生きているそこのあなた。
 眠っている大切なあなた。

 未来に絶望する人。
 奇跡の明日を願う人。
 皮肉を言う人。
 ありがとうと言う人。
 悩んでいる人。
 悩みがないことが悩みの人。

 命ある全て。
 心にある全て。
 忘れない限り続く永遠。
 永遠の先にある忘れない心。

 さっき出会ったイノシシさん。(まだドキドキする)

 生まれてきてくれた子供。
 命をくれた両親。
 友。
 家族。

 一期一会の人。
 明日顔を合わせる人。
 遠くの恩人。
 何気ない近くの人。

 教える人。
 人の助けが必要な人。

 紛争の街で。
 穏やかな国で。
 世界中の君たちが。
 全ての偉大なあなた達が。

 さぁ、ノックしよう!

 そっと、扉を開けてみよう!!

 小さな勇気と、
 
 誇り高き自信を持って。

 見える、聞こえる。

 ほら、やっぱりそうだ。

 みんな、みんな、みんな、

 笑っている。

 優しく、


 笑っているよ。  
  

 

  

 


 

 

私の記事に立ち止まって下さり、ありがとうございます。素晴らしいご縁に感謝です。