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「呪術廻戦」で学ぶ、「自由」にとって必要なこと

「皮肉だよね。全てを与えられると何もできず、緩やかに死ぬなんて。」

✔五条悟の「無下限呪術」

 人気上昇のスピードが、鬼滅の刃の何倍もの早さでですね、呪術廻戦。正直、鬼滅の刃よりは複雑で難しいので、こんなにも支持が増えるとは思っていませんでした…。

 「術式」を使う戦い方は、鬼滅の刃と比べると非常に難解です。鬼滅が文系なら呪術は理系という感じがします。ちなみに、五条悟が使う「無下限呪術」を、物理学的に理解したいという方は【グラフで遊ぶ】五条悟の無下限呪術 - 本の虫生活をご覧くのをおススメします。個人的にはすごくおもしろかったです!特に、漏湖がなぜ五条に触れる事ができないのか、というところは、すごく分かりやすいです。

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 数式でなく言語的に説明すると、敵に、物凄い速さであらゆる情報を送り続けるような術式で、それが原因で敵が動けなくなってしまうらしいですね。これは、分からない話ではないです。おそらくですが、動く前に全てが分かってしまうので、動く必要がなくなっていくのでしょうね。

「皮肉だよね。全てを与えられると何もできず、緩やかに死ぬなんて。」

 このセリフを聞いて、全てを与えられることは、際限のない自由と似ているなと、ふと感じました。「全てを与えられる=欲求がなくなる」ということですが、「全てを与えられる=あらゆることが可能になる=際限のない自由を与えられている」みたいな感じで通じていきます。

 何かをする時に「なんでも自由に、好きにしていいよ」と際限のない自由を与えられた時、逆に何をしていいか、困って動けなくなったことはありませんか?際限のない自由を与えられたことで、あらゆる可能性が湧き出てきて、逆にそれらの中から、何をしていいか選ぶことができずに、選ぼうとしたまま、時間だけが過ぎていくような感じです。

✔不足や不自由はマイナスなのか?

 何もしなくていい、与えられるだけのラクな生活がしたい、と多くの人は望みます。制限のない自由を手に入れてみたいと思ってはみますが、いざそうなると、すぐに飽きてしまったり、何をしていいか分からなくなったりするものです。

 欲しいと思ったものがすぐに与えられ、したいと思った事がその瞬間にできてしまい、次々にしていくとすぐにやりたいことがなくなってしまって、そのうちなにもしたくなくなり、無気力になっていくと思います。

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 私たちの日常には、制限があり、欠乏があるけど、それらがあるからこそ「じゃあどうしようか」という創意工夫がうまれるし、何かを欲してもすぐに得られないからこそ、得るために努力するし、足りないから埋めようとするのです。

 そうすると「ない」「足りない」「制限がある」状態は、決してマイナスではなく、人間の創造力や行動力、意欲を掻き立てる要素であるとも言えますね。表面的なマイナス面だけにとらわれずに、それがあるから生まれるという面に目をやってみると、自分の現在の環境を変えずとも、状況を変える事ができるかもしれませんね。

 

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