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文具、執筆

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文字を書く道具と内容の話
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記事一覧

小さい水彩道具

小さい水彩道具

今年に入ってから急に絵が描きたくなり、ちまりまと画材を揃えている。絵が得意なわけではないが、画材というものまた道具として惹かれるものがある気がするし、カラフルな絵の具を眺めていると癒やされるので嫌いではない。見るだけなのはもちろん好きである。
ヘッダーの絵は、筆者の地元にある神社の境内である。数年前に帰省したときに撮った写真を見ながら描いた。元になった写真はこれで、この写真もまた構図とかが気に入っ

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普段オリジナル書いてる人間が二次創作をしてみた感想

ここで何度か書いている通り、筆者は趣味で小説を書いている。しかし、二次創作とはとんと無縁であった。
なぜなら筆者は過激派原作厨という業を背負っており、二次創作との相性はすこぶる悪かったからである。そんな筆者が二次創作にうっかり手を出したのは、たまたま「好きなもの(作品)」と「できること(執筆)」と「やりたいこと(二次創作)」が一致したからだった。

先に結論を書いておく。
楽しかったが、とても大変

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創作意欲が消えたときの暫定対処方

せっかくやる気が出ていて筆が乗っていたのに、あとちょっとのところで止まってしまった経験はあるだろうか?筆者はある。めちゃくちゃある。
そういう「あとちょっと」のときの創作意欲を一時的に回復する方法がある。
「憎悪」の感情を飼うことだ。

「憎悪」とは

好きな小説だけどこの表現だけ気に入らない。
あのシーンはない方がよかった。
自分だったらもっと良く書けるのに。

などの「文章の中の苦手ポイント」

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おそらくもっとも万人受けする万年筆

おそらくもっとも万人受けする万年筆

2023年、誕生日を迎えた数日後。その日は初夏のような陽気であった。
筆者は「Pelikan」の文字とロゴが入った紙袋を手に、意気揚々と丸善を後にした。中にはスーベレーン M400の青縞が入っている。
不慣れな”友達の友達”との飲み会の疲労や、転職活動で荒んだ気持ちを癒すには十分な買い物であった。自分への誕生日プレゼントという言い訳も付けて。
本来はヨドバシ.comのセールで安くなっていたところを

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ペンケースにこだわりの無い人間がイルビゾンテの革製ペンケースを買った話

ペンケースにこだわりの無い人間がイルビゾンテの革製ペンケースを買った話

革製品の一番の魅力は、やはり経年変化だろう。
筆者は経年変化する文房具がすきなのかもしれない。真鍮のパーツとか、木軸のペンとか、革の手帳カバーとか。
そして、今年新たにヌメ革のペンケースが仲間入りした。

筆者は社会人となってからの大半を、ペンケースを持たない生活をしていた。
仕事はPCで事足りるし、署名なんかで使う黒のボールペンを一本、かばんのポケットに入れているだけで何も困らなかった。

ペン

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M5システム手帳でアイデアを捕まえる

M5システム手帳でアイデアを捕まえる

去年の夏くらいから、システム手帳にはまっている。
それまでトラベラーズノートを使っていたが、諸事情により書けない日が続いてなんだか嫌になって以来、心機一転するために手帳を変えたのだ。
今では自宅にバイブル一冊、A5が二冊、そしてつい先日、M5が一冊増えた。
今回の記事ではこれらの手帳の中でもM5に焦点を当てて書いてく。

アイデアを捕まえるメモ帳

スティーブン・キングの「書くことについて」という

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カヴェコのブラススポーツ万年筆を買った

カヴェコのブラススポーツ万年筆を買った

万年筆沼がまだ継続している、筆者です。
新年、あたらしい万年筆を買ったので今日はその話を。タイトル通り、カヴェコのブラススポーツである。

真鍮素材が好きだ。アンティークな雰囲気が出るのがいい気がする。アクセサリーとか文房具でもちょこちょこ真鍮アイテムを揃えている。
そんな中で新しく手に入れたのがこの万年筆。

カヴェコの万年筆は前々からほしいと思っていたのだが、鉄ペンなのと、真鍮軸のは普通のカヴ

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銀座 伊東屋のペンケアルームに行って万年筆を調整してもらった話

銀座 伊東屋のペンケアルームに行って万年筆を調整してもらった話

最近、自分は喋るより書くほうが向いてる気がしてきた筆者です。

トップ画でお目汚しして申し訳ない。ちゃんと比較用の文章を用意してなかったので感情が爆発したひどいものしか調整の前後を比較できるものが残っていなかったのだ(しかも写真下手)

前日譚

先月、愛用しているキャップレス万年筆がかすれて書きにくいことに気がついて、パイロット本社に修理を依頼した。
キャップレスはデシモのFとマットブラックのM

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新しい万年筆をお迎えした

新しい万年筆をお迎えした

先日、なんとなくお気に入りの文具店に立ち寄った。よくインクを購入している店で、店舗はそれほど大きくないが品揃えは良い。

そこで美しい万年筆を見つけた。ペリカンのスーベレーンM605の限定カラー、グリーンホワイトである。

スーベレーンは万年筆の中でも王道と言われるペンの一つである。筆者も沼にハマった者の一人として、いつかは手に入れたいと思っていたのだが、吸入式であるという点が気になっていたのと、

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増殖したガラスペンとYoutube始めた話

増殖したガラスペンとYoutube始めた話

先日、ふと思い至ってYoutubeにiPhoneで撮った動画を投稿してみた。

いつだって、何かを始める理由は「なんとなく」だ。大層な志や目標はない。ただの好奇心からの行動。

動画を撮ろうと思った発端はしかし、ガラスペンである。
筆者がYoutubeに投稿した、記念すべき最初の動画は「ガラスペンで文字を書くだけ」のものである。
もちろん、まだあまり再生されていない。個人的に、寝るときに聴くのがお

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ガラスペン、はじめました。

ガラスペン、はじめました。

出会いは突然に。ガラスペンを買った。
一応言い訳をしておくと、店に行った時点では全く購入するつもりはなかった。ただ、運命の出会いをしてしまったのだ。

2022年夏。
筆者は悩んでいた。今の仕事が自分に合ってない気がする。

その頃の筆者は、仕事の悩みを文房具を買うことで慰めるという刹那的な行為をしていた。その日も、仕事でなんか嫌なことがあった日だったと記憶している。内容までは記憶していない。

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万年筆、何に使ってる?

万年筆、何に使ってる?

万年筆というと、馴染みがない人にはなんだか敷居の高い文具のようなイメージがあるかもしれない。しかし実のところはただの筆記具であり、ちょっと値段が高いくらいで他のペンとなんら代わりはないのである。

ちなみに筆者は主にジャーナリングに使っている。
考えるために書くというか、思考を整理するために頭の中のことを書き出すのが主な目的だ。
ジャーナリングには書きやすくて長時間書いても手が疲れにくい万年筆がぴ

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万年筆(インク)沼にははまらないと言ったな。あれは嘘だ。

万年筆(インク)沼にははまらないと言ったな。あれは嘘だ。

前回の記事どうも。フラグをまた回収してしまった筆者です。
Reddit民のせいで見事に万年筆とインク沼に入りかけています。順を追って説明しますね。

Redditとは?アメリカの巨大インターネット掲示板です。
筆者はここでときどき外国人たちの議論を眺めたり、参加したりしているのですが、中でもお気に入りなのが万年筆関連の話題をするスレッドです。
新しいペンやインクを買ったり、万年筆で書いた文字やイラ

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沼にはまらなかった万年筆ユーザーの話

沼にはまらなかった万年筆ユーザーの話

わたしは万年筆を三本使っている。

ラミーのサファリ。パイロットのキャップレスデシモ、そしてパイロットのエラボーである。

万年筆へのあこがれは子供の頃、小学校の先生が持っていたデスクペン。

画像はプラチナ万年筆のデスクペンだが、千円程度で買える。そしてとても書きやすい。

これに憧れた人も多いのではないだろうか。小学校の先生は、字がきれいな人が多い。字がきれいな人が持つペン=デスクペン。当時小

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