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及川 昭
2021年11月19日 20:40
私は、人を育てる人材育成というのは、単なる学びのための制度や手法論ではなく、環境が非常に重要ではないだろうかと考えている。私にとって仕事は人生の道場みたいなもので、全てとは言わないまでも大事なことは、大方、仕事に教えてもらったと思っている。打たれ強さとかプレッシャーへの耐性、リスクテイクする決断等、全て仕事で学んだものである。例えば、若い頃は、給料は安かったので、食べていくだけで精いっ
2021年11月14日 15:29
昨今、社会人の「学び直し」に関する議論が多い。学び直しは確かに必要であり、とても大事なことである。しかし、いささか腑に落ちないのは、・新しい環境に対応できる人材づくりの手段は「教育」だけなのだろうか?・社会人が学びなおすための制度等「インフラづくり」を構築しないと本当に人は、学べないのだろうか?という点である。例えば、日本の学校教育や社会人教育の大きな特徴は、「均質性重視の
2021年10月22日 15:53
衆議院議員の総選挙を控えて「成長」よりも「分配」に言及した議論が圧倒的に多いが、国民も市場も政治に求めているのは、「人口が減っても、この国が成長できるように」ということではないだろうか。そのためには、「これまで先送りしてきた課題」にケリをつけなければならない。今から、10年以上前の英国のエコノミストの日本に対する忠告、「豊かな日本には、選択肢がある。蓄えた富をこのまま享受するだけか、改革
2021年10月15日 15:28
衆議院解散で総選挙が決定したことにより、「成長と分配」という言葉が多用されているが、総選挙が近づくと、与野党ともに我々、有権者の歓心をかう道具を使いたがる。矢野財務次官が、文芸春秋11月号に寄稿した「このままでは、国家財政は破綻する」という記事が永田町で騒ぎになっている。その大意は、「与野党ともに財政バラマキに興じているが、日本人の多くは、それを歓迎するほど愚かではない。放置すると、このま
2021年10月7日 14:31
今や政治でも経済でも企業組織でも「改革」という2文字が、登場しない時はない。何故ならば, 日本という国も企業も改革なくして、これからの先の成長等望むべくもないからである。然しながら、我々、日本人は、本当に現状を変えることを望んでいるのだろうか、という点になると私は、非常に疑問が残る。つい最近の自民党の総裁選を見ても、国を動かす為政者の人たちでも「現状維持の安定志向だなあ」ということが、
2021年9月25日 20:57
企業である以上、最終的に利益を出さなければ会社は存続できない。経済合理の方程式「収入マイナス支出はゼロより大なり」は、冷徹な絶対原理である。ただその一方で、この方程式は人間が担っている。売り上げもコストも人間の営為のなせる業である。そして人間は意志と感情を持った生き物である。経営とは、そういった人間を集団として束ねてひとつの目的に向かっていく業である。経済の合理と非合理なも
2021年9月19日 13:57
企業の停滞や経営危機などというのは、紛れも無く人災である。それは、経営トップを始めとする組織上位者の経営に対する考え方とマネジメントのあり方に大きく起因する。いかなる組織も仕組みも人が作り、人が運営し、人がマネジメントするものであるがゆえ、それがおかしくなって崩壊するのは人災以外の何ものでもない。例えば、企業改革の本来の意味するところは、改革実現の条件を経営トップを始めとする経営陣や組
2021年9月11日 17:07
昨今、「日本という国」そして「日本企業」の地盤沈下と停滞が、マスコミ等で多く取り上げられている。然しながら、考えてみれば、成長には必ず終わりがある。それは数々の歴史が証明している。全ての産業でこの流れは必然であり、これを回避することは出来ない。 全ての物事に始まりがあれば、必ず終わりがあるということであろう。本来は、成長期に入った時に我々は、そのことを考える必要がある。
2021年9月4日 17:22
先日、自民党総裁選の実施が決まったが、多分、多くの国民がリーダーに望むことは、日本のリーダーとしてこの国をこれから先、「どのような国にしたい」と考えているのか、そのための課題は何か」といった主張や見解を知りたいのである。「統合型リゾートがどうだとか」「カジノがどうだ」といったミクロのテーマではなく、リーダーといわれる立場の人たちに望むのは、もっと大局的なレベルの考えである。人口減少と高齢化
2021年7月18日 20:48
前号、「人と組織.5-器は最新にしても変わらない人の意識と行動」で述べた、「身の周りのできることから変えていこうという考え方、それは話としては美しいかもしれないが、幹部や部長としての役割責任を放棄していると思う。」、「要は、本当は変えたくないんですよ。」とはっきりと切り捨てる、若手社員達の指摘。私は、この問題の本質は2つあると思っている。① 経営レベルで抜本的に構造を変えなければ、直しよう
2021年7月8日 19:28
6月24日「人と組織」の前号で「根拠なき楽観論がもたらすもの」で述べた「緩い判断」とは、“この変化は一時的なのもので、大したことはない” 等に代表される、要は、目の前で起きていることを無視したり、危機発生リスク等を過小評価したりするものである。昨今の、みずほフィナンシャルグループのシステム障害、三菱電機の品質検査の不正、或いは、東芝の問題等、いずれもこれらの問題を発生させた根底には「大丈夫
2021年6月24日 12:19
先日、某新聞に「日本政府の根拠なき楽観論」というタイトルで2つの事例が掲載されていた。「日本政府の根拠なき楽観論」事例1.新型コロナウイルスの脅威はいきなり、襲ってきたわけではない。2009年の新型インフルエンザを受け、政府の総括会議は新たな感染爆発を警告し、保健所やワクチン開発を強化するという提言をまとめた。然しながら、実行に移さなかった。「大丈夫だろう」と、脅威を甘くみ
2021年6月9日 13:38
時折、クライアントである企業の経営陣から「わが社の若手社員の活性化」という依頼を受けることがある。我々の場合は、仕事を始める前に、まず、対象となる若手社員の人たちと意見交換をする場を設けてもらい、対象者の意識や考え方の一端に触れる機会を持つことにしている。そして、冒頭に「我が組織の課題」といったテーマで参加者が感じている組織上の課題を提起させ、参加者間で意見交換をさせるのだが、その際、参加
2021年6月4日 19:02
「人と組織」というテーマでの投稿であるが、私は、これまで30年近く様々な業界のたくさんの「企業組織と人」にかかわってきましたが、何時も不可思議に思ってきたこと、・何故、組織は目的通り機能しないのだろうか?・何故、組織から不祥事が生じるのだろうか?・何故、組織は変革しないのだろうか?・何故、人は組織の中で成長しないのだろうか?・・等等、様々な課題に遭遇してまいりました。