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小説・詩小説

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小説のようなものや短い詩の物語のようなものなどをまとめたお部屋。
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#現代詩

【詩小説】多摩川、たそがれ

【詩小説】多摩川、たそがれ

ヤクルトの飲み口を指で剥がせたら大人だよ。

多摩川の土手で肩を並べて座っていた親子らしき二人がヤクルト1000を飲んでいた。
少年は舌で穴を広げたヤクルト1000を半分ほど飲んでいたが、少し考えてから人差し指で残った蓋の銀紙を縁に押してくっつけた。
それを横目で見て微笑む三十代と思われる父親らしき大人のヤクルト1000の飲み口は銀紙が全て剥がされて縁はつるつるだった。

いつから人は大人になるの

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【詩小説】マグリット・マグネット

【詩小説】マグリット・マグネット

青い春は18でツグミになる
白い梔子(くちなし)の偏西風を渡り
再び小さな実を結ぶことを願う

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ふたつの青い春はひとつの磁石だった
U字型に曲がったマグネットだった
わたしとあなたは異なる磁極をもっていた
お互い自発的に波を描いていた

わたしたちは鏡に向かってにらめっこをした
あなたは決して笑うことはなかった

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【詩小説】なんて呼ぼう

【詩小説】なんて呼ぼう

街を歩けば「じいじ」「ばあば」
抜け道の公園でも「じいじ」「ばあば」
ながら見テレビからも「じいじ」「ばあば」
どこもかしこも「じいじ」「ばあば」

波平さんが54歳
諸説ありだがフネさんは52歳
それがかつての祖父母像だった、昭和

美魔女やちょい悪オヤジなんて
敬ってるんだか怪しいんだかわからない
曖昧なエイジングの表現も
待ってました!
と、言わんばかりに世に広まったのも
年齢の定義も
多様

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