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B1の各球団は、「選手の残り契約年数の公表をすること」が、企業の社会的責任(CSR)だと強く伝えたい!及び、今オフのBリーグの移籍市場の中盤、自分なりにいま感じてること。【バスケ】【Bリーグ】【エッセイ】【野球】【有料記事】



 (無料)B1の各球団は、「選手の残り契約年数の公表をすること」が、企業の社会的責任(CSR)だと強く伝えたい!豪州NBLにできて、Bリーグにできませんは通らないでしょう?(ー今村の契約解除のことから、なおさら強く考えさせられてるからー)



 (最初に述べます。今回で、3回目の「有料部分があるnote記事」になります。
 有料部分を設けているのは、「猛毒成分が入っている、いわばデリケートな内容が入っていることの考慮から」(=はっきりと本音を述べているけど、読者の中には立場的に嫌な気持ちになるリスクがある)もあります。
 ですけど、隠しても仕方ないので正直に述べますと、自分自身、書く・伝えることで生きている末席・はしくれですけど、だからこそ、
 「活動資金の、ちょっとした足し」[→それ以上ではない。例えば20人が購入しても「100円×20人=2000円」ですので]
 これが正直あります。いわば、球団側とかに聞こえるようにのテイストが強いときとかは、いままで通り無料ですし、今回も、話の前半部分の「契約のこと」については、まさしく「球団側に聞こえるように」ですので、無料です。
 ですけど一方で、今後も時折ですけど、「有料部分を設ける記事」が起こるであろうことを、何卒御理解頂きたいです、と思ってます。)





 自分のnote記事では、いままで恐らく何回も言及させて頂いてる、
 「『Spatialjam』という、『豪州(オーストラリア)のNBL』の専用サイト」
 このHPの中での、「NBL Player Contracts」で、「豪州NBLの、全10球団」の、現時点での選手全員の契約状況が、一覧になっています。
 「nbl contract tracker」あるいは「nbl player contract」で検索をかけるができれば、いまリンク添付させて頂いてる、このページに辿り着けます。


https://nbl.com.au/

(←なぜか、うまくリンク添付できませんでしたが、2つ目が、「豪州NBLのリーグ公式のHPのトップページ」になります。)



https://nbl.com.au/news/kingdom-welcomes-former-mvps-return


 (「Xavier Cooks,Sydney Kings,3-Year Deal」。
 「ゼイビア・クックス(PF。千葉J→シドニー)。現役の豪州代表、その資質能力は、多くの説明は不要でしょう。思ったより3P試投率が低いなあということを除けば、プレーの質がとても高い。
 もっとBリーグで観たかったが本音ですけど、NBA[10試合出場]、Bリーグで学び感じたことを母国に還元して頂ければ、1バスケファンとしてとても嬉しいことです。
 ちなみにNBA挑戦前も、2019年~2022年の3年間、シドニーに所属でしたので、いわば「古巣球団への帰還」になります。
 「母国帰還=古巣球団への帰還」でなければいけないとは自分は思いませんけど、でも、帰還先が古巣球団だと、義理を大切にすることを含めて、好感度がより高まると感じてます。)



https://nbl.com.au/news/tyler-harvey-re-signs-with-hawks-on-three-year-deal


 (←「Tyler Harvey,illawarra Hawks,3-Year Deal」。
 「タイラー・ハーベイ(PG/SG。イラワラ)」。外国人枠ですけど、2020年から豪州NBLのイラワラでプレー、で、今オフに改めて3年の再契約で、新契約を全うになると『7年の在籍年数』、いわば『名誉生え抜き』です。
 イラワラでは絶対的な中心選手。プレースタイルは異なりますけど、クーリー[琉球]、エサトン[名古屋D]、ガルシア[佐賀]、ガードナー[三河]、トレイ・ジョーンズ[群馬]とかのような、「実際は外国人枠だけど、球団史における生ける伝説」って感じでしょうか。
 ここ3年ほどで、Bリーグは豪州NBLを、リーグレベルの意味で「追いついて、一気に追い抜きつつある」といわれてますけど、NBAがアカデミーを豪州に置いていること、同じ英語圏であることもあり、特に米国人選手にとっては、豪州は「給与水準は高くないけど、文化的相違がそれほどなくて、同じ英語圏であり、ファンが温かい傾向である」ことは、一定以上の魅力があるのだろうと想像です。)



https://nbl.com.au/news/south-east-melbourne-secure-star-sobey-signing


 (←「Nathan Sobey,Southeast Melbourne Phoenix,2-Year Deal with Mutual Option」。
 「ネイサン・ソビー(PG/SG。ブリズベン→サウスイースト・メルボルン)」。
 豪州代表にもコンスタントに名を連ねてきた選手で、「2021年の東京五輪の12人枠」の一員でした。
 豪州の国内リーグ(NBL)の複数球団を渡り歩いてきて、今オフのSEメルボルンで4球団目。かつてはNBA挑戦を目指して志[こころざし]敗れた過去を持つ選手でもあります[ポジション、プレースタイルは異なるけど、立場的には馬場に近いといえるかも。いわば「NBL以上NBA未満」だけど、国内ではだれもが認める実力者、である意味で]。
 で、ここで、公式発表として明確に
 「The second year of Sobey’s deal contains a mutual option.」
 [ソビーとの2年契約の2年目は、「Mutual Option〈相互オプション〉になります。]
 と明記されています。そう、豪州NBLの「契約の明示」の姿勢こそ、Bリーグがいますぐに見習って欲しいこと!、これが今回のnote記事の主題の1つですけど、
 「◎年契約、オプションは◎◎。」
 これを併せて明示することがとても大切である!と伝えたいのです。)




 (←「Jack McVeigh,Tasmania JackJumpers,2-Year Extends」。
 「ジャック・マクベイ(SF/PF。タスマニア)」。タスマニアはプロ入りから2球団目、2021年から所属です。
 この6月で28歳、全盛期に突入の選手。もともとオールスターレベルの実力者ではありましたが、今季はファイナルMVPに輝くなど、タスマニアを優勝へと導く原動力になり、それが評価されたのか、「パリ五輪の豪州代表の最終候補リスト」に名を連ねてます。いわゆる「3P能力、A/TOに優れる3.5番」、Bリーグのトレンドにもドンピシャで、いつかBリーグで観たい1人です[尤も今回の契約延長で、年齢的に恐らく、ほぼなさそうですが]。
 Bリーグでだと、シーズン途中での契約延長の成立・発表はほとんどないですけど、豪州NBLでは、主力級だとシーズン途中でも[多くはないですが]契約延長のケースが毎年あるとのことです。)



 選手1人と契約することは、とても重いことである。
 
しかもバスケットボールは、1球団の選手枠が『基本的に12人』。
 故に、選手1人が機能できないと『ガチの不良債権化』を意味する。」

 (言いたくはないが、今季の横浜BCのスコットが象徴的。
 好きな1人なので、いまでも認めたくないけど、特に攻撃貢献で。)
 ↓
 「その一方で、有力選手1人と契約が叶うと『勝利への期待感』がより高まる。バスケは有力選手1人の能力で、勝利期待値が大きく影響することが、数字で顕著に示されるので。」
 (わかりやすいのが、横浜BCの河村。河村の入団を境に、横浜BCは「万年勝率5割未満の球団」から「有数の人気球団」に変貌した。
 この逆が、例えば大阪。都市のマーケットサイズは大きいけど、有力日本人選手にはいまだにほぼ縁がない。立地の悪さもあり、集客も昨季までは苦しんできた。)
 ↓
 「これだけではない。ここ3年ほどで、『特定の応援選手(推し選手)がいて、その選手が移籍すると、自分も一緒に移籍する』、いわば『推し活的なタイプのファン』の存在が顕著になってる(特に若い女性に、このタイプが多い)。そういったタイプのファンは、選手の移籍の動向は『まさしく死活問題』といえる。」
 (逆に自分のように「自宅から生観戦できる範囲だから」の基準で応援球団を決めてるファンもいることをわかって欲しいも、正直な本音です。)
 ↓
 だからこそなおさら、【選手の契約年数の公表、それも契約年数は勿論、オプションの有無を含めての公表】を、声を大にして強く伝えたい!んですよね。




今オフ(来季)の、「豪州NBL」の「タスマニア・ジャックジャンパーズ」の
選手の現時点での契約状況(SpatialJamより)。「今季の優勝球団」です。
緑色での表記は、チームのイメージカラーを反映のため。
仕様上、少し読み取りにくい部分もありますけど、
外国人枠3人を含めて、既に13人と契約(恐らくロスター完成済み?)。
余談ですが、外国人枠の1人に「Jordon Crawford」というPGがいますが
「168cm,70kg」と、河村勇輝よりさらに小柄です。
今季からタスマニアに所属で、今オフに1年の再契約。
恐らくですけど、「優勝に貢献したから」が最大の理由かなですが、
「小柄な外国人PGを獲ったのは、近い将来の河村獲りを見据えていた?」
と、自分は正直思っていました。
(いずれ「河村の現在地」は、別途で言及したいと思ってますが、
本人は「NBAが目標」と言外に言ってる、でも現実的ターゲットは
「中国CBA」または「豪州NBL」。ですので、このタスマニアの動向は、
正直とても注目していたんですよね。
ですので、河村は恐らく「来季、もう1年は横浜BCに残留が濃厚」、
自分はそう判断しています。)



先程に添付させて頂いた、「豪州NBL、タスマニアの今オフ(来季)の
選手の契約状況」を、手書きで改めて示させて頂いた写真です。
[外]は「外国人枠」、[TO]は「Team Option」、
[DEV]はBリーグでいう「新人契約」と解釈頂ければです。
豪州NBLでは他に「Player Option」「Mutual Option」がある。
また、豪州NBLではないようですが、野球のMLBでは
「Vesting Option」という契約形態もあります。







 話を進めるにあたり、いまでは「選手の契約形態」として、いくつかのオプションが存在しています。これを説明しましょう。


 【「バスケットボール」「野球」における「5つの契約オプション」。】
 (Bリーグで存在するのは、恐らく(1)(2)(3)(5)の4つ。)

 (1)「Player Option」
 (言葉通り「選手側に選択権がある」、わかりやすい「選手側に有利な契約形態」。中心選手・レギュラークラスなど、実績ある選手にこの形態が多い。)


 (2)「Team Option」
 (言葉通り「球団側に選択権がある」、わかりやすい「球団側に有利な契約」。球団内で立ち位置的に中くらい程度の選手にこの形態が多い。「不良債権化を避けるための契約形態」ともいえる。)


 (3)「Mutual Option」
 (選手、球団の両方に選択権があり、どちらかが「契約継続を望まない」であれば、その時点で当該契約が破棄される契約形態。リスク回避のための契約形態であるといえる。
 例えば、球団側が2025-2026の契約継続を希望だけど、選手側が2025-2026の契約破棄を希望する場合は、「契約破棄→FA」になるイメージ。)


 (4)「Vesting Option」
 (ある一定以上の成績をクリアできれば、当該契約が自動的に継続される契約形態。いわゆる「負傷癖のある選手」「年齢的な衰えリスクがある選手」との契約の際でより有効といえる。
 野球のMLBではあるが、NBAではない。イメージ的には例えば
 「140試合に出場」とか「500打席での出場」とか、
 「試合数」「イニング数」「打席数」とかでの設定が多い。
 「野球だから成立できる形態」なので、Bリーグでは恐らくないかと。)


 (5)「Opt Out」
 (もともとは、中心選手・レギュラークラスのみが勝ち取れる権利、といわれていた。契約形態としては「3年以上の長期契約を結ぶ際に、選手側が契約途中で契約を破棄できる権利」のこと。
 近年でだと、野球のNPBの中田翔が、巨人を退団する際に「3年契約の1年目が終了」の時点で行使した権利として話題になった[中田翔の場合は、昨季の後半に出場機会が激減していて、「出場機会を求めて」の事情があった。結果、複数球団から移籍の話があり、中日へ。中日ではレギュラークラスとして起用されている]。)








 「複雑な契約形態」。ここ3年~5年ほど?で登場した契約形態と伺ってますけど、自分が知る範囲で、恐らく初めて?表に出たケースが、野球の今永(横浜DeNA→カブス[MLB])のケースでしょう。
 正直、自分も「わかりにくい契約形態」と感じていますが(激汗)、自分なりにかみ砕こうと思います。



              今永側     球団側
 2024(1年目)    (なし)     (なし)
 2025(2年目)    (なし)     (なし)
 2026(3年目)    Player Option    Team Option
           (実質的な「Mutual Option」。尤もこの
           具体的内容がややこしいが。)
 2027(4年目)    Player Option    Team Option
           (実質的な「Mutual Option」。これも2025オフと
           同様、この具体的内容がややこしい。)
 2028(5年目)    (なし)      (なし)
 2028終了時    (満了。NPB復帰?)  (満了)
          (2028年オフに、現行契約が満了。このとき今永は
          35歳になるので、このタイミングでNPB復帰、
          つまり横浜DeNA[古巣]かソフトバンク[故郷]に
          帰還の可能性が恐らく高い。)


 金額については、当該のリンク添付記事を参照されたしです、ここでの主題はあくまでも「オプションがそれぞれどのように設定されているか」ですし、今回まず挙げた豪州NBLの契約形態でも、「契約年数、オプションの具体的内容は公表」ですけど、「金額(年俸)は非公表」ですので。
 というか、年俸はデリケートなことなので、「非公表」で全然よいと思うのです。野球(NPB)だと、契約年数は公表ですけど、年俸は基本的に「非公表、メディア報道時は推定年俸での表記」ですからね。


 で、Bリーグの場合。実はBリーグの場合、選手の複数年契約が公表されることは、いままでほとんどありませんでした。




 例えば、第1に「比江島(宇都宮)」。2021年のオフに、移籍市場に出る噂がありました。このときは、負傷離脱があった影響?からか、負傷からの復帰後は6thマンに回っていました。あとで聞くと、ファンが思っているよりも、安齋HCと比江島とでコミュニケーションは密にとっていて、「起用法は変わるけど信頼性は変わらない」の姿勢を明確にしていたようで、「他球団の話は聴いたけど、比江島としては残留が第一義」であったようで、ひとまず1年の再契約(継続)にサインであった、といわれてます。
 で、翌2022年のオフ。このときは「戦術比江島」(この年は宇都宮が資金難に陥り、ロシターを泣く泣く放出。これで比江島が1stオプションになり、優勝を叶えるために「戦術比江島」で行くと心に決めた、といわれてます。これと共に「よりアップテンポに」を同時に目指したけど、「よりアップテンポに」は途中で頓挫しました)を導入、いわば「賭け」の感が強く(もっとも実際は、「戦術比江島」の精度を高めるために、攻撃も守備も具体的なシステムを積み重ねていたともいわれてますが)、RSではぎりぎり、ワイルドカード下位で出場。

 で、CS。千葉J、川崎、琉球を「6試合、完全スウィープ(しかも本拠地開催がゼロで)」で、そのうち準決勝(vs川崎)、決勝(vs琉球)は、「戦術比江島とわかっていたのに、止めさせなかった」という、いわば「比江島がキャリア最高に輝いた4試合」として、後世に語り継がれる「永遠の伝説」になりました。
 で、オフ。再び移籍市場に出るのでは?といわれましたが、本人は早々に渡米(理由はNBA観戦のため)。いわばCS決勝に臨む時点で「生涯宇都宮を心に決めていた」のでしょう。で、渡米から帰国後、サイン。公表はされていなくて、噂ベースの域を出ませんが、このときに「2025年までの3年の長期大型契約(=1億円ラインに到達)」にサインした、といわれていて、実際にこのオフを境に、比江島は「生涯宇都宮」の姿勢を鮮明にするようになってます(それまでは、「キャリアの最後は、故郷(福岡)に近い球団で終えたい意向があるのでは?」の噂があった)。



 ですけど、球団のこのときの公式発表は、
 「この度、宇都宮ブレックスは、#6 比江島 慎選手との2022-23シーズン選手契約(継続)が決定しましたのでお知らせします。」
 これ、以上。長期大型契約には、一切言及していません。

 はっきりしているのは、このタイミングで、比江島は「生涯宇都宮を事実上宣言した」、これだけです。まあ比江島の場合は、球団が長期大型契約を言わなかったのは(あるいは、「年俸変動制で契約したので、実質的には3年契約だが、年俸変動制だから1+1+1年だから、複数年契約を公表しなかった」可能性も充分にあり得る)、比江島って、よくも悪くも「バスケが最大級にうまくなりたい、この1点のみ」の選手で(実際、これといった恋愛の噂が全くないし、いまも未婚)、いつだったか記憶があやふやですが、インタビューで「お金には全く興味がない」といってたほどですし)、ファンから指摘される課題点はといえば
 「自分の持っている技術を、言語化できるようになって欲しい。そうでないと、引退後に恐らく苦労することになる。」
 と指摘されることが、よくも悪くも様式美、って感じです。


 まあ、少し話を脱線させますと、比江島って、「バスケの楽しさを伝えられる」が最適任であると思うのですけど、でもそれだと、「小学生なり中高生なりに、バスケの、特に比江島が積み上げてきたオフェンススキルのコツを言葉に落とし込めるようにできる必要がある」と。
 そう、自分が比江島の大ファンであることは、いままで何回も公言させて頂いてますけど、

 「比江島の『1on1(独特の「比江島ステップ」といわれている。「ユーロステップ」「ジャブステップ」とかとも、また異なる)』『3Pシュート』『フェイダウェイ』『フローターシュート』、それぞれのコツ・メカニズムを、後世の子どもに教えられるようになって欲しい!」

 こう願うのは、自分だけですかね?と。バスケ教室で教える感じかはともかく、少なくとも、恐らく引退後に自伝(回顧録的な感じというか)を発表する可能性が高いかな?ですけど(まあ、数年後の話ですが)、自伝で、

 「比江島ステップのことに言及する部分があって欲しい。文章だと、多少回りくどくても、文字にすることでメカニズムをよりイメージしやすいので。」

 と思ってるんですよね。…って、「契約のこと」という今回のnote記事の主題から、完全に脱線してしまっていますが(激汗)。


 話を戻しますと、比江島は、代理人が比江島の専属なんですよ(恐らく、事実上の「マネージャー兼代理人」と思われる)。そういうところも、自分が比江島が大好きな理由の1つでして。

 個人的には、契約ごとは「自分の人生のこと」なんだから、「自分自身で交渉しようよ」の価値観ですし、特に野球のNPBでは、歴史的経緯もあって、90%以上が「本人による交渉」です。
 ただ、契約をするということは、デリケートなことも含んできますし、近年は特に、いわゆる「付帯条項」がなおさら重要視されるようになってきているといわれてますので、そういったことを詰めるために(より納得できる契約形態を叶えるために)、代理人同伴で交渉することは、大いにあっていいと思うのです。
 (ただ、Bリーグの場合、「代理人に任せきり」な選手も少なからずいると耳にする。そういうのは、「プロ意識」の面でどうなんだ?と感じるのは自分だけでしょうか…?そういう選手って、野球のMLBでいう「ボラス案件」よりたちが悪い、と思っていますが。)

 …そう、代理人って本来、選手の最大の理解者であって欲しいんですよね、手数料をがっぽりもらうことが第一義の代理人、自分は正直嫌です。
 その意味で、比江島と代理人(というか恐らく、事実上の専属マネージャー)の関係性、自分はとても素敵だなと感じてるんですよね。


 (←「付帯条項」についてのリンク添付記事。ちなみにBリーグの場合は正直わかりませんけど、NPBの場合でだと、「引退後の保証」「家族のこと」が付帯条項で盛り込まれることが多い傾向です。「えっ?移籍した方がよくない?」という選手がFA残留になる場合は、ほぼ高確率で「引退後の保証の付帯条項が盛り込まれている」と考えてよいです、恐らく昨オフのオリックスの大城は、そう考えてよいのでは?と。)



 (←付帯条項でFA移籍になったケースが、ロッテの美馬[東北楽天から]。美馬は当時、東北楽天で「先発3本柱」の1人で、FA時に33歳と年齢がややかさんでいたこともあり、「FA移籍する合理的理由がない」と、東北楽天ファンは勿論、他球団ファンからも疑問視されていました。故郷は茨城[取手]ですので、千葉ロッテだと「より故郷に近い球団」ではあったのですけど。
 ですけど、FA移籍から1年後、webメディアでの単独インタビューで、「息子が難病で、その治療のためには東北では対応できない事情があった」、だからFA移籍を決断せざるを得なかった、その中でロッテが「うちならば対応できる病院を紹介できます」で、FA移籍がまとまったとのこと。
 このインタビュー記事が公開されて、「ああ、そういう特殊事情ならば、FA移籍はやむなしだったんだね。『裏切り者』『金の亡者』な理由ではなくて、正直ほっとした」が、ファンの相対的な反応でした。まあ少なくとも、美馬は実直な人間性ですので、「金の亡者」的な対応はしないだろうではありましたが。)




 第2に「マッカドゥー(前SR渋谷)」。2020年から今季まで4年間、SR渋谷にいました。というか、NBAのゴールデンステイト・ウォリアーズの黄金期初期のメンバーで、「NBAに4年間・111試合に出場」でした。
 Bリーグのレベル向上の大きな原動力として、よく「DJ・ニュービル(大阪→宇都宮)」がいわれていて、ニュービルの成功がきっかけで、「ニック・ケイ(島根)」「スコット・エサトン(名古屋D)」がBリーグに上陸して、いまのBリーグがある、といわれます。
 これも事実ですが(というか自分がよくそう言ってますが)、このマッカドゥーも、Bリーグのレベル向上に大きく寄与した原動力の1人でしょう。





 で、マッカドゥー。2021-2022のRSの終盤に、「SR渋谷と3年の契約延長(2025年夏まで)」の海外報道が出ました。外国人選手と3年の契約延長は、いままでほとんどなかったこともあり、当時はファンの間で大きな話題になってました。比江島のように「噂ベース」ではなくて、信ぴょう性のある海外報道でしたので、「ああ、確定だな」の感じでした。
 ですけど、では、実際の球団側の公式発表はどうであったか。



 「このたび下記選手が契約締結となりましたことをお知らせいたします。」
 これだけ、以上。まあ自分は、SR渋谷は「いわゆる『旧実業団の5球団の1つ』」ですので、「あーね。まあ、そういう球団でしょう?」の解釈でしたけど、ファンの間では「えっ?3年契約を公表しないんだ…」で話題になってました。ただ、とても早い段階での契約継続(残留)の発表でしたので、RSのシーズン中から契約延長交渉をしていたことは事実なのだろう、の感じで、3年契約であったことを否定しなかった、ともいえますが。

 (「旧実業団」=「A東京[トヨタ自動車]、SR渋谷[日立。いまはセガサミー]、川崎[東芝。いまはDeNA中心]、三河[アイシン]、名古屋D[三菱電機]、の5球団」。
 自分の中では「旧実業団」「それ以外の旧NBL」「旧bj」「B以降の新興球団」の4つで分けて考えてます。
 ちなみに関西圏でだと、「大阪」「京都」「滋賀」はいずれも「旧bj」ですが、大阪は歴史的経緯から、少しですが「旧実業団の松下電器の流れ」も含んでます[これを話し出すととてもややこしいので割愛ですが]。)
 (「あーね」→「ああ、なるほどね」という若者言葉、ネットスラング。)




 その一方で、「契約年数が公表されたケース」もあります。
 それが、第3に「中山(秋田)」。いまでは「秋田のバスケスタイル=中山」の感じです。
 (逆も然り。秋田といえば「全員攻撃全員守備」ですけど、「秋田のバスケスタイル=中山のバスケスタイル」って感じなんですよね。ただ、今季の序盤の絶不調ぶりのときはともかく、日本代表のホーバスHCの「絶対中山を呼ばないマン」ぶりは、自分は正直「激しく強い違和感」があります。
 自分は、中山は「日本人でno.1の、ペリメーターDF型」と、とても高く評価していますし、「有数のオールラウンダー」でもあると思ってます。実際、中山って例年、平均の得点数やFG試投数は多くないですけど、「30分換算でのEFF」は常時「10点超え」を叩き出し続けていますし、今季も序盤の「キャリアワーストといえる大スランプ期」があったのに、終わってみれば「11.52」と、ほぼ例年通りですから。
 それって、「得点面以外での貢献値がとても卓越している」証明なんですよね、そう、「バスケIQが突出していることの証明」であると。
 確かに、華がある選手かといえば、正直解釈が分かれるでしょう、でも、「いま何をするべきかの状況判断」の1点でいえば、中山ほど優れる日本人選手がどれほどいるだろうか?と自分は感じてるんですよね。
 それにここ2年ほどで、リーダーシップも伝わるようになってきてます。そう考えるとなおさら、もう既に「中山=秋田の生ける伝説」といえるのです。)

 相手にすると「ああ、マジで嫌らしい」、これって味方になると「うわあ、いると助かる、心強い」と。それに中山って、途中出場が結構多いんですけど、それでも嫌がらずに「いつも全力姿勢を貫き続けられる」。誰もが認める絶対エースなのに、6thマンも嫌がらない、これってとてもすごいことと思うのです。



 で、2021年のオフ。中山は秋田と3年の契約延長をしました。これは当時の球団の公式発表でも明言されています(ちなみに秋田はこれを機に、選手の契約年数を公表するようになってます、最もオプションの有無までは現況では公表していませんけど。自分が知る限り、選手の契約年数をちゃんと公表しているのは、秋田だけです)。
 この時点で、既に秋田の中心選手でしたので、「3年契約」(当時はこの3年契約が契約年数の上限でした。いまは4年が上限ですが)は、いわば「当然」と思ってました(その後の中山は、選手として年々スケールアップを遂げていった。弱点であった3P能力も、この2年ほどで大幅に良化で、名実共に「Bリーグを代表するオールラウンダー(&DF型)」といえます)。



 この翌年(2022年9月)、中山は、秋田を拠点に活動するフリーアナウンサーとの結婚を発表しました。これは応援球団の枠を超えての祝福になり(中山の「実直さの人間性」の賜物といえます)、これと共に「中山の、事実上の『生涯秋田宣言』」と、バスケファンに示す出来事にもなりました。

 で、今オフ。3年の現行契約が切れる。ただ、秋田のバスケスタイルは「前田顕蔵」(HCの名前です)及び「中山拓哉」と、わかりやすく強烈に刻印されてるバスケスタイルの感じですので(そう言い切れるのは、B1は全24球団ですけど、他にはないといえます。少なくとも、特定の選手名が強烈に刻印されてるといえる意味では)、「中山の移籍は、まずあり得ない」と、いわば楽観的な雰囲気に、自分は映っていました。



 ですけど、です。今オフに突入して、なかなか中山の動向が発表されない。3年の現行契約が切れること自体は知っているけど、でも残留発表するでしょう、恐らく契約年数とかを詰めていて、それで時間がかかっているだけじゃない?と。

 で、6月10日月曜日。「残留」が公式発表されました(当日、地元紙の朝刊で中山の残留の記事自体は出ていたとのこと)。
 残留、まあ当然でしょう、の感じでしたけど、驚いたのはこの内容です。


 いつも熱く温かいご声援をありがとうございます。
 この度、秋田ノーザンハピネッツでは、中山拓哉選手とのB.LEAGUE2024-25シーズン選手契約が合意に達しましたのでご報告いたします。
 (←ここで冒頭の文章が終わり。つまり「単年契約でのサイン」ということ。)


 こんにちは!中山拓哉です。
 2024-25シーズンも秋田でプレーをさせていただくことになりました。
 今回秋田に決めるにあたって僕自身ものすごく考えました。
 今までの事。これからの事。自分は何をしていきたいか。どうなりたいか。
 色んなことを考えていく中で、水野社長をはじめ顕蔵さん、チームスタッフ、チームメイト、サポートしていただいてる企業様、ファン・ブースター、多くの方々の想いや熱さがまた秋田で頑張りたいなと僕の心を固めてくれました。


 シーズンの中で色んなことがあると思います。
 ただその全てを皆さんと共有しながら一緒に戦いたいです。
 どんな状況でも前を向いて心を強く持って戦います。
 今シーズンもよろしくお願いします。


 会場でたくさんの17番Tシャツ、タオル、ユニフォーム見るのを楽しみにしてますね!!


 応援球団の枠を超えて、「ほっとした」と共に「ちょっとした驚き」の雰囲気になってたのは、2つの理由があります。

 (1)契約年数が「単年」。
 (←これは恐らく、「スター選手条項」の影響が大きい。2026年の新B1を創設にあたって、「スター選手条項」をひとまず設けることは発表されているが、制度の具体的枠組み自体は、恐らく今後見直しが入る可能性が低くない[個人的には「最大2人、うち日本人を1人」、この「スター選手条項の対象」にすることが望ましい!と強く伝えたいですが]。
 そのため、具体的な枠組みが未確定の現況では、長期契約は制度的な意味でリスクが生じる可能性があるとの判断から。
 ちなみに、中山は「この7月で30歳」ですけど、年齢的なことは今回は恐らく大きな理由ではないと想像してます。また、秋田は「資金力に乏しい球団」ですけど、中山の性格的に「お金じゃない」の感じですので、これも大きな理由にはならないでしょう。)

 (2)他球団との交渉のテーブルに就いた?
 (←公式発表の文面からして、他球団からの話が恐らくあったと考えてよい[それも恐らく、「CSレベルの球団」あるいは「故郷(神奈川)に近い関東圏の球団」から]。
 「中山=ミスター秋田」とわかっていながら正式オファーをしたってことなので、いわば「仁義、不文律など知ったことではない」という球団がいることを示したともいえる。まあ、「不文律など知るかよ体質」は、昨オフに河村勇輝の争奪戦が勃発していた時点で証明済みなことではあるが。
 しかも中山を獲れれば、「戦術の引き出しを増やせる(万能型、DF型の2つでリーグ最高レベルなので)」「高速バスケの質を一気に良化できる」「相手のペリメーター攻撃に蓋をできる「スティールは勿論、ハイプレス、テイクチャージでの貢献ができる」など、確かにメリットが大きい、3P能力がやや弱点なことを補って余りある特大のメリット。勿論シンプルに「秋田の戦力値を大きく削れる」も理由の1つ[資金力に乏しい秋田では、中山と同等以上の有力日本人選手を確保できるかはとても怪しいので。昨オフに良質PGの熊谷〈信州から〉の補強の際に「秋田が持てる選手の最上限」の感じが滲み出ていたので、いわば「足元を見られていた」とも解釈できる]。
 ↓
 それと、交渉の席上に前田顕蔵HCが恐らく同席していたこともポイント。HCがいることで、「自分はやっぱり残留したいんだ」と確かめられたとも解釈できるのでは?と。)


 公式発表の文面以上に、恐らく中山は「ぎりぎりまで、とても悩んだ、熟考した」のだろうと想像です。
 今季の序盤、キャリアワーストの大スランプに陥ってましたけど、いま思えば、今オフで現行契約が切れることで、「結果を出さなければという無意識的な焦り」が影響したのかも、と想像の感じです。
 そう考えると、単年での契約延長は、「スター選手条項を見据えて」もですけど、「今季序盤の酷いパフォーマンスを踏まえて」(改めて複数年の大型契約をするパフォーマンスに自分自身は値しないとの判断)も、理由の1つであったのかもと想像です。

 ですけど、はっきりといえることは、熟考の末に残留を決断したことで、

 「中山こそ、いつか訪れる引退のときは、秋田の新アリーナの天井に『背番号17』を掲げて欲しい、それに確実に値する!」
 (引退と同時に永久欠番にすることは、いわば当然と思うので!)

 これが名実共に確定した今オフ、といえるんですよね。


 それと、少し本筋から外れますけど、あの序盤の激ヤバな状況から、「30勝30敗、勝率.500」まで立て直したこと、前田顕蔵HCの手腕、志向するバスケスタイルが異なるので単純比較はできませんが、
 「やっぱり、日本の『グレッグ・ポポビッチ』だわ。」
 (勿論、いい意味で。ポポビッチとは、NBAのサンアントニオ・スパーズで「28年間、うち優勝5回」の名HCです[しかも、いまもHCを継続中]。)
 って感じです。だからこそ、いつか前田顕蔵HCが秋田を去るときは来る訳ですけど(現行契約では2026年まで)、それは前田HCが「気力の限界」または「年齢的な限界」での勇退って感じであって欲しいです。




 それと、「タナー・ライスナー」の残留も、1バスケファンとしてホッとした感じです。数字以上にいつもエナジー全開ですし、3Pよし、FTよし、守備よしと、いかにも秋田好みって感じで、入った球団がよかったよなあ、1年でも長く秋田に、そしてBリーグにいて欲しい!と伝えたいです。
 来季が2年目、研究されるので勝負の年と想像ですけど、琉球でいうクーリー、名古屋Dでいうエサトンのように、「球団の象徴といえる優良外国人」に上り詰めて欲しい、そう感じさせる1年目であったと思ってます。
 それと、ライスナー、Bリーグに来るまでは、「2年以上同一球団に所属できたことがゼロ」の、「超が付くほどのジャーニーマン」でした(ちなみに実は、島根に来る前のビュフォードもそうです)。ですのでなおさら、来季こそ完走を叶えて、「秋田=自分をずっと必要としてくれる場所」にして欲しい!と思ってます。

 それに、ライスナー、終盤に負傷離脱で契約解除になっても、最後までチームに帯同し続けた姿勢で、なおさら応援したくなります。(制度上仕方ない感じが球団側の公式発表から伝わってきていたとはいえ、)あんな仕打ちをされたら、普通の人間だと心が折れるでしょうから。
 (それにしても、ライスナー、あの終盤の契約解除、そうせざるを得ない現行ルールは「欠陥制度。人間の心がないのか」と感じるのは、自分だけでしょうか?)




 で、第4に「西田優大(三河)」。厳密には新潟でプロ人生をスタートですけど、いまでは完全に、三河の「名誉生え抜き」です。
 今季、数字以上に、三河の「高速バスケ」で躍動していた、と映ってます。実際、三河は接戦の末に、CS出場を叶えましたから。そう、西田と岡田(京都)には、これからのBリーグ、日本バスケ界を先導する存在に上り詰めて欲しい、と思っていますし。
 (現実論、パリ五輪が終われば、比江島、富樫は日本代表を去ることが濃厚でしょうから、その意味でもなおさら、オールスターは勿論、日本代表に名を連ね続ける存在に、と思うのです。まあ西田は、ここ2年はほとんどで日本代表に名を連ねてはいますが。)




 で、2月26日。西田優大が、三河と「2年の延長契約」を公式発表。
 Bリーグでは、「選手のシーズン中の延長契約」がほとんどなかった(というか、自分の記憶ではゼロです)こともあり、応援球団の枠を超えて大きな話題になり、ツイッター(X)ではトレンド入りになりました。
 勿論、三河ファンは「とても歓喜」「大勝利」であったことは言わずもがなです。
 (公式発表では、回りくどい表現をしているが、要はかみ砕けば「2026年までの契約延長」ということ。)

 思えば昨オフ、仙台が西田優大に誘いをかけていたといわれてます(ただ、資金的に開きがあったことや、三河側の誠意もあり、熟考の末に残留を決断したといわれてます)。で、今季の西田は、「残留は正しかった」を証明で、数字以上に選手として一皮むけたと感じてるんですよね。
 で、今季の三河の「雰囲気のよさ」は、今季、自分、京都の企画で丹後への「ニャリ旅」に参加させて頂いたときが「三河vs京都」のパブリックビューイングでしたけど、そこでとても感じたんですよ。これは、今オフの移籍市場の目玉と予想されていたシェーファーが、あっさりと残留したことでも、特に現れていると感じてます。
 で、前評判では「勝率.500超えは現実圏だろうけど、それ以上は…」の感じでしたけど、蓋を開ければ「これが直近でNBAのACだった指導者の手腕なんだ」を、存分に見せつけた感じで。これは「戦術」「モチベーター」のいずれの面でも。

 ちなみに、表向きの契約年数は「2年」ですけど、自分は、西田優のケースは(これは名古屋Dの齋藤にもいえますが)、

 「表向きは『2年(2026年。新B1の開幕直前まで)』だけど、球団側としては、『新B1の開幕時も所属』を前提としているのでは?
 そう、『新B1開幕時の、球団としてのフラッグシップ(看板選手、中心選手)』として位置付ける意味合いがあるし、恐らく選手側(西田、齋藤)もそのつもりなのでは?」





 と解釈しているんですよね。尤も、名古屋Dさん、「複数年」という曖昧な表記ではなくて、「◎年契約」とちゃんと言って欲しかった、特に齋藤は、いまや「恐らく誰もが認める、名古屋Dのフラッグシップ」ですし、応援球団の枠を超えて「Bリーグを代表するスター選手、スターPG」である訳ですから(CS準決勝での負傷がなければ、恐らく日本代表の最終選考合宿にも召集されていたでしょうし)、なおさら、「◎年契約」と表記して欲しかったと強く思うのです。

 それと、話を脱線させますけど、自分は齋藤は、その気になれば、海外挑戦に踏み出せる能力値に既にある、と思ってるんですよね。「豪州NBL」とか、あるいは(やってみなければわからない感じとはいえ)「中国CBA」で勝負するレベルには、既に到達しているといえるのでは?と(特に中国CBAでだと、通用できるかといえばわからないが、勝負はできるのではという意味で)。




 【直近3年での、河村と斎藤、「AST%」「USG%」。

 (AST%)
 河村(54.1→54.0→52.9)
 齋藤(38.7→43.8→43.3)
 (河村は3年連続で1位、齋藤は2年連続で2位。
 アシスト技術自体でだと、世界主要リーグでも2人はトップレベル。)

 (USG%)
 河村(23.3→33.6→34.2)
 齋藤(24.0→23.4→25.6)
 (30%を超えると「ボールホグ」といわれる目安になる。
 尤も河村の場合は、「チーム事情」の面も多分にあるのだが…。
 ちなみに河村は、「昨季3位→今季2位」。特に今季は、「ラスト18試合」突入時までは1位を悪い意味で独走でした。)


 そう、齋藤って、ボール独占型ではない(球離れがいい、オフボールでも機能できてる)のに、それでいてアシスト能力が高く、ディープ3Pができて、フローターが秀逸で、守備の意識も能力も良質で。
 広島の優勝は、ずっと注目し続けていたこともあって、とても嬉しいのですけど、でも一方で、齋藤に「ファイナル、優勝の景色を叶えて欲しかった」とも、正直感じてるんですよね。

 それと、齋藤、地域貢献活動にもとても積極的なことも、応援したくなる理由の1つです。まあ、大阪や京都は、とにかく齋藤にやられまくってるので、その意味では少し複雑でもあるのですけど(パスやクラッチ能力もですけど、特にハイプレスにやられている印象があります。汗)。
 最後は、とても悔しい終わり方になってしまった。でもだからこそ、よりスケールアップした齋藤を観たい、そう強く感じてます。



 …って、確かに契約の話をしているのですけど、最大の本題に突入するまでで、既にこの文章量。やっと最大の本題に突入できる、の感じです。では、お待たせしました、いよいよ進みます。



 (無料)ここでいよいよ、今村の契約解除のことへ。もやもや感がないといえば、正直嘘になる。「1人の選手への契約って、とても重いことだよね?」と感じてるのは自分だけ?







 いま、まず、「今村(琉球)の基本情報」→「今村の退団の公式発表(2024年6月14日)」→「今村の昨オフの残留の公式発表(2023年6月2日。ちなみに今村の琉球への入団は、2020年です)」の順に、リンク添付をさせて頂きました。


 【今村、「30分換算でのEFF」の直近3年の変遷。】
 「21-22(8.82)→22-23(10.79)→今季(12.69)」


 最初に、「1選手としての今村」についてを、時間の関係上、細かくはできませんけど、少し言及させて頂きます。
 選手としてだと、この2年で一気に成長を遂げた、これは数字で明確に示されてます。もともと、良質のシューターではあって、「3Pよし、ドライブよし、FTも水準レベル」でした。ですけど、この2年で「シューターから、オールラウンダーへと成長を遂げた」って感じてるんですよね。
 明らかに、「FG試投数」「アシスト数」が増えたこと。また、「スティール数」もこの2年で大幅に増えています。

 比江島や馬場には、少し見劣りしますけど、パリ五輪の「12人枠」に当選のレベルには、既に到達しているといえる、あとはホーバスHCがどう判断するかってこと。これが自分の正直な解釈です。
 恐らく、「SG/SFの控え」が最有力ではありますけど、直近2年でハンドラーとしての資質能力を急速に身に付けていますので、「大型PG的な、SG兼務での第3PG」の枠でも可能なことは、アドバンテージといえます。

 28歳。五輪のチャンスという意味では、あと1回ありますけど、成長曲線という意味では、正直「やや遅咲き」ですので、裏を返せば、「ここからピーク(全盛期)に突入していく」ともいえるんですよね。
 何が突き抜けているかというと、そうではないかもしれません。でも一方で、大きな弱点がある訳ではない、とも思うのです。
 サイズ、スピード、パワー、プレーの引き出し(これはバスケIQを含めて)、いずれもバランスよく優れている。シュートレンジに優れることが魅力と述べてますけど、1on1の精度も、直近2年で高まってきてます。

 容姿をみると、確かにチャラく映るかもしれません。でも、言動とかを含めて、2022年のCS決勝で、比江島にフルボッコにされた悔しさが、今村を1選手としてスケールアップへと導いた、自分はそう映ってます。これを境に、言動やプレーが「より大人になった」と映ってるんですよね。
 それまでは「いい選手だね」でしたけど、いまの今村は「代表レベル」といえるレベルに上り詰めた、と思ってます。
 (というか、馬場と同学年なんですね。「言われてみれば」って感じですけど。)


 (←「フルボッコ」がわからない読者さんは、このリンク添付を参照されたしです。)



 では、今回の最大のメインである、「今村の契約、契約解除のこと」です。


 (2023.6.2発表版)

 (冒頭の文章。)
 「#30 今村佳太選手との2023-24シーズンの選手契約(継続)をご報告いたします。」

 (球団側のコメント。)
 「シーズンを重ねるごとに存在感が増している今村選手。キングスのカルチャーを学び、体現する姿は名実共にキングスのエースへと成長を続けています。昨季オフより取り組んでいる多様のスキル習得は、勝負強いスコアリング能力をさらに高め、キングスの攻撃の主軸を担うプレーヤーへと変貌を遂げています。また、ここ一番での勝負強さや、チームメイトを鼓舞するリーダーシップが今村選手の一番の強みと言えます。新シーズンも責任感を持ちキングスのリーダーとしてプレーする今村選手へ応援をお願いします。」

 (今村のコメント。)
 「またこのチームで来季もプレーさせていただける事に感謝しています。
 積み重ねと、新しい変化を楽しみながら皆さんとまた最高な景色を見られるよう精進していきます。よろしくお願いします!」


 あとで言及させて頂きますけど、この、昨オフ(2023年オフ)のときに、今村と「3年の契約延長をした(つまり、2026年オフに満了)」とのことなのです。
 ですけど、このときの球団の公式発表では、「2022年オフに取り組んだ多様のスキル習得により、キングスのリーダー、攻撃の主軸へと上り詰めました」「新シーズンも責任感を持ちキングスのリーダーとしてプレーする今村への応援を御願いします」の趣旨は綴られていますが、あくまでも「来季もよろしく」であって、これだと、「なんだ、Bリーグによくある、ただ単年契約を繰り返してるだけ」あるいは「2年契約で、2年目が何らかのオプション(Bリーグの場合、2年契約で2年目がオプション付きは、結構ある契約形態と伺う)」ってことだよねと解釈できてしまいます。


 で、今オフ。今村の動向の発表は、時間がかかっていました。
 移籍の噂があった松脇は、早い段階で残留が発表。小野寺も順当に残留の発表でした。
 一方で、牧、渡邉飛勇が退団。主将で生え抜きの田代の退団発表も、6月5日と、琉球にしては早い段階での発表でした。



 1人のバスケファンとして、田代には、引退まで琉球でいて欲しかった、これが正直な本音です。
 (というか、本人は残留したかったが、球団側が「もうCSレベルでは無理と判断した」ことが、公式発表では読み取れます、恐らく金城の退団[2019年オフ。2021年に仙台で引退]に近い感じなのでしょう。それと、「引退後も琉球に携わって欲しいからこそ、他球団を経験して欲しい」の親心もあるのかもと想像です。)

 叶わなかった、琉球での引退。まあ、どこかが拾うだろうとは思いますけど、結果的に、2021年の大怪我が、田代のバスケ人生を狂わせてしまった、ということになります。
 いや、「これもプロの世界、プロの残酷さ・厳しさ」、といえば、確かにそうです、頭では理解できるのです。
 確かに、田代の1選手としての特徴って?と聞かれると、自分は正直、「いつも全力姿勢、オフボールがうまい」としか説明できません(ごめんなさい)。でも、見た目の数字・能力値以上に琉球が有力球団であり続けているのは、岸本・並里(並里は2022年に退団済みですが)と共に、田代の存在が大きかったと思っているのです。

 いまでも、田代の退団を、受け容れられていません。「嘘だといってよ」と真顔で思ってます。現実論、バスケの枠は12人ですけど、ローテは基本、多くて10人程度である訳で、「もう1年勝負させて(現実的には「11~12人目」の位置付けと思われるが)、それでだめだったら引退に向けての話し合い(現役続行を望むならば、そのときはさようなら)」であって欲しかったが、自分の正直な気持ちです。

 現実的には、その業績的には、田代に永久欠番(田代の琉球での背番号は「24」です)の付与は、微妙かもしれません(ただ、いまの上昇球団へと昇華させる一助になったこと、「まずは守備ありき、のカルチャー」の象徴になった意味では、「永久欠番」に値するともいえます)。落としどころは、「名誉番号(Honored Numbers)」と位置付けて、「背番号24」は、「琉球の象徴になり得る選手と、田代が同意した選手に着用の権利を与える」、そうなるかもなあ、と正直感じます。
 でも、こんな別れ方には、なってほしくなかった。温かく送り出しての別れであると、より望ましかった。これが本音と、正直言わせてください(「そうしたかったけど、CS制度がある影響もあって、できなかった」ことも、想像できる感じですが)。




 話を、今村の契約解除のことに戻しましょう。


 (2024.6.14発表版)

 (冒頭の文章。)
 「日頃より琉球ゴールデンキングスを応援いただきありがとうございます。
 この度、#30 今村佳太選手との選手契約を双方合意の上で解除することをご報告いたします。
 
今村選手とは、2023-24シーズンから2025-26シーズンまでの3年間の複数年契約を結んでおりましたが、今村選手本人から、『海外挑戦を含めた新たなチャレンジをしたい』という意向を伺うなど、今後について会話を重ねてまいりました
 これからもキングスを牽引していく選手として慰留を願う一方で、
本人のチャレンジへの強い意向を尊重し、またキングスから世界に通ずる選手を輩出していきたいという想いもあり、双方合意の上、契約を解除し退団する運びとなりました
 今村選手のこれまでの貢献に感謝すると共に、今後のご活躍を心より祈念いたします。
 今村選手は本日15時にB.LEAGUE自由交渉リストに公示されます。」


 (球団側のコメント。)
 「今村選手は、2020年に『成長できる環境を最優先事項』として掲げ、愛着ある故郷の新潟を離れて、キングスへ移籍を決断し、これまで4シーズンに渡り、エースとして共に戦ってくれました。
 持ち味である多彩な攻撃力を駆使し、3Pシュートやゴールへ果敢にアタックしてシュートを決め切る力に加えて、体を張った泥臭いディフェンスや、ルーズボールへの飛び込みなど、勝利への執念をコートで表現。年々コート内外でのリーダーシップも増し、今村選手が責任感を持って、成長し続けてくれたからこそ、2022-23シーズンのリーグ優勝を掴み取ることができました。
 今後、必ず日本代表でも必要不可欠な選手になれると確信しています。今村選手のこれまでの貢献に感謝すると共に、新天地での活躍を心から祈念しております。」


 (今村のコメント。)
 「まず初めに琉球ゴールデンキングス、沖縄アリーナに関わる全ての方々、そしてファンの皆さん、4年間本当にありがとうございました。自分の中での葛藤の末、僕の挑戦したい気持ちを受け入れてくださった球団に本当に感謝しています。
 この素晴らしいクラブの一員として戦えた4年間は僕にとって最高の財産であり、本当に幸せな日々でした。地元新潟を離れ、当時なんの関わりもなかった沖縄に来ることに若干の不安と大きな期待をして入団をしました。
 キングスが築き上げてきた素晴らしいカルチャーと、熱いファンの方々に、沖縄アリーナという最高の環境が揃い、Bリーグ優勝という素晴らしい経験をさせてもらいました。
 
『琉球ゴールデンキングスともっと一緒にいろんな景色を見たい。』と思うと同時に、『このチームを倒してみたい。』と思うようになり、その葛藤の中でもがきました。
 
自分自身がさらに成長し壁を越えるにはこの決断しかないと思い今回の経緯となりました。

 
これでお別れとは思っていません。
 
これからの人生において、沖縄は僕にとっても家族にとっても大切な場所であり、大好きな場所です。
 
今度は目をギラつかせながら皆さんと会える日を楽しみにしています。
 本当にありがとう。
 かなさんどー!!!」


 気に掛かる文面、キーフレーズといえる文面に、下線を示してます。

 先述の「2023年6月2日の残留発表時」は、「3年契約を結んでいました」ということは、全く言及されていません。
 そう、「3年契約を結んだ」ならば、「3年契約を結びました、オプションはこうです」ということを、2023年6月2日の時点で公式発表することが、琉球の「企業としての社会的責任(CSR)」であると思うのです



 今回、タイトルにも示させて頂いた、「企業の社会的責任(CSR)」
 これは、自分は、プロバスケ球団は「企業でもある」と考えているからです。
 実際、ほとんどの球団が、「株式会社◎◎」または「有限会社◎◎」という正式名称になっています。



 さらに述べれば、これはあくまでも自分の価値観になりますけど、自分は、「プロスポーツチームって、社会的企業でもある」と思っているんですよね(「社会的企業」については、リンク添付を参照されたしです)。

 そう、「ファンあってのプロバスケ球団」と、このnoteで何回も自分は言及していますけど、「社会に希望を、可能性を与える」ことが、「プロスポーツチームの社会的使命」であると思っているんですよね。

 そう、今季のBリーグは、ほとんどの球団で観客数が(程度の差こそあれ)大きく上昇しました。例えば、自分がよく生観戦する京都は、見た目の観客数もですけど、それと同じくらいにコアファンが増えていることを、肌感覚で実感してます(勝利数は昨季を明らかに下回っているのに、本拠地でのラスト4試合では、FC入場列が開場時に結構な長さになってました。その中には「子ども、若い女性のファン」の比率が結構あることも印象的)。
 ですけど、いやだからこそ、ファンに対する「説明責任」があると自分は思っているのです。「自分がファンの立場だったらどう感じるか」を想像しながら経営する、それが経営側としての「プロ意識」でしょう?と。


 自分が知る限り、これまでは、選手の残り契約年数を公表してきたのは、「秋田」だけでした。
 あるいは、開幕時ロスター決定時に、チーム編成の理由説明ができている球団も、自分が知る限り、「広島」「茨城」など数えるほどです。




 5月28日、千葉Jが富樫と4年の延長契約を公式発表しました。
 (現行ルールでは「4年契約」は、「事実上のMAX契約」といえます。
 まあ、富樫の業績・貢献度[年齢的にも31歳~34歳のシーズンなので、普通に全盛期×4年と考えてよい]を総合して考えれば[「名誉生え抜き」なことをも含めて]、「4年契約は当然」といえます。
 これ以外に、原と2年契約をするなど、今オフの千葉Jは、選手の契約年数を公表するようになり、とても好感の感じです。



 あるいは、これは自分のnote記事では繰り返し言及させて頂いてますけど、広島。毎年、とても丁寧に、開幕時ロスター決定時での理由説明の公式発表がなされています(「長すぎる」という批判をも含めて、いわば様式美ですけど、「説明責任を放棄する」よりもよほど好感である、とはっきりといえます)。
 これで、「開幕時ロスター決定時」で、「理由説明」に加えて「選手の契約年数の一覧」を末文で示す感じにできると、「Excellent(100点)」なんですよね、と伝えたいのです。



 話を、今村のことに戻しましょう。


 「3年契約の1年目が終了」、このタイミングでの「契約解除」
 普通に考えれば、「ふざけてるのか?」となるのは、ファン目線だとむしろ当然でしょう。
 ただこれは、「3年契約を昨オフに発表していないこと自体が、そもそも言語道断である」と思ってますけど、「オプションの有無を発表していない」、これもとても大問題である、自分はそう強く感じてます。


              今村側     球団側
 2024(1年後。いま)   Opt Out     (なし)
 2025(2年後)    Player Option    (なし)
 2026(3年後)      満了       満了
           (ここで新B1が開幕。2026年の2月頃を目標に
           契約延長をまとめる、が球団側の理想。)


 恐らくですけど、「今村との3年契約の仕組み」は、上述の感じだったのでは?と想像しています。

 どういうことかと申しますと、今村は岸本と共に、「琉球にとってのフラッグシップ」の位置付けですから、琉球側からTeam Optionを設定することは、恐らく考えられない(3年契約の期間中は、「28歳~30歳」、つまり「全盛期に突入」の時期になるので、「不良債権化リスク」はまず考えなくてよい。加えて、2026年の現行契約終了後も、年齢的に2年程度の延長契約も、とても現実的といえる)。
 ただ、契約延長を結ぶタイミングは、今村が急成長を示し始めたタイミング、でした。それに、新B1に向けての枠組みが不透明な感じでもあった。
 これらを総合すると、契約期間中に、今村の市場価値が跳ね上がる可能性がある。そう、いわば「契約年数をより優先して、一方で、給与自体は恐らく安めに抑えた」可能性が高いのではと。
 ですので、今村側が「いったん契約を破棄して、より市場価値に見合う契約を結び直せるように」の配慮の面から、今村側に「1年目終了時にオプトアウト権、2年目終了時にプレイヤーオプション」という、「今村側に有利な条項を設ける」をせざるを得なかった。

 そう、今村側が「市場価値が上がったから、給与を上げた新契約にして欲しい」と要求するケースは、恐らく織り込み済みであったと思うのです。ですので、1年目終了時のオプトアウト権を盛り込むことも呑んだ。
 だけど、「海外挑戦を含めて、出て行かせて欲しい、だからオプトアウト権を行使する」といわれることは、恐らく琉球側は「1ミリも想像できていなかった」、というか「想像しろ、というのが無理なこと」でしょう。

 それも恐らく、「CS決勝で敗戦(での準優勝)が確定してから言い出した」可能性が高い。だけどこのタイミングだと、球団側は「田代、牧の放出を既に決断済みである」。
 仮に、「RS終了のタイミングで」であれば、「田代、牧のどちらかは、放出を思いとどまった」可能性が高いでしょう。
 直近2年でのパフォーマンスでだと、牧の退団はやむを得ない(「B1レベルではあるけど、CSレベルではない」ので。牧は高校時代から期待し続けてる選手ですので、現況は「結果論だが、入った球団を間違えた」と、正直もどかしい感じに映ってます)。ただ、大功労者である田代の放出は、もし今村が「オプトアウト権の行使」を通告するタイミングがもう少し早ければ、思いとどまった可能性は低くなかったのでは?と自分は読んでます。


 いえることは、「今村側がオプトアウト権を行使」したこと。「新しい挑戦をさせて欲しい」と言ってきたこと自体は、恐らく事実でしょう。実際、今季の今村は「ポイントSFといえるほど、プレーの幅も質もよりスケールアップを遂げた」ことが伝わってきていましたので。

 ただ、「新しい挑戦をさせて欲しい」がどういうことだったのかは、「海外挑戦ありき」でも「国内挑戦ありき」でもない、要は「環境を変えたいが第一義であって、それ以上は『ご縁があった場所で』」という感じだったのかな、と想像の感じです。



 仮に「海外挑戦」とした場合、今村の能力値では、NBA、欧州は言わずもがなの×(そもそも欧州バスケは「組織オブザ組織」なので、日本人にはまるで合わないと思っていることもあるが。直近でだと、大阪のフィッシャーHC、意図が間違っていたとは思いませんけど、結果は「うまくいかなかった」は否めないですから。その人間性自体は、好きなんですけどね)。
 中国CBAも、「いい選手とは思うけど、レベル的にはまだ届かない」。

 そう考えると、より現実的な選択肢は3つ。

 「豪州NBL」「韓国KBL」「台湾リーグ」。
 (台湾は「P.LEAGUE+」「T1リーグ」の2つに分裂している。これは後述で改めて言及。)


 正直、2022年頃ならばともかく、「いま」というタイミングでならば、この3つのリーグでならば、「異なる文化に身を置くことによる人間的な成長」というメリットはあるとはいえ、純粋に「バスケットボール選手としてのプレイ面」の意味でならば、
 「いや、いまだと、Bリーグの方がレベルでより上回ってるよ?」
 これが正直な感じになるでしょう。

 豪州NBLだと、英語圏ですし、NBA的なのと欧州的なのがうまくブレンドされたスタイル志向であるので、その意味では有意義といえるかなではありますけど、「より高みを目指したい」意味でいえば、
 「NoともYesともいえない。ただ、引退後をも踏まえて考えれば、プラスにはなり得る」
 が、正直な感じです。


 思えば、比江島。2018年、豪州NBL(ブリズベン・ブレッツ)に挑戦しました。ですけど結果は、「3試合、2分」という、1選手としてだと「失意でしかない結果」でした。
 ですけど、「選手としては大失敗であった」ことは否定しない一方で、「人間としては意味はあった、プラスといえることもあった」ことも、その後の比江島から伝わってきます。
 比江島から学べるのは、

 「やらずに後悔するよりも、やって後悔する方がいい。」

 まさしくこれです。そう思うと、今回の今村、「後悔したくなかった」が、正直な感じでは、と自分は思ってます。



 実は、「海外挑戦」、それも「琉球を倒せる」を含む意味で、「恐らく、ここかもしれないなあ…?」と思う場所があります。




 (←見出しは「Former NBA star Dwight Howard is headed back to Taiwan to play for Mustangs in the Asian Tournament」とあります。)



 どういうことかは、リンク添付記事を参照されたしです。
 記事で言及されてる「台湾マスタングス」は、


https://basketball.asia-basket.com/team/Taipei-Mustangs/70222

 (←リンク添付の1つ目が「台湾マスタングス」、2つ目が「The Asian Tournament」について、3つ目が「The Asian Tournament(全10球団)」に、現時点で所属している選手リスト、になります。)


 恐らくですけど、イメージ的には、「2022-2023に存在していた、『ベイエリア・ドラゴンズ』に近いイメージの球団(及びリーグ)」と、自分は解釈しています。「ベイエリア・ドラゴンズ」は、「2022-2023のEASL」で旋風を起こし、確かBリーグ勢も苦しんだと記憶してます。






 この「22-23のベイエリア・ドラゴンズ」に所属していたのが、「マイルズ・パウエル」「アンドリュー・ニコルソン」、2人共にNBA経験者です。特に、琉球が、パウエルにフルボッコにされていたんですよね。
 で、パウエル。今季は中国CBAの「青島イーグルス」に所属、中心選手として輝きました。EASLでフルボッコにしていたときは、Bリーグで観たいと思ってましたけど、現時点では「それより上のステージにいてる、って感じ。でも、新B1が創設されたときは、是非とも来て欲しいなあ」という選手といえます。

 国内(Bリーグ)の他球団への移籍、可能性としてはゼロではないでしょうけど、自分は、あくまでも想像ですけど、

 「あのEASLで、ベイエリア・ドラゴンズにフルボッコにされた衝撃が、強烈に記憶づけられていて、それが今回の決断へとつながっていった…?」

 そう解釈すると、「つじつまが合う」んですよね。


 今回の「The Asian Tournament」(全10球団)、「台湾、香港、フィリピンの球団」で構成されてますので、イメージ的には恐らく、「ベイエリア・ドラゴンズをモデル」にしつつの、「EASL予選のためのリーグ」で、「勝ち上がるとEASLに出場→それで琉球と勝負できる権利を得る」、そういう位置付けだと、確かに説明はできるのです。
 ただ、選手リストを見る限りは、かなりピンキリがありそうな感じで、まあ、この「ドワイト・ハワード」は、自分の年代(今夏で40歳)にとっては、「NBAの元スター選手」でして(かなり強引にかみ砕けば、「クーリーのNBA版」です。それよりもっとすごかったのですけど)、「ハワードと同じリーグでプレイできるチャンス」に惹かれた?と解釈できる感じではあるんですよね。
 とはいえ、選手リストを見る限りは、あのときのパウエル、ニコルソンのような衝撃といえる選手は見当たらない感じで、



 これといった選手は、ハワード以外でだと、「ニック・ヤング」という、元レイカーズ、ウォリアーズなどで、NBAで12年間プレイした選手がいるくらいです。このヤングも、実質引退してから5年半のブランクがあり(いま39歳)、ですので、

 「人間としてだと、恐らく有意義といえる感じにはなり得る。
 ただ、選手としてだと、どれほどプラスになり得るかは、やってみないと…(エースでやらせてもらえそう、以外にメリットが浮かばない)。」


 正直現時点では、自分の解釈はこれです。
 ですので、「これでお別れとは思っていません」は、恐らくその通り?とは思うのです。1~2年程度、「The Asian Tournament」でプレイして、それで新B1誕生のタイミング(2026年)で琉球に帰還する、というイメージなのかなと。




 中華圏とありますが、台湾のバスケットボール事情を中心に説明します。台湾はB.LEAGUE発足以前の日本のような現状で、「P.LEAGUE+(プラスリーグ)」、「T1リーグ」、「SBL」と3つのリーグが存在します。SBLがいわゆる実業団リーグ。完全プロ化を目指して発足したのがP.LEAGUE+。そして、プロ化についての意見やルールの違いから新たにT1リーグが生まれたという、近年は激動の台湾バスケットボール界です。
 P.LEAGUE+とT1リーグの交流戦はありませんので、どちらが強いとは断言できませんが、ドラフトを巡り新人選手を取り合ったり、既存選手の引き抜きが頻発する状況ですので、日本のNBL、bjリーグ並立時代について台湾バスケットボール関係者から問い合わせがあったりします。P.LEAGUE+はプロ野球とプロバスケットボールの2球団を所有する台北富邦ブレーブスが中心となって始まりました。



 (←リンク添付の3つ目が「T1 League」、4つ目が「P League +」の、それぞれのスタッツになります。)



 実は、今回の記事執筆にあたって、「ハワード」「台湾」というキーフレーズから、最初に浮かんだのは、台湾の2つのリーグ、「T1リーグ」「Pリーグ+」でした(先述で言及したように、台湾のバスケは、2つのリーグに分裂状態になっている)。
 で、この台湾リーグの所属選手として、「デマーカス・カズンズ」(元NBAのスターであったビッグマン)、「アンソニー・ベネット」(「史上最悪レベルの元ドラフト全体1位」として、NBAファンの間ではいわば「終身名誉ネタ選手」扱いされてる選手です)等がいます。
 カズンズは台湾でもさすがの感じですけど、なんとこの台湾リーグで、いま最大のスター選手の1人と位置付けられているのが、横浜BCや琉球など、Bリーグで長くプレーしてきた「ジェイソン・ウォッシュバーン」です。




 …って感じですけど、今村のことは、結局は「どうなるか、見てみよう」であり、それと共に「こういう決断をしたからには、なおさら、後悔のないようにするんだよ」と伝えたい想いです。

 ですけど、琉球にとっては、恐らく「頭を抱えている」感じだろうと想像しています。


 「岸本、小野寺、松脇、脇、荒川、植松、?、?」

 「あと2枠」が要補強になるのですけど、いまのままいけば、「脇にまとまった出場機会を与えられる」という明確なメリットがある一方で、「今季に比して、日本人選手の面では、明確に戦力ダウンがほぼ確定といわざるを得ない」になります。

 いま、移籍市場にいる中での有力選手でだと、下記の感じになります。


 並里(PG。復帰が叶えば、ファンや選手は恐らく大喜び。ただ、2022年の退団は、「桶谷HCが放出を望んだ」といわれている。そう、球団側は放出したくなかったが、桶谷HCが並里放出のダメージは?と聞かれた際に、不気味なほどに淡々としていたのがこの証明。故に復帰はほぼないかと。)

 橋本竜馬(PG。かつて琉球に所属歴があるが、今回の動きは明らかに「優勝したい」の姿勢が明確。その意味で、復帰はほぼゼロに近い。)

 金丸(SF。「得点が欲しい」意味ではドンピシャといえるけど、「まずは守備ありき」の琉球のカルチャーとはまるで真逆。というか、桶谷HCと相性的には「水と油」が容易に想像できる意味で、まずないかと。)

 チェンバース(SF。よくも悪くも「3&D」を地で行く選手であり、「3P&パワー」の琉球のスタイルに合致できる。年齢面からの稼働率の低下が気にはなるが、「10~15分程度のローテ要員」でならば戦力といえそう。)

 西川(SF。今季は大阪で「不満分子化」に陥った不本意な1年であったが、攻撃面での爆発力という明確な持ち味を持つ。ただ、金丸以上に「まずは守備ありき」の琉球のカルチャーと真逆な意味で、恐らくまずない。)

 伊藤達哉(PG。名古屋Dでの3年間で、「守備型PG」の新境地を確立。アンダーサイズだが、岸本の年齢面をも考慮すれば、「負担を軽減できる意味を兼ねての第2PG」ではドンピシャ。ただ一方で、ノンシューターでもある、これをどう解釈するか。「可能性あり」という感じか。)

 土家(PG/SG。アンダーサイズであるので現実的にはPGだが、B2福島では2年連続で「B1レベル」といえる好成績で、福島ではSG兼務での起用法であった。ゾーンに入ったときの爆発力が魅力で、アシスト技術も高い。「可能性あり」の域を出ないが、獲ると面白そうといえる。)

 細川(SG/SF。いま挙げた有力9選手の中では、「最も資質能力で期待できそうで、最も琉球に合いそう」といえる。そう、「3P&パワー」、まさに琉球にドンピシャであるし、3Pシューターの意味でならば、この2年で「リーグ有数のレベル」に成長を遂げてる。ボールは細川にあるが、「可能性は高い、入団だと即、レギュラーの扱い」が有力のメリットが。尤もこれでも、今村よりは見劣りだが、「手元のカードの中ではベスト」といえる。)

 藤井(PG/SG。能力的には「3P&パワー」に合致し得るが、いま移籍市場に出ている経緯に照らせば、桶谷HCが最も嫌がりそうなタイプ。いわば「戦力的には魅力だが、コンプラ的に『不要で即答、以上』」。)


 そう、残る2枠、最も現実的なシナリオは
 「細川(三遠)」「伊藤達哉(名古屋D)or土家(B2福島)」
 になるのでは、と自分は読んでいます。いわば、
 「日本人選手の得点源」→「細川」
 「岸本の負担軽減の第2PG」→「伊藤達哉or土家」
 の位置付けのイメージです。

 個人的には、桶谷HCが「背に腹は代えられない」を受け容れて、並里の帰還にゴーサインを出せれば、最も丸く収まると思うのですが…と。自分が並里の立場ならば、「最後は琉球で終わりたい」と感じますから。もう、年齢面を考えれば、「正PGにこだわれる立場ではない」ことは、漠然とでも理解できていると想像ですので(その一方で、「理屈はそうでも、プロとして正PGで出場できるように準備し続ける」というメンタリティーでいて欲しい感じですけど)。
 そう、ラスト2枠を「細川、並里」、これがベストシナリオだと。



 いずれにせよ、今村の契約解除、いろいろととても考えさせられます。
 これから、「複雑な契約形態」は、恐らく少なからず起きるのだろうと想像です。だからこそなおさら、

 各球団は、開幕時ロスター決定時に、『理由説明』と共に、『選手の契約年数』『オプションの有無』の明示を、強く御要望の想いです!

 と、繰り返しですけど、声を大にして伝えさせて頂く想いです。



 …と、ここまで、「無料部分」になります。

 では、ここからが、「有料部分」になります。
 今回の「有料部分」は、「Bリーグの移籍市場での中盤を踏まえて、現時点で自分が、1バスケファンとして正直に感じていること」です。
 「100円(ワンコイン)」ですので、よろしければですが、拝読して頂けると、とても嬉しいです。


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