空気を読むAI×発達障害者について
先日、Twitterで非常に面白い投稿を拝見しました。
このツイートを見た瞬間、AIと発達障害者の関わりについて凄く前向きな未来が見えたので、そのお話です。
※ちなみにAI時代と発達障害者と定型発達(いわゆる健常者)の関わりについては過去にも書いています。
前提として、テクノロジーは発達障害の困り事と相性が良い。
私はそう考えています。
例えば私はタスク管理を専用のツールで行っています。
スマホが無かった頃も、ガラケーを使って自分のPCにメールでタスクを送り、会社に戻ってから作業をするという事をしていました。
もしこれが携帯電話の無い時代だったら、自分のタスク管理が全然できない状態になっていたのではないかと思います。
(実際、自分のメールボックスにガラケーからメールするというやり方を覚える前はタスクの抜け漏れがかなり多かったです。。)
空気を読むAI=ドラえもん?
AIと言っても、現代の技術の延長上でドラえもんのような人工知能を作る事は難しいと思います。
できたとしても遥か先、今の技術とは異なる技術体系の下で生まれるのではないかと思います。
今の技術だと、特定の機能に特化したAI(っぽいもの?)を作る事は可能だと思いますが、それらを組み合わせて自律的に活動するAIを作るのはかなり難しいです。
空気を読むという行為が非常に複雑な情報処理になる以上、そこからさらに活動をするAIというのは、まだまだ先の事のように思えます。
※ちなみに、機械学習という技術を使うとその名の通り自分で学習するAIが作れるそうですが、誤った学習をしてしまう事や、人間の精度を超えた判断をしてしまうAIもあるようで、やはり人間の基準に合わせなければならないという点はネックになるように思えます。
空気を読む事”だけ”に特化したAIっぽいものはできそう。
例えばカメラで表情を読み込んで、相手の感情を分析するという技術は既に有ります。
他にも、声を分析して相手の感情を読み解く技術なども有ります。
例えば収音装置付きのメガネ型のデバイスで、相手の表情と声から感情を読み解いてリアルタイムにユーザに伝えるようなものはできるのではないでしょうか。
空気を読んで自分で仕事をするAIより先に、"空気を翻訳してくれるAI"ができるのでは?
私はそう考えています。
実は発達障害当事者の立場からマジョリティを研究するという考え方が有ります。
例えば上記のようなデバイスから情報を収集し、マジョリティ研究のナレッジと組み合わせて空気を翻訳するAIであれば、利用のシーンが限定的である事もあって実現の可能性は高いと思います。
既存のナレッジをベースにしている為、完璧なものと言うわけにはいかないでしょうが、それでも一定の層には便利な機能になるのではないでしょうか。
2045年を迎える前に
世間では、2045年には人間の仕事がAIに代替されてしまうと言われています。
ですが、仮にそうなったとしても、それは2045年に一気に起こる出来事ではなく、段階的に起きて2045年には完全に代替された状態になるという事です。
2044年までには、発達障害者の困り事をサポートしてくれる技術がもっと出てくるのではないかと思っています。
上司として、発達障害部下とテクノロジーをどう捉えるか
先にお話した通り、私は発達障害部下にこそ積極的にテクノロジーを利用する事が良いと思っています。
以前にもお話しましたが、先端テクノロジーの多くは、優れたエンジニアの技術によって生み出されています。
そして、そういった人達の中には発達特性を持ち、自分だったらどんなプロダクトが欲しいか考えて開発をしている人達も多くいるはずです。
だからこそ、発達特性を持った部下にも親和性の高いものがあると思っています。
発達特性の困り事をテクノロジーで解決するという考えは、非常に重要なポイントです。
2045年の到来に悲観せず、ぜひともテクノロジーを前向きに捉えて頂きたい。
私はそう思っています。
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