マガジンのカバー画像

小説の書き方

45
こんな風に書いています、ということをできるだけ具体的に紹介します。小説を書くのは孤独な作業です。同じように悩んで、試行錯誤しているということを伝えるだけでも、と思います。 ※短文… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事
書く楽しさと読まれたい気持ち <小説の書き方>&<小説家になる>

書く楽しさと読まれたい気持ち <小説の書き方>&<小説家になる>

【書く楽しさ】自分の考えたストーリー、作り出したキャラクターを表現することは
ただそれだけで純粋に楽しいものです。
小説を書いている内に数時間経ってしまうこともあります。
(私は小説を書くようになって、テレビゲーム以外にも完璧に時間を忘れて没頭できるものがあるんだ、と驚きました)

物語を生み出すこと、アイディアを形にすること
書いている内にどんどんストーリーが湧いてくる、自分の代わりに主人公を思

もっとみる
『引き算』で書いてみる <小説の書き方>

『引き算』で書いてみる <小説の書き方>

あなたは『足し算』で書いていますか? それとも『引き算』ですか?

『足し算』すると、ストーリーが複雑になるばかり

やりがちなことです(と言うか私はいつもこれでした)

・ボリュームを担保したくてシーンを増やす
・キャラの過去や性格を表すエピソードを増やす
・キャラの行動の事情や動機を深くする
・複数のキャラの行動に関連を持たせようとする

その結果、何が描きたいのか、何を読者に伝えたいのかが

もっとみる
あなたは誰ですか? <小説の書き方>

あなたは誰ですか? <小説の書き方>

登場人物のことをずっと考えています。
主要なキャラで名前は浅利といいます。犯人役です。
この人物の素性や行動、その動機が、今考えているミステリの鍵を握っているというか、浅利さえキャラが定まればプロットが固まる気がするのです。
言わば【浅利待ち】の状態です。

だから頭の中で浅利氏に問いかけています。

あなたはどんな人なのか? 
なぜあんな犯罪を起こしたのか? 
何か隠していることはないか? 

もっとみる
アイディアが湧かずに困ったら<小説の書き方> ミステリ編

アイディアが湧かずに困ったら<小説の書き方> ミステリ編

かの乱歩先生は、古今東西のトリックをまとめて、体系的に「類別トリック集成」としてまとめています。有名なので読んだ人も多いと思いますが、今日はこれについて書いてみます。

私はプロットを作っているときに、頭が固まってしまい、新しい発想が出なくなることがよくあります。それは自前で思いついたアイディアが良いものであればあるほど、それに囚われてしまって、その枠を出なくなってしまうのです。

ですが、より読

もっとみる
プロットを膨らませる<小説の書き方>

プロットを膨らませる<小説の書き方>

今日も、私の執筆作業のご紹介をしようと思います。

実は、つい最近までうんうん唸って、ようやくまとめかけた新作ミステリのプロットを、いったん棚上げにしました。

とても魅力的なストーリーなのですが、私が今一番書きたいミステリの手法には合わない。と言うか、このプロットのストーリーだと、私の書きたいミステリの手法が活かしきれない、と思いました。
(大げさに書きましたが、たとえば、密室トリックなのに群像

もっとみる
「これ、誰のセリフ?」会話シーンの書き方

「これ、誰のセリフ?」会話シーンの書き方

今日はセリフそのものではなくて、セリフが混じる会話シーンを、どう書くかについて記事にします。
特に三人以上が登場するシーンを想定しました。

いつものように、これが正解ということではなく、私が小説を書きながら
考えていること、私はこんな風に書いていますということです。

○私の書き方

「○○は言った」「○○が言う」と書かずに、セリフを言った人物の動作を
書くことで、直前、直後のセリフが、その人物

もっとみる
伏線って何? <小説の書き方>

伏線って何? <小説の書き方>

伏線は小説にとって、特にミステリにはなくてはならないものです。
しかし、実際に「伏線って何?」と問われると返事に詰まってしまいます。

私の場合は、小説が好きなので、その読書体験の中で「こんなところに伏線があったのか」、「この伏線は二通りの意味があるな」、「回収の仕方がほかの作家と変わっている」などと、なんとなく体感していて、それを自分が書く時に思い出して書いているように思います。

理屈がわから

もっとみる
下書き(原稿)を熟成させる方法は? <小説の書き方>

下書き(原稿)を熟成させる方法は? <小説の書き方>

#熟成下書き

なんでも参加してみようと言うことで、このお題。

記事を五本書いたらプレゼントが抽選でもらえるそうで残りあと一本。
note運営の用意したお題の中で書けそうだと思ったのが #熟成下書き  のタグでした。

私は『小説の下書きを熟成させるためにはどうするか?』というお題かと
思って書き始めました。

みんな、どんな風に書いてるのかなと思って、タグを見てみたら、
『溜まった下書きを公開し

もっとみる
今年、いちばんタメになった本<小説の書き方> 

今年、いちばんタメになった本<小説の書き方> 

『たった独りのための小説教室』花村萬月さん
『書きたい人のためのミステリ入門』 新井久幸さん

『たった独りのための小説教室』年の瀬に一週間ほど掛けて少しずつ読みました。

・説明と描写 ⇒描写の重要性
・テーマとモチーフ ⇒テーマの重要性
・飛び箱を飛ぶ
・比喩は基本、使わない。陳腐な比喩を使ってないか?

 など、今さらながら胸に響いた内容、言葉が多かったです。

振り替えれば、むかしむかし「

もっとみる
<小説の書き方>の記事を取り上げていただきました。/今年の振り返り?

<小説の書き方>の記事を取り上げていただきました。/今年の振り返り?

Web Novel Labo【小説Tips】

noteで出逢った小説・創作に役立つ記事をまとめているマガジンです。

小説家を目指している人には、とても参考になる記事が並んでいます。
タメになる記事、身につまされる記事、面白い記事、癒やされる記事……

今回、取り上げていただいた記事は、私の<小説の書き方>マガジンの36本目の記事です。

もともとnoteを始めたのは、こういう記事を書きたかった

もっとみる
登場人物が勝手に動く問題 <小説の書き方>

登場人物が勝手に動く問題 <小説の書き方>

小説の登場人物については、設定資料や時系列表、造形やキャラ付けや名前やモデルなど、いろいろなことを書いてきました。

タイトルの「登場人物が勝手に動く」ことについても、こんな風に二つの考え方を書いています。

①書けば書くほど、キャラクターは成長し、変貌していきます。プロットに書いた作家の思惑を飛び越えて、自由に思いも寄らぬ行動や発言をします。
それが小説を書く楽しみの一つです。

②キャラが十分

もっとみる
表記ゆれ対策、どうしてる?<小説の書き方>

表記ゆれ対策、どうしてる?<小説の書き方>

表記ゆれ、特に漢字を「ひらく(平仮名)」か「とじる(漢字)」かは、小説を書く人なら、誰でも悩む問題だと思います。
「かける」「賭ける」「懸ける」のような。
おそらく多くの人が記者ハンドブックのお世話になっているのではないでしょうか。

私も記者ハンドブック(共同通信社)を持っています。作家になった頃は一時、手放せませんでした。同じ言葉なのにあるページでは平仮名、あるページでは漢字、あるページでは違

もっとみる
『罪悪感を感じる』問題について<小説の書き方>

『罪悪感を感じる』問題について<小説の書き方>

花丸恵さんの記事をシェアします。
【「罪悪『感』を『感』じる」は誤用なのか】というタイトルです。
思わず頷きながら読みました。
※花丸恵さんは、先頃、note創作大賞2023で入賞されました。

いわゆる『重言』、重ね言葉というやつです。「意味の重なった言葉を続ける言い方」(三省堂国語辞典)
「馬から落馬する」などは有名です。

「馬から落馬する」は「馬から落ちる」「落馬する」のように、簡単に直せ

もっとみる
どうしても書けないときの秘策<小説の書き方>

どうしても書けないときの秘策<小説の書き方>

これは禁断、というか失敗すると大変なのですが、私は時々やっているので
ご紹介します。

途中まで書いて、仕上げたい原稿があるのに

・集中できず筆が進まない
・なんとなく気分が乗らない
・ほかのこと(趣味やSNSなど)に気を取られる

誰しもあると思います。
そんな時、私がやっていること。

今の原稿をメール・SNS・投稿サイトで

時間予約して送信or公開設定する

ミソは先の時間を予約すること

もっとみる