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静かな、だけど安心な
電車の中では川上未映子の「魔法飛行」を、家では二階堂奥歯の「八本脚の蝶」を読んでいる。
語り口というか信念というか、なにか共通してるものがあるなあ、と思う。美しいものへの意識の度合いかもしれない。
くるくると落ち葉がまわるように、鮮やかな動きの言葉の羅列を見ていると、現実から離れた場所へ思考が飛んでいく。
本を選ぶ時、ストーリーの展開よりも、作者の言葉選びを大事にしている気がする。無駄がなくて、
裸足で鳴らしてみせろ
穏やかな海のような映画ではないのに、くるしくて追い詰められているような気分になるのに、私にとってこの映画は、避難場所のような世界。
初めて観たときから、心の隅っこにずっと2人がいて、2人が過ごした時間が心に宿っている。
父と分かり合えなくて、ガレージに帰ってきた直己に、槙が おかえり と言う。直己はうなずいて、安心したようにすこし笑う。その笑顔に全てが詰まっていて、ああ、誰しもこんなにもただ生
考えたい せかいのこと
Netflixのドラマ、「First Love」を大切に見ている。この世界観の中にいると、なぜだかいつもどうしようもなく泣きたいような気持ちになる。
わたしは、知らないことが多すぎる。何気ない発言の中に偏見や差別があって、「知らない」からそういう言葉を発してしまう可能性があることが、ずっとずっと怖い。
「知らない」って、議論の土俵にも立てないということ、見える世界が穴から覗いたようなものである