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【おすすめ】 マインドマップの強力な効果と使用アプリの紹介

【この記事のまとめ】
勉強、発表、メモにおける最強ツール「マインドマップ」


前回の記事で、記憶の定着率が50%以上上がる「検索練習とテスト効果」の勉強法について説明しました。


今回は、この検索練習に使いやすいおすすめのノートの取り方を紹介します。


それは、マインドマップです。


この記事ではマインドマップのメリットから、ぼくが使っているおすすめアプリと、実際の勉強の作業風景を紹介します。


【記憶術シリーズ】
「記憶術」イントロダクション 
「覚える記憶術」勉強前の用意 
「覚える記憶術」勉強中の工夫  
マインドマップの強力な効果と使用アプリの紹介 ←イマココ!
「覚える記憶術」勉強後の整理
「忘れない記憶術」最大効率の復習スケジュール 
「忘れない記憶術」最短10秒の復習テクニック



マインドマップのメリット①

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マインドマップは上記の画像のように、まず中心にテーマを書き、その関連事項を放射状に広げながらつなげていく方法です。


ぼくはメモやノートをとるときは基本的にこれを利用していますが、以下のような場合にはとくに強力な効果を発揮します。


【マインドマップが効果を発揮する場面】
・プレゼンテーションの構成・暗記
・会議やディスカッションのメモ
・知識の引き出しを作る勉強


また、これらに共通したマインドマップ最大のメリットは、「構造がはっきりわかる」という点です。


百聞は一見にしかずというか、まずは実際にぼくの普段の使い方をみてみましょう。



マインドマップ使用例


ぼくが普段使っているのは、マインドマップアプリの大定番『XMind』です。


ぼくはiPad版で使用してます。

まずアプリを開くと、このような保存フォルダが出てきます。


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新しくマップを作る場合は、「書類を作成」で作ります。


画像5


次に使用するマップのデザインを選びます。

ここではお試しで、標準のデザインを使います。


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これが作業の基本画面になります。

では、実際に本を使って勉強を記録してみましょう。



マインドマップを使った記録手順①


今回はデザインの勉強として、こちらの本を使います。



手順①  中央に本のタイトル・勉強する内容を書く


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中央に置くのは、本のタイトルと勉強するテーマです。少し不格好ですが、これがそのまま保存されるファイル名になるので、後から情報を探しやすくなります。


テーマといっても本にはたくさんの情報が書いてあるため、ある程度記録する情報を絞ることをおすすめします。

簡単なやり方としては、章や節ごとにマップを作ると絞りやすいです。


また、本を読み始める前の下準備をすることもおすすめです。この過程を経ることで、本からどんなことを学びたいかが明確になります。

※下の記事で読書術の紹介をしています


この本では、まずデザインをする上で必要な4つの要素について勉強するとします(デザイン4大原則と勝手にネーミングする)。



手順② 大きな要素でまとめる


ここでは4大原則となっているので、4つの原則を次の枠に入れます。

こんな感じです。


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今回のようにはっきり書かれていない場合は、目次を参考にしたり、自分で適当に括ってしまっても大丈夫です。


この大きな要素は、構造をはっきりさせる上で重要な役割を持ちます。

自分がわかりやすいネーミングで括ると、覚えやすく、理解もしやすいです。



手順③ 各要素の情報を記録していく


次に、大きな要素の説明や考え方などを記録していきます。

本を読みながら、重要な部分やキーワードを抜きだし、それを整理しながら勉強した結果がこちらです。


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このように、枝分かれさせながら情報をまとめていきます。


例えばデザイン4大原則の1つである「近接」の要素には、似た情報をグループ化して、視覚的にわかりやすいまとまりを作る機能があると書かれています。

これをマップ上でまとめると、


近接→コンセプト→グループ化で視覚的ユニットを作る


このようにコンパクトにまとまります。

さらに視覚的ユニットについての説明や、考え方などの補足が必要であれば、ここからさらに枝分かれさせて記録していくことができます。


POINT①

マインドマップを使う手順 ⑴
本のタイトル・勉強する中心テーマ
②大きな要素でまとめる
③各要素の情報を記録



マインドマップを使った記録手順②


以上の工程を繰り返しながらマップ作りは進んでいきます。


しかしマインドマップの強みには、この手順が逆転してもなおその威力を発揮するという点があります。

Xmindでは、要素を自由に移動させることができるので、細かい要素を後から簡単に整理することができます


例えば、ディスカッションの場面を想定します。テーマは「副業をするべきか」です。

テーマに沿ったいろんな意見が出てくるので、それを細かい要素として記録していきます。


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出た意見を大きく分類してみると、これは肯定派と否定派に分けることができます。

この分類を大きな要素として加えてみましょう。


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次に、最初にメモしてあった小さな要素、つまり出てきた意見を移動させてみます。


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ここまでスッキリしました。

こうすることで、このディスカッションでどんな意見が出て、どんな立ち位置で、なんの話をしているのかがはっきりと構造的にみえてきます


このようにマインドマップでは、ただのメモから体系的な記録を作ることも可能になります。

そのため、先ほど紹介した手順とは逆のパターンでも使うことができます。



POINT②

マインドマップを使う手順 ⑵
①各要素の情報を記録
②大きな要素でまとめる
本のタイトル・勉強する中心テーマ



マインドマップのメリット②

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マインドマップを使うイメージが掴めたところで、マインドマップが持つ効果を確認します。


【マインドマップのメリット】
● 構造がはっきりわかる
・ 楽に記録できる
・ 要約する力が自然と鍛えられる


それぞれを説明していきます。



メリット① 構造がはっきりわかる

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まずはぼくが考えるマインドマップ最大のメリット、「構造の視覚化」です。


これは、勉強や発表、会議の中などで、出てくる情報が今どんな論点の中にいるのかが視覚的にわかるという意味です。


先ほどの例を見てみます。


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「この会議ではどんな意見が出たのか?」

という質問には

肯定意見否定意見が、それぞれ2つずつ出ました」

とシンプルに答えることができます。そしてさらに、

お金に余裕ができる、という肯定意見に多くの賛成が集まりました」

と説明すると、どの論点にある話なのかがはっきりとわかります。


一方でこうした構造が分かっていないと、出た意見を全部話そうとする可能性があります。


「この会議ではどんな意見が出たの?」

「お金に余裕ができることと、本業に集中できないことと、あとは好きなことを仕事にできることと…」


と、まとまりのない説明になってしまいます。

もちろんこれでも伝え方次第では分かりやすくまとめられますが、どうせならメモの段階から工夫を作ってしまおうというのが、今回のお話です。



これは勉強に置き換えると、情報の整理だけでなく、復習にも大いに活用することができます

最初の例を見てみましょう。


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「この本ではどんなことが書かれているのか?」

という質問には

「デザインに必要な4つのルールが書かれています」

とシンプルに答えられ、さらに

「例えば近接の考え方は、近い情報をまとめてグループ化することで、わかりやすくするというものです」

という詳細まで把握しやすくなります。



このやり方は、そのまま勉強の復習に使うことで、非常に短い時間で効果的に復習を済ませることができます。

以下のような考え方です。


【マインドマップを使った復習法】
・この本にはデザインの原則が4つ書かれている
・「近接」「整列」「反復」「コントラスト」
・「近接」=グループ化でわかりやすくする


この程度の情報であれば、実際には10秒足らずで振り返ることができます

時間がない時や、隙間時間で振り返りたい時には大きな要素だけを復習して、しっかり振り返りたい時には細かい要素まで復習します。


つまり、マインドマップで構造化されたメモを使うことで、復習にかけられる時間と中身を自由に調節することができます



さらに、プレゼンや発表の場においてもこの効果を転用することができます。


よく「プレゼンの準備をしっかりしたのに、当日頭が真っ白になる」ことがありますよね。

そんな真っ白になった最中に欲しいものは「情報のきっかけ」です。

何か話す内容のヒントさえあれば、そこから準備した情報が芋づる式に出てきます。


マインドマップでは、情報を構造的に把握することで、大きな要素と小さな要素に整理することができます。

ここでの「情報のきっかけ」とはつまり、情報をまとめる大きな要素です。


例えば、『ノンデザイナーズ・デザインブック』についてのプレゼンをするとしましょう。

デザインに関する細かい情報や考え方がたくさん書いてあり、プレゼンではそれらを伝えなければいけません。


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こんなにたくさんの情報を全て個別に覚えようとすると、とてもじゃないですが難しいのは明らかです。

ではこの無数の情報を、たった数個の要素に括ってみましょう。


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すると、あんなにたくさんあった情報を4つにまとめることができました。

これは4大原則の1つなので、残りの3つも同じようにまとめます。


すると4×4=16個の要素にまでまとめることができました。

それでもまだ多いように見えますが、この分類をきちんとできると、芋づる式に次の要素が出てきます。そのため、プレゼンで最低限覚えるのは4大原則の大きな要素、つまり4つのみです。


こうするとどうなるかというと、プレゼンがブレなくなり、頭が真っ白になる現象を防ぐことができます。

なぜなら4大原則を話すことがプレゼンの目標になるため、最低限の4つを確実に覚えていれば、話す順番と構成は自然と決まってくるためです。

つまり、細かい情報を忘れても次の大きな要素に進めば大丈夫、という保険になるということになります。


集めた無数の情報を覚えるか、たった数個の大きな要素だけを覚えるか。

この覚えやすさの違いは言うまでもないですが、実際にぼくは就活の面接で大いに役立てることができました。



メリット② 楽に記録できる

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マインドマップでの記録は、通常のメモよりも楽に作ることができます


後述するメリット③にも関わる話ですが、マインドマップで記録する際に書く内容は、基本的に体言止めを多く使うためです。


体言止めとは、文字通り「体言で終わる文」のことを指しますが、例でみてみるとわかりやすいでしょう。


【体言止めの例】
・エネルギーはミトコンドリアで生成
・デザインの基本原則は4つ
・好きな飲み物はバニラフラペチーノ


このように、名詞や代名詞で終わる文章のことを体言止めといいます。

通常の文章でもリズムを取るために使いますね。


マインドマップでメモをする際は、基本的にこの体言止めで書いていきますが、ぼくはもっと効率化するために、記号を多く使っています。


【マインドマップの体言止め応用例】
・エネルギー=ミトコンドリア
・デザイン4大原則
・◎バニラフラペチーノ


こんな感じです。

通常のメモでもこのような形にする人も多いですが、マインドマップには最大のメリットである「構造の視覚化」が働きます。

つまりただのメモにも「見やすい×分かりやすい×読みやすい」という相乗効果を生み出すことができます。



メリット③ 要約する力が自然と鍛えられる

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今説明したように、マインドマップでは基本的に体言止めで書きます。

理由はわかりやすいことと、もう一点。

書くスペースを最小限にするためです。


マインドマップは言ってしまえば図形になるので、視覚的に捉えるためにはできるだけシンプルな構成にするべきです。

そうすると、細かい要素に長々と文章を入れていては、出来上がったものはとても見やすいものとはいえません。

そのため、体言止めを使って1要素のスペースを最小限に留めるようにするのです。


しかし実際にやってみると、これがなかなかに難しいものです。

具体的には語彙力言い換えのスキルが求められます。

要素に適した単語かどうか、それだけで意味がわかるかどうか、言い換えは正しいかなど…。


この作業を延々と繰り返すこと、これがすなわち要約する力を身につけることにつながります。

語彙力がねぇ語彙力がねぇと、ぼくを含めたオの民はいいますよね。

無理して語彙力だけの勉強をせずとも、マインドマップでは、普段のメモを取る過程で鍛えることができます

なぜならよほど言葉が浮かばなければ、調べるために辞書やネットに自然と手が伸びるようになるからです。


これのおかげで我が家の使わずに眠っていた電子辞書と紙辞書は、無事明るみに出てくるようになりました。



POINT②

マインドマップを使うメリット
・構造の視覚化=どんな情報かがわかりやすい
・楽に記録できる=体言止めで読みやすい
・要約する力=語彙力の補強と言い換えを重ねる



まとめ

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この記事では、おすすめマインドマップアプリ『Xmind』を使った勉強や、メモの取り方などを紹介しました。

マインドマップを使うメリットは主に3つあると考えています。


メリット① 構造の視覚化
情報を分かりやすく整理できるため、勉強や発表、メモとして使うと大きな効果を発揮する
メリット② 楽に記録できる
記録には基本的に単語しか書かないため、「見やすい×読みやすい×分かりやすい」の相乗効果が生まれる
メリット③ 要約する力が身につく
短く書こうとする意識が働くため、自然と語彙力を伸ばすことができる


今回紹介した『Xmind』は基本的に無料で使うことができます。

ぼくはモバイル版課金(¥1,700/年)をして利用しています。課金をすることの大きな利点は、マップの中に写真が使えるようになることです。


今回は編集の都合上アプリでの紹介でしたが、マインドマップはアナログで使うことでも同様の効果を得ることができます。

紙1枚とペン1本があればどこでも書けるので、試してみる価値は大いにあると思います。


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