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「覚える記憶術」 勉強中の工夫

【この記事のまとめ】
「このあと後輩に教えるつもり」勉強で理解を進めて、「検索練習 × テスト効果」で効果的な復習を繰り返す


読書、授業、講義など、勉強の後に、こんなことをふと考えた経験はありませんか?


【勉強中の悩み】
・時間かけて理解しても、全然覚えられてない…。
・ノートってどうやって取るのが正解なの?
・ノートって綺麗に書いても全然見返さないし、取る意味ってあるの?


勉強中の悩みには、概して「理解」と「記憶」が共通項になります。
なので、勉強中にするべき工夫とは、勉強にその対策を組み込んでおくことが重要です。


具体的にどうするのかというと、「理解」に対しては「このあと教えるつもり勉強法」、「記憶」に対しては「検索練習とテスト効果」の心理を利用します。


どちらも研究データの多い、有名な勉強法です。

「このあと教える勉強法」は、内容を正確に思い出す確率が28%高いというデータが出ており、「検索練習」は、記憶の定着率が50%以上も上がることが示されています。

では、それぞれ中身を見てみましょう。


【記憶術シリーズ】
「記憶術」イントロダクション 
「覚える記憶術」勉強前の用意 
「覚える記憶術」勉強中の工夫  ←イマココ!
マインドマップの強力な効果と使用アプリの紹介
「覚える記憶術」勉強後の整理
「忘れない記憶術」最大効率の復習スケジュール 
「忘れない記憶術」最短10秒の復習テクニック


もし、後輩に聞かれたら?と想像する

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1つ目は理解を深めるための勉強法です。


【このあと教えるつもり勉強法】
勉強中に理解したポイントを、「このあと誰かに教えるつもり」で、イメージしながら説明する


このことを検証した実験では、以下のグループに分かれてもらい、それぞれを想定しながら勉強を行っています。


①「このあとテストがある」と思う

②「このあと他人に教えなければならない」と思う


その後の確認テストの結果は、②グループの方が28%も正確に思い出す確率が高く、かつ重要なポイントほど記憶に残っていたそうです。


これは、勉強に対する姿勢が「能動的」になったことで、自分から頭の中を整理するように働きかけていることが要因といわれています。


ちなみに「受動的な勉強」とは、講義や説明などを聞いて、その通りにメモをとるような、一方的な勉強のことを指します。

同じメモをとるでも、おもしろかった話や分からなかった部分などを考えて、「能動的な勉強」を心がけてみましょう。


これを日常の勉強に取り入れるのであれば、誰かを想定しながら進めていくのをおすすめします。


「このあと○○に教えなきゃいけないんだよな」


個人的には後輩を想定するのがおすすめです。

ちょうど想定できる後輩がいなければ、その内容を大勢の前でプレゼンする、先生の前で説明するなどと考えてみましょう。

とにかく「誰かに伝える」というイメージが重要です。

なぜなら、それが能動的な勉強につながるためです。


そして伝えるイメージは、具体的であればあるほど効果的です。さらに効果を高めるために、口に出して説明してみるのもおすすめです。

頭の中だけで情報処理をしようとすると、どうしても分からないところを見落としてしまいがちです。

紙に書き出すことでもいいので、何かしらの手段でアウトプットを試みると、抜けのない知識を得るように意識が働き出します。


さらにいうと、口に出した説明を自分が聞いたらどう考える・感じるかまで考えられると、非常に質の良いインプットになります。

いわゆるメタ認知を働かせることですが、自分の説明を客観視することで、より良いアウトプットにつなげる勉強をすることができます。



POINT①

・後輩やプレゼンを想定して勉強する
・頭の中でポイントが整理され、理解が進みやすくなる
・口に出して説明し、それを自分が聞く場面までイメージすると◎



知識の引き出しを組み立てる

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2つ目は記憶するための勉強法です。


【検索練習とテスト効果】
● 検索練習=意識して情報を思い出す(復習行為)
● テスト効果=記憶は思い出すたびに残りやすくなる


要するに「復習にもなるテストをたくさんしよう!」という話です。

テストといっても、学校の試験のように大それたものでなくても大丈夫です。

どんな小さなことでもいいので、「思い出すこと」が重要です。


※「思い出すこと」の重要性をこちらで解説しています


例えば以下のような例が挙げられます。


・本を1ページ読んだら、そのページに書いてあったポイントを思い出す
・何かの意味を理解したら、その場でもう一度繰り返す


ここで大切なことは、「答えを見ないこと」です。答えを見てしまっては、覚えたと脳が勘違いしてしまい、テスト効果が生まれません。


このことを検証した実験では、以下のグループに分かれてもらい、テスト勉強を行っています。


①学んだことをもう一度見返す「再チェック学習」
②テストのように学んだことを思い出す「検索練習」


この結果、②の検索練習を行ったグループは、50%も記憶の定着率が上がっていたそうです。


記憶はネットワーク上に広がっているといわれており、知識として定着するのには一定の時間がかかります。

このネットワークに新たな情報を入れても、弱くもろい糸になるため、何度も思い出すことで糸を強く・太く補強していくイメージです。



POINT②

・検索練習×テスト効果で記憶は定着しやすくなる
・勉強の区切りごとにテストしてみる



まとめ

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この記事では「勉強中の工夫」として、2つの方法を紹介しました。


【教えるつもり勉強法】
勉強の後に、後輩に教えなきゃいけないと思いながら勉強する。

さらに、口に出して実際に説明してみる・それを自分が聞いてどう感じるかをイメージすると◎
【検索練習×テスト効果】
勉強の合間に、学んだことをテスト問題のつもりで確認する。

答えを見るとテスト効果が生まれないので注意


どちらも海外の研究で効果が証明された勉強法になります。

取り組みやすいものを紹介しているので、ぜひ試してみてください。


また、今回の記事に入りきらなかった「検索練習に最適なノートの取り方」を次回以降で紹介します。

そちらもぜひ参考にしてみてください。


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