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「恵多農園」開墾から1年、大きく変わった畑の土🌾

去年4月、愛知県大府市で僕ケータが新たに始めた「恵多農園」。
長年にわたり耕作放棄地だったところを一から「開墾」して、野菜を育てられる畑にしていきました。

開墾する前の状態

本当に色んなことがあった、この1年😌
今年1月からはさらに、その西隣の耕作放棄地も開墾していくGoWestプロジェクトを進めていますが、その展開については追ってまた書くとして、ここでは既存の恵多農園の1年についてざっと振り返ってみたいと思います。


突然ドタバタと始まった「開墾」

地元・知立市の小さな畑(約50㎡)は残しつつ、新たに大府市で約300㎡の耕作放棄地を借りることが決まったのが、去年3月末。
夏野菜の植えつけシーズンが迫るなか、それまでより何倍も広く、もはや家庭菜園とは言いがたいこの農地を大急ぎで「開墾」しました。

去年の今頃は、本当に怒濤の日々だった😫💨
✅草むらへ大量に捨てられていたゴミの収集・分別から始まり、
✅買ったばかりの刈払機をぎこちなく使って全体の草刈りをし、
✅まずは耕うん機で全体の粗起こしをする。小屋も設置
✅畑全体の採寸をして、畝や通路などの位置決めをし、
✅どこに何を植えるかの作付計画を立て、
✅土を採取して土壌分析をした上で施肥計画を立て(無肥料の部分も有)、
✅種や苗、支柱その他の資材調達を進める
✅さらに、壊れていた農業用水の水栓を修理して水が出るようにする

ってことを、4月の1か月間でわーっとやっていました😓(本業・副業の合間をぬって)

草刈り後の写真(左)を撮った翌日、たまたま妻と「ゴッホ展」を見に行ったら、驚くほど似た絵に遭遇。「麦束のある月の出の風景」

水はけの悪い土に向き合う💦💦

そして最大の試練は、この耕作放棄地がもと田んぼだったため、土がかなりの粘土質で、水はけがひどく悪いことでした😱

いったん雨が降ると、ドロドロにぬかるんで所々に水たまりができ、何日も乾かない💦💦 ようやく乾くと、今度は表面がコンクリートのごとくカチカチに固まってしまう😫

加えて去年の今頃は梅雨のような天気で、なかなか土が乾かないため、粗起こしの後しばらく耕うんや畝立てができなくて焦りました😥💦
ちなみに、粘土質の土が十分乾かないうちに無理やり耕うん機を入れると、餅をこねたようにネチャネチャとなり(写真左)、それが乾くとガラガラの砕石のようになってしまって(同右)、実に厄介です。
フカフカの理想の土にはほど遠い😭

やっちまった、悪い例

5~6月頃には、それでも何とか畝を立てて、いくつか夏野菜の植えつけをしていきましたが、ことごとく苦戦😣

🍅ナス科、🥒ウリ科、🌽トウモロコシなど、こまめなお世話が必要な実もの野菜たちは地元の畑にまとめ、こちらの畑では🍠イモや🥜マメなどあまり手のかからない作物を中心に。でもそれだと地味すぎて寂しいので、少しだけ🍅トマトや🍈プリンスメロン、🥒地這いキュウリなど実もの野菜も植えました。
ところがひどい粘土質なので、湿ると水はけが悪くて根が腐るわ、乾くと土が固まって根に酸素がいかないわの「窒息」状態。うまく育ちません😢

特に、水はけの悪い土が苦手なトマトは、根腐れを起こして半分ぐらい枯れてしまいました😭(生き残ったものは何とか収穫まで栽培)

根腐れを起こして葉が黄色くなったトマト

ズブズブドロドロの湿気大好きなサトイモでさえ、成長が今一つでした😔

それに、イモ・マメ中心にしたことで、畑の景色が何だか殺風景で寂しい。
さほど収穫するものがなくて誰かに遊びに来てもらうこともなく、この頃の僕は徒労感と孤独感に包まれていました。効率を優先するあまり、楽しい菜園という発想が後回しになってしまった…😔
理想的な土を誇り、実もの夏野菜たちの豊作で賑わう既存の地元の畑が、心の支えになっていました。

畑を埋め尽くす草に向き合う🌿🌿

6月末から9月前半にかけては、2か月以上にわたって連日30度超えの猛暑が続き、暑さには慣れっこの僕も、畑作業がはかどらず🥵
特にこの夏は、湿度がすごくて蒸し暑い亜熱帯のような気候で、一日のうちでもカンカン照り🌞とスコールのような通り雨☔とを繰り返す、変わりやすい天気が続きました。

そんな気候もあってか、畑では夏草たちが元気いっぱい🌿🌿🌿
耕作放棄地だったここの夏草はスゴくて、刈っても刈ってもすぐに伸びてきて、作物たちを埋め尽くす。8月の畑作業の半分以上は草刈りでした😓

特に、もと田んぼでジメジメしたこの畑には、イネ科のエノコログサ(いわゆるネコジャラシ)や、カヤツリグサなどが優勢🌾🌾🌾

草をこんなに伸ばすなよって思うでしょ❓ いやあ、刈払機を使っても草刈りが追いつかないんですよ😅 蒸し暑さが半端ないし🥵
野菜栽培における夏草対策の大変さが、改めて身にしみました…

半年たって好転😃 根菜が豊作🥕🥕

苦難続きの恵多農園💧
ところが、長く続いた猛暑がようやく一段落して、降水量も減ってきた10月頃から、潮目が変わった色々と事態が好転し始めたのです😃

まず、もっと楽しい菜園にしたいという夏の教訓から、ダイコン、カブ、ニンジンといった根菜類の種を大量に播きました🌱🌱🌱
この頃には畑の水はけ問題も落ち着いてきて、いずれもまずまずの豊作に。景色もカラフルで賑やかになりました🥰

手前からダイコン、ニンジン、カブ(3種)、またダイコン(別品種)
カラフルな根菜たちの収穫ラッシュ
畑の入り口も整備してみました

100本近いダイコンや数百本に及ぶカブ、ニンジンは、自家消費用にとどまらず、冬の間に畑へ遊びに来てくれた多くの人たちが、収穫を楽しんでくれました😊

ちなみに、ダイコンの一部は種取り用に残して、いま花を咲かせています。ダイコンの「実」も出来ていて、種取りまであと少しです😊

ダイコンの白い花

芋や豆もまずまず🍠🥜

そして、地味~な畑の主役となっていたイモ・マメたちも、ついに実りの秋を迎えました❗

11月には、恵多農園初の本格イベントとして🍠サツマイモ掘り&焼き芋会を開催し、40人近くが集結❗  爽やかな秋晴れの下、楽しい時間を過ごすことができました😊🍂🍁

僕、もう孤独なんて言わない
名人が1時間半かけて焼いた、ねっとり焼き芋🍠 黄色いのが「紅はるか」、オレンジ色は「安納芋」

サツマイモは、6月の苗を植えた後に害虫が発生してかなり駄目にしてしまったので、こんなに大勢が来て芋が足りるか正直心配でしたが、何とかなりました。ほっ😌💨

また12月には、自家製の味噌を作るべく大量に育ててきたダイズも収穫
やはり途中で害虫の大発生に見舞われながら(これらの遠因も土の問題だと思う)、最終的にはまずまずの収量となりました😊
手作業での脱穀がなかなかの手間だったので、来年は機械化も要検討🤔

収穫期を迎えたダイズたち
味噌にする「フクユタカ」(右)とは別に、「丹波黒豆」も少し栽培。こちらは正月の煮豆用
1月、うち出来の大豆を醸造所へ持ち込んで、無事に手前味噌を仕込みました😊

大麦にも初挑戦🌾🌾

畑の賑わいといえば、妻のリクエストで初めてオオムギも栽培しています。
去年の大豆に次いで「五穀」に挑戦中なのです💪

現在のオオムギ

11月下旬に種をまき、短い草丈のまま「麦踏み」などしつつじっと冬越しをしていたところ、3月に入って急成長。穂が出てきました🌾🌾🌾 今うちの畑で一番目立っています😀
「六条大麦」という、麦飯や麦茶にする品種。
ちなみに「六条」というのは京都の地名とかじゃなくて、穂に麦粒が6列実るため。ビールの原料となる「二条大麦」は2列だそうですよ。ご存じでした❓

六条大麦の穂を上から見たところ。確かに六芒星のような形をしている

5月後半には、黄金色になって収穫へ。大豆で苦労した脱穀作業は、さあどうしようかな😓

春ジャガもタマネギも順調🥔🧅

3月初めには、🥔春ジャガイモの植え付け会を開催しました。
収穫でなくて植え付け体験なのに、こんなにたくさんの方が来て楽しんでくれるなんて😲

畑の野菜いっぱいの豚汁などでランチ

実は、去年の秋ジャガイモは土が固くてほぼ失敗だったんですが、今回は順調に成長しています。明らかに土が良くなってきている⏫
1か月後の収穫会を皆が楽しみにしています😍

現在のジャガイモ。芽かき、中耕、土寄せの作業を一通り終えたところ

順調といえば、昨秋に苗を植えた🧅タマネギもいい感じ
早生わせのタマネギを今どんどん収穫しています。
植物性の有機肥料をちょっと入れただけなのに、これだけ立派に育つとは😃

早生の「ソニック」と中晩生の「フレッシュレッド」
瑞々しくて甘~い新タマネギ、早速いただきました🤤

1年で大きく変わった畑の土

恵多農園を「開墾」してからの1年間を、振り返ってきました。
どんどん野菜たちが育つようになってきた理由、それは畑の土が良くなってきたからにほかなりません😊
その鍵は、やはり水💧と草🌿にありました

粘土質で水はけの悪い畑への対策として、まず畝を広めの高畝にして、作物たちが育つ畝の上だけでも、水はけを良くしようとしました。
そして畝の間の通路には水路も切って、排水を徹底しました。

5月、最初に畝を立てた時の写真
元々あった排水口まで水が流れるように、溝を切る

特に畝間の排水については、どうしても高低差があって水たまりができるので、何度も土木工事のような作業をして調整しました。
重機とかは無いので、クワやスコップだけでの力仕事💪😆

そして畝には、粘土質の土の水はけを改善する籾殻と、バーク堆肥を混ぜこんできました。

バーク堆肥の投入は、有機物を入れることで土壌の「団粒構造」化を促し、排水性も保水性も通気性も兼ね備えた、フカフカの土にするためです。でもこれだけでは全然足りない。
そこで活用したのが、畑でじゃんじゃん採れる・・・刈り草や、野菜くずです。

草は根こそぎ抜かずに刈って、土中に残った根っこが枯れて有機物の一部となるようにします。刈った草は、畝の上や畝間にどんどん敷いていきます。野菜くずも、なるべく刻んで畝間にポイっ😅
また、草はあえて地表から少し上の位置で刈ることで、多様な草が生えるようにします。特に通路の草はある程度残して、上を歩いても土がぬかるんだり踏み固められたりしないようにします。
そして畝を耕し直す際には、これらの刈り草や野菜くず(まだ緑色のものは除く)もろとも、籾殻やバーク堆肥と共にすき込みます。

こうして、土に有機物をどんどん供給していくのです。
ちなみに、以上で土に入れているものはすべて、植物性の有機物ですよね。
まだまだ土壌改良は続きますが、やがてはきっと地元の畑のような理想的な土になっていくでしょう😊
そして、籾殻やバーク堆肥をやめて畑の刈り草や野菜くずだけにすれば、いよいよ循環的な自然栽培・自然農のような形になっていきます

1年たって、そんな希望が見えてきたこの頃。これからが楽しみです🥰

🍅宣伝:はたすけっとAICHI(ケータの個人事業です)🍅


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