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畑の草刈りを楽しくする方法🍀🌿🌾

8月が終わった。
6月下旬の早すぎる梅雨開けから、もう2か月以上続いている連日30度超えの猛暑で、僕は夏バテ気味🥵 畑作業もはかどりません。
おまけに、本業の職場(福祉施設)と我が家の両方に新型コ口ナがやってきて、その対応も😷
身も心も疲れた8月でした😫😫😫

日本の夏が亜熱帯化❓

とりわけ、この長すぎる夏。
ここ数年、夏の気候がおかしいと何度も書いてきましたが、今夏の特徴は、ず~っと続く猛暑に加えて、湿度がすごいこと、蒸し暑いことだと感じています💦💦(ここ愛知県では)

コロコロと変わり、全然当てにならない天気予報。一日のうちでもカンカン照り🌞と通り雨☔とを繰り返す、変わりやすい天気。まるでスコールが降る南の島みたい🏝
これって、気候変動で日本の夏が亜熱帯化してきてるってことなのでは😲 日本近海の海水温が上昇し、大量の水蒸気を日本に送り続けて、蒸し風呂にしている感じ♨🗾♨

畑の夏草たちは元気いっぱい

お疲れの僕とは裏腹に、うちの畑の夏野菜たちは結構順調でした🍅🥒🍆
暑さにやられちゃったのも一部あったけど、全体的にはたっぷりの日照とこまめに降る雨が良かったようです😊

他方で、畑の夏草たちも元気いっぱい😅
地元(知立市)の小さな家庭菜園に加えて、今春から新たに大府市で広めの畑「恵多農園」を始めましたが、耕作放棄地だったここの草はヤバい🌿🌿🌿
刈っても刈ってもすぐに伸びてきて、作物たちを埋め尽くす。8月の畑作業の半分以上は草刈りでした😓
野菜栽培における夏草対策の大変さが、改めて身にしみています。

頼れる相棒、刈払機と草刈り鎌

4月に大府の畑を「開墾」する際に買った草刈機(刈払機)が、この夏大活躍でした。
最初は持ち手が逆だった😅とか不慣れだったけど、今ではすっかり頼れる相棒に💗 これがなかったらどうなっていたことか…

作物が植わるうねの上や狭いところの草には、草刈り鎌を使います。
こちらも最近、草刈りを業にされている大府の「鎌ひとつ」さんから、プロいち押しの切れ味・形が良いものを調達。サクサクっと気持ちよく刈れます😄
イネ科の草は、鎌の先を少し土に差し込んで刈ると便利。(理由は後述)

畑の草を『雑草手帳』で調べてみた

このように畑で草ばかり相手にしていると、改めてそれらがどういう草なのか気になってきます。

たまたま妻が以前買って読んでいた『雑草手帳』という本があったので、ぱらぱらとめくったところ、畑で目につく草が全部載っていた😲

著者の稲垣栄洋氏は、雑草について何冊も本を書いている、雑草学の大家。でもこの本には専門的な説明はあまりなくて、分かりやすい写真と、それぞれの草にまつわる面白いエピソードが満載です。
普段は単に「雑草」と一括りにしてしまう草たちも、実はそれぞれの生存戦略を持った、個性的な存在なんだなあ🍀🌿🌾

この方の著作はほかにも読んだことあるけど、農学部の教授なのに人文的な知識が膨大。草をはじめ植物への愛とユーモアにあふれる軽妙な文章も素敵です😊

うちの畑の主な夏草たち

大府の畑を覆い尽くす、根元が赤いこの草。
根っこが強力で、引っぱっても抜けない。固くて長い葉っぱが根元からどんどん分かれていて、イネ科の草だろうとは思ってたけど、穂がついてやっと何なのか分かった🌾🌾🌾

大府の畑を覆い尽くす「キンエノコロ」

エノコログサ。いわゆるネコジャラシでした😻
イネ科の一年草で、雑穀のあわの原種だそうです。ここはもと田んぼだもんね。穂の形が犬のしっぽみたいで、「犬ころ草」が名の由来。猫じゃなくて犬なんだ🐶
正確には、うちの畑のは穂が金色のキンエノコロという仲間らしい。

なおネット情報によると、エノコログサは痩せた土地にまず生えて、空気中の窒素を固定し、土の窒素分を増やす機能があるとか。これはありがたい😊

この草も結構多い。カヤツリグサというそうです。
穂がつくまでは、上のエノコログサやオヒシバなどイネ科の草と区別がついていなかったけど、カヤツリグサ科の一年草。
茎の断面が三角形になっていて折れにくいのと、頂上でプロペラみたいに広がる3枚の葉、そして黄色い穂が特徴的です🌾🌾🌾

大府の畑の一部には「コゴメガヤツリ」も繁殖

三角形の茎の両端を二人で持って、それぞれ別の面を引き裂いていくと、広がって蚊帳かやを吊ったような四角形になる。だからカヤツリグサ。へぇ~😮
カヤツリグサ科の仲間は水辺に多い。うちの畑に生えているのは、正確には、畑の湿った場所に生えるコゴメガヤツリというやつらしい。

大府の畑には、もっとやっかいな草もいた💧

畑のところどころに薄紫と黄色のカワイイ花を咲かせる、ナスに似たこの草。実は最恐雑草で、その名もずばりワルナスビ👹🍆

掘り起こして抜いたワルナスビ

ナス科の多年草で、北米原産。茎はびっしりと鋭いトゲに覆われ、触ると痛~い😫 毒があり、ミニトマトのような実は絶対に食べちゃいけない☠
さらに、地下茎を伸ばして繁殖するので、地上部を刈ってもすぐに芽を出す。おまけに耕運機で耕すと、刻まれて散り散りになった地下茎からさらに繁殖して、始末に負えない💧

う~む、おぬし本当にワルよのう😟
写真のように太くて深い根っこと地下茎を、時々スコップで掘り起こしてるけど、根絶は難しそう。まあ蔓延しない程度で共生していくしかないかな。

ちなみに地元の畑のほうには、同様に地下茎でどんどん繁殖していく、ハマスゲというしつこい多年草がいます。
これについては2年前に書いています。

雑草は人間が作り出した

ところで、この『雑草手帳』の巻末には、「雑草の雑学」というコラム集がついています。
著者の「雑草観」が簡潔に書かれていて、僕にはここがとても面白かった。中でもこんなお話が⇓

🌿雑草は、自然界の生存競争の中では弱い植物
🌿恵まれた環境では強い植物が有利。でも強い植物が育たない逆境にこそ、雑草が生きる余地ができる
🌿洪水や土砂崩れの後など、他の植物が生えにくい不安定な場所が、雑草の生息地
🌿雑草の定義は「望まれない所に生える植物」。でも人類が森を拓き村を作ったことで不安定な環境ができ、雑草が繁栄し、それに適応して進化してきた
🌿今や雑草は人間なしには生きられない存在。人間が雑草を作り出した😲

なるほどね~🤔
耕された畑は、人工的に作られた「不安定な環境」そのもの。そりゃ雑草天国だわな。

「植生の遷移」と畑

ここで思い出すのが、「植生の遷移」という生物の授業で習ったお話。
洪水や土砂崩れの後などの全く植物がない土地に、まずは苔・地衣類が生え、次に一年草、多年草が生えて、やがて低木、高木の順に繁殖していく。その土地の気候によって、どこかで「極相」の段階に至り、安定した植生になる、というやつですね。

鹿児島でNOTE FARMという自然農(無施肥・不耕起)の体験農園を営み、今や「農業系YouTuber」としても名をはせる、橋口創也さん(そーやん)という方がいます。
僕は2年前からこの方のオンライン講座を受講して、自然農について勉強したんだけど、面白かった講座の一つが、雑草を利用した畑づくりについてのお話でした。

上記ウェブサイト「マイナビ農業」に橋口さんが連載した「畑は小さな大自然」vol.92より引用

畑づくりでは、人の手でこの植生の遷移を、一年草から多年草までの段階で止めていることになります。
なぜなら、畑で育てる野菜の多くは一年草であり、それより強い多年草や樹木がたくさんあると負けてしまうからです。

自然農に学ぶ、雑草を活かした畑

でも、そのせいで畑には草たちが元気に生い茂る。
じゃあ野菜栽培に邪魔な雑草たちを取り除いてしまおう、と考えないのが自然農や自然栽培の発想。むしろ、この雑草の役割を尊重し利用した畑づくりをします。そーやん曰く、例えば…

🌿草は根っこを残して刈る。土中に残った根は枯れて、周囲にいた微生物たちのエサとなる。根のあった所が空洞となり土を柔らかくする
🌿草の根元にある「成長点」より下で刈る。すると、根が残っても再び伸びることなく枯れる
🌿夏に繁茂するイネ科の草は、この成長点が地表の少し下にあるので、草刈り鎌の先を土に差し込んで刈る。イネ科の草を抑えれば、他の弱い草も伸びて多様性が増す
🌿刈った草は、畝の上に敷く(雑草マルチ)。地表の乾燥や大雨による流出を防ぐとともに、新たな草を抑える。やがては堆肥にもなる
🌿地下茎で増える多年草は根こそぎ抜いて、繁殖を抑える。草勢が強いイネ科など夏型一年草の発芽を抑えるため、冬型一年草をあえて刈らずに残す
🌿こうして、植生の遷移を止めつつも草の多様性がある環境をつくる(⇒土中の微生物が多様になる⇒土が肥える)ことで、野菜が育つ

ちなみに、草刈り鎌ではなく、刃を土に差し込めない刈払機で夏草を刈るときは、あえて地面ではなく地上数㎝のところで「高刈り」すると、屈強なイネ科の草ばかりでなく、成長点が高い広葉雑草も残って多様になるそうです。
これは7月に見学へ行った、春日井市の自然栽培農家「土磨自然農園」さんで教えてもらったことです。

どうですか。これらは自然農(栽培)でなくても活かせる知恵ですね😄

草刈り=収穫⁉ 見方が変われば楽しくなる

最後に。
近年こうした自然農(栽培)の発想に触れる中で、草や草刈りの見方が変わってきました。

以前は、雑草なんて邪魔者という認識しかなく、全部根こそぎ抜いて、穴へ埋めて堆肥化していました。ツルンツルンになった裸の土に満足~😄
周囲の眼が厳しい、市民農園を利用していたという事情もあります。
今では、刈った草を畝や畝間に敷くことで、土に有機物を提供しているという発想に。すると、草刈りが何だか「収穫」のように感じられるんです。うほ~っ、こんなに採れた~😍みたいな。

一面、刈り草の海

冬草や弱い夏草、緑肥になる草など、場合によってはあえて草を残すという選択肢もできました。まだちょっと難しいけれど。

とにかく大変な、畑の夏草対策💦
刈払機や草刈り鎌などを使って気持ち良く刈ること、それにこうした草を活かす発想や知恵を採り入れることで、少しでも楽しくしましょう~😊


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