【2分で読める】水の不思議【硬水と軟水】
普段、日常で飲んでいる水は、その硬度によって「硬水」と「軟水」に分類されています。
市販のミネラルウォーターを色々飲んでみると、種類によって味が異なるのもこの分類によるものです。
具体的に硬水と軟水では、どのような違いがあるのでしょうか。
メリットとデメリットに触れながら詳しく解説します。
✅硬水と軟水の違い
軟水と硬水の違いは、「硬度」の違い。
硬度というのは、お水１Lあたりのカルシウムやマグネシウムの含有量で、WHO（世界保健機関）が定める基準では硬度120mg未満が軟水、120mg以上が硬水とされている。
【飲用の場合の違い】
「硬度」というのはカルシウムとマグネシウムの含有量なので、これらの濃度が高い硬水は、口当たりが重く苦みを感じる。
反対にカルシウムやマグネシウムの濃度が低い軟水は、まろやかな口当たりとさっぱりとした風味が特徴。
私たちが普段日本で飲んでいる水道水や国産のミネラルウォーターはほとんどが軟水なので、日本人には硬度の低い水の方が合うと言われている。
【ヨーロッパ】
ヨーロッパは、石灰岩が多く山から海まで傾斜のゆるやかな地形が広がっている。雨や雪はゆっくりとミネラル豊富な石灰層を通ってろ過され、ミネラル成分がたっぷり溶け込んだ硬水になる。
【日本】
日本は、花崗岩(かこうがん)が多い上に山から海までの傾斜がきつく起伏の激しい地形。
水の浸透が早い花崗岩を通ってろ過された雨や雪は、山から海まで流下する速度が比較的早く、ミネラル成分の浸透が少ない軟水となる。
✅日本とWHO（世界保健機関）での定義
【日本】
軟水：硬度100mg/L 未満
硬水：硬度100mg/L 以上
【WHO（世界保健機関）】
軟水：60mg/L 未満
中程度の硬水：60〜120mg/L
硬水：120〜180mg/L
非常な硬水：180mg/L
✅硬水のメリット•デメリット
【メリット】
＜洋風の煮込み料理に適している＞
硬水には肉の臭みを消したり、煮込んだ時にアクを出やすくしたりする働きがあるが、和風の旨味成分といわれるアミノ酸やたんぱく質もアクとして出てしまうため、洋風の煮込み料理に適していると言われている。
【デメリット】
＜素材の風味を活かしたい料理に適さない＞
硬水に多く含まれているマグネシウムには独特の苦みと風味、香りがあるため、料理の味付けの邪魔になることも。紅茶や珈琲など香りを楽しみたい飲料や、素材の風味を活かしたい料理には適していないと言われている。
✅軟水のメリット•デメリット
【メリット】
＜日本料理に適している＞
日本料理は素材を活かした繊細な味付けを魅力としている。
軟水は基本的に無味無臭で素材のうまみ成分を引き出すので、軟水でだしをとると料理のおいしさもいっそう引き立つと言われている。
日本料理や香りを楽しみたい飲み物には最適。
＜肌や髪に優しい＞
軟水は肌や髪にも優しく、身体や髪を洗っても心配はほとんどない。
硬水で体や髪を洗うと、カルシウムイオンやマグネシウムイオンの影響で、肌がつっぱったり髪がパサパサしたりすることがあると言われている。
＜泡立ちが良い＞
軟水は硬水と比べて石鹸や洗剤の泡立ちが良いのが特徴。
【デメリット】
＜水道管の腐食性を高める＞
約100mg/L以下の水は、水道管に対する腐食性を高めたりすることがあると言われている。
✅水において気をつけるべきこと
＜赤ちゃんや小さな子どもに適する水は、軟水＞
赤ちゃんに水を与える場合は、必ず軟水のお水を選んであげるべき。
胃腸が未発達な赤ちゃんや小さな子どもはミネラルの含有量が多い硬水だと体に負担が掛かってしまう。
軟水はマグネシウムの含有量が少なくお腹にも優しいため、赤ちゃんや小さな子どもにも安心して与えることができる。
水分補給の際に与える水分はもちろん、粉ミルクを溶かすお湯にも必ずミネラルの少ない軟水を選ぶことが大事。
日本の水道水は軟水なので、日本人の味覚には軟水が合っていると言われている。
また、マグネシウムイオンの含有量が多い硬水は人によって体に合わないこともあるので、毎日の飲むお水としては軟水の方が良いとされている。
✅参考文献
⬆️国立保健医療科学院
飲料水水質ガイドライン
最後に
今回は水の中でも『硬水』と『軟水』についてまとめました。
何回か聞いたことはありましたが、具体的に何が違うのかは知りませんでした。
子供にとっては過度な栄養になってしまうようで、『軟水』が良く、ミネラルが豊富なので健康に気を使う大人であるなら『硬水』を飲む選択もありかもしれないですね！😊
最後まで読んでくださりありがとうございました！
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