新社会人の初日に退職…を、子育て中の保護者が考えます
4月から新社会人に。
「社会人の初日」…未来がキラキラと輝くそんな一日だというのに
「新社会人が初日で退職」というニュースが。
子育て中の保護者の皆様からすると、「社会人」は遠い話、
「受験」や「偏差値」という言葉には敏感な反応を見せますが、「社会人」は完全に他人事です。
さて
ここで
幼児や小学生の保護者さまも
中学生や高校生の保護者さまも
すでに親元から離れ、よその土地で過ごす学生さんの保護者さまはもちろんのこと
「初日で退職」を考えてみます。
「初日」…は稀かもしれませんが、
「4月で退職」「5月で退職」となると、身近に起こる出来事かもしれません。
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ひとくくりに「初日で退職」と言っても、その原因はいくらでもあります。
まず大きく分けて2通り、「①新入社員本人に問題がある」場合と、「②既存の社員や職場に問題がある」場合と、です。
例えば、「先輩社員が厳しい」と言っても①と②と。
①打たれ弱い、自分勝手、人とのコミュニケーションが苦手、なんでも「怒られた」と感じる
②職場の部署に、意地悪をする、不適切な話し方をする人がいる
…など、想像できるパターンだけでもいくらでも出てきます。
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本人が回避できるのは、①の要因です。
重要なのは、赤ちゃんから育っていく過程において、社会で生きていける力を身に着けるということ。親として、我が子に身に着けさせるということ。
例えば、挨拶。
さあ明日から社会人です…と言われても、これまでやってきたことがなければ、できないものはできません。
幼少の頃より習慣が身についていれば、「やらなければ」「やろうと思う」こともゼロです。口をついて自然と出てくるのが挨拶というものです。
こどもだから…学校に通っているから…と言っても、社会の一員。社会で生きていく基本は成長する過程で身につけていきます。
できないことがあっても、「こどもだから」と年齢で許されることが多くありますが、社会人になってからだと「できて当たり前」として取り扱われます。
本人の不徳さで社会人として生活するのが辛い…という状況にはなることがありませんように。
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②の、運悪く配属先の人間関係に恵まれなかった、本人ではなく周囲の問題ということもあります。
これはまず、実際にその仕事が「本当にしたい仕事である」かどうか。
本当にしたい仕事に就けた時、その人は周囲の困難にもめげず突き進んでいける力を携えています。
「こんな仕事をしていても無駄」だと感じると少しの困難で「できない」「やめる」となってしまいます。
「少し」と書いたのは、まだその困難が「大きなもの」であると初日に(もしくは数日で)判断できないからです。
イヤな人がいるかもしれない。
けれども、助けてくれる人もいるに違いない。
まだ初日では様子はわかりません。
これからの社会人生活を送る上での登場人物、全員が出揃っていないかもしれません。
「好きな仕事をする」ために「少しの我慢」をしてみます。
「好きな仕事でない」なら「少しの我慢」もできません。
どのような職業に就きたいか、
いざ就職活動をするという段になって考えるのではなく、
幼き頃より一貫して…の人もいますが、いろいろな体験を積み重ねた上で、中学生や高校生の頃から…みつけられるといいかもしれません。
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さてさて、子育て中の「保護者」のみなさまに。
それは、我が子にとって「遠い未来」のことではありません。
子育て中は全て、「社会人」として生きていくための準備期間なのです。
そのための力を貸してあげてください。
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一方、我が子が初日に退職してしまった親のみなさまもいらっしゃるわけで…
それは、絶対に自分を責めることはしないでください。
「社会人」にまで育てたのですから、責任はないのです。
もし、手助けできるなら、「今」の我が子を助けてあげます。
もちろん、時には全力で逃げる勇気も必要です。
理由に正当性などなくても、その手助けをしてあげます。
何らかの理由でやめてきたのですから
そのことに寄り添ってあげます。
原因を話すこともしないかもしれません。
けれども問いただすことなどせず、口を開いてくれるのを待ちます。
親が味方になってくれれば、心強いのですから。
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何歳になっても
我が子は我が子です。
とても大切な存在です。
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