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#小説
【掌編小説】やきそばwith U
よだかは実に保守的な青年です。
どれだけ保守的かと言えば、カップヌードルは日清のシーフードヌードル一択ですし、袋麺ならサッポロ一番味噌ラーメン以外には手を伸ばしたことはありません。
カップ焼きそばにおいてはペヤング一筋。どれだけ新商品が発売されたとしてもペヤング以外に脇目も振りません。
そんな一途なよだかが若手お笑い芸人「どうぶつ村」のシャチとアルパカのマネージャーとして同じアパートで暮らし始め
🦑 【掌編】おしりがかゆい
いけない。
どうやら私は「人前でかけない場所が痒くなる呪い」にかかってしまったようだ。
元来の頑固さや皮肉屋であることを深く反省し、人様とはなるべくやりあわないように重々慎重に過ごしていたつもりが、先日ちょっと職場の後輩であるめぐちゃんにうっかり口を滑らせてしまったのだ。
「めぐちゃんはいいなあ実家暮らしで。自分で使えるお金たくさんあるんでしょう?」
最後の「しょう」のところでめぐちゃんの顔