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エッセイ

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見返りを求めずに報われること

見返りを求めずに報われること

見返りを求めずに報われること。

生まれてきた時、見返りを求めてこの世に生を受けることはほぼないけれど、
生きていて良かったと思えることってそれすなわち、報いかもしれない。

恋人の言葉に、またもう一個人生の報いを感じた気がする。
そういうのって、いいな。

批評家体質

批評家体質

私は多分、批評家体質である。
世の中の事象に対して、
何か自分の意見を持たないといけないという意識が小さな頃からある。
それだけならたいそうなことだが、
それを誰も聞いていないのにつらつらと話してしまうのだ。

きっと、お昼のワイドショーの雛壇に座らせたら、時間いっぱい語ってしまうだろう
(ワイドショーはあまり好きではないけれど)。

そして、それを語っているときは、自分が一番正しいと思ってしまう

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陽性転移、転移性恋愛と元主治医のお話

陽性転移、転移性恋愛と元主治医のお話

陽性転移、転移性恋愛

この言葉を精神科医師の益田先生のYouTubeで知った時、
前の主治医の先生のことを思い出した。

Google先生によると、

陽性転移
精神疾患の治療における治療者と患者において、患者が今まで抑えてきた感情を主治医やカウンセラーにぶつけることを「転移」と定義する。 その感情がプラスの場合は陽性転移、マイナスの場合は陰性転移となる。

転移性恋愛
転移性恋愛(

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ずるい

ずるい

ずるい

私は私が思うより、そしてみんなが思うよりずるい。

コンビニのお手洗いも勝手に借りるし、買ったジュースの空き缶を違うお店のゴミ箱にも捨てる。

私が正しければ、ずるくなければそんなことはしないだろう。

ずるい、横着。
思っているよりもずっと。

そんな私を受け入れてくれるような心の広い人いるのだろうか。多分、大半の人は軽い軽蔑を覚えるだろう。

それで

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良い方に進んでいる

良い方に進んでいる

2024.6.4

良い方に進んでいる。

物事がぐるぐると良い循環を描いている。

この気持ちを、程よい怠さを、文化的な営みを、希望を、夢を、繋がりを忘れずに取っておきたい。

そしてそれをメビウスの輪の上を歩くように廻していきたい。

絶望の淵に立っても忘れないように、
包んでおきたい。

細く、でもしなやかに長く伸びていけるように。

今日という日の感想。

精神科診察待ちに思ったこと

精神科診察待ちに思ったこと

診察待ちが1時間を迎えようとしている。

先程、職員の方が、
主治医の先生が急患対応でいつ診察を受けられるかが見通しが立たないと告げた。

代理の先生の診察もできるらしいが、私は待てるところまで待とうと母が言ってくれたので、お言葉に甘えて待つことにした。

大変な中順番に診察をしてくださる主治医の先生、忙しいのに一緒に待ってくれる母。

この間友達とも話したけれど、世界

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梅雨入り間近?の日に

梅雨入り間近?の日に

梅雨の空気、空模様

今日目が覚めると、台風とやらで土砂降りの雨が降っていた。
雨はどうしてお互いひっつき合わずに整列するように降り続けることができるんだろう、なんて考えた。

お家はひやりと肌寒く、半袖半ズボンの私は綿毛布にくるまっていた。
でも湿度はそれでは蒸すくらいには高く、
それは梅雨入りを示しているのかとも考えた。

一応網戸とドアを少し開けて換気をした。
扇風

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回想 精神科救急病棟

回想 精神科救急病棟

回想 2022.2.1〜2022.3.9
精神科救急病棟(閉鎖)

今思い返すと、この時の入院のイメージは
窓際のカウンターの温かい陽光での微睡だった。
そして、車椅子。

私はその時、1ヶ月前の飛び降りで左脚の太腿の骨を真っ二つに折っていて
(そういう痛々しい話が苦手な方にはごめんなさい。)、
地域の総合病院でボルトを入れて固定してもらい、
まだ骨もくっついていなかったので

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逃げて、逃げて、逃げて辿り着いた場所

逃げて、逃げて、逃げて辿り着いた場所

逃げて、逃げて、逃げて辿り着いた場所。

今日はグループホームに体験入居にいらした方とお話をしました。
その子は色々あり、高校卒業を機に就職し、自立のためにグループホームを探しているそうです。

私よりずっと年下で、でもしっかりされていた。
私より世の中と向き合って、得ているものが大きいな、という印象。

私はどうだろう。
責任から逃げて、親から逃げて(距離をとって

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身体で愛し合うこと2

身体で愛し合うこと2

23歳になったので、改めて性的価値観のお話をしたいと思います。
※そういうお話や表現が苦手な方は見ることをお控えください。

前回の投稿の後、私の価値観や経験は少し変わった。

概ね、私の希望は叶った。

でも、少しだけ空虚のようなものも感じた。
交際できない人と行為をするってそういうものなんだな、とも思った。

こんなに大好きで、愛していて、優しくて、快感を憶えても、だ。

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第一印象のハードルを下げること

第一印象のハードルを下げること

私は自分でいうのもなんだけれど、第一印象で得をすることが多い。
しっかりしてるね、頑張り屋さんだね、明るいね、いい子だね
とかとか。

ただ、その得は承認欲求を満たす一過性のもので、
後々自分の首を絞めてしまう。

どういうことかというと、
そんな自分を、周りが
"当たり前"
と思ってしまい、要求されるもののハードルがどんどん上がってしまうのだ。

例えば、
ずいちゃんだったらこれもできるよね!

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私の青春

私の青春

最近になって、私は遅い青春を迎えてきたと感じることが多々ある。
それは、堅くて苦しい10代を送ってきた反動かもしれない。

20代になってから、良くも悪くもいろんなことをしたし(やらかしたこともチャレンジしたことも表裏一体として)、
23歳手前にして、入院はもう懲り懲りと思い、
やはりその反動として退院したあと、本当に楽しい生活をしている。

私の周りの子は、大学卒業、就活、そして新生活と大

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生きるってなんだろう

生きるってなんだろう

生きるってなんだろうと思ったお話

この間、私の精神科の外来があった。
自宅から距離のある病院なので、いつも母が車で送り迎えをしてくれていて、そこで他愛もない話をするのがお決まりの過ごし方。

そこで、この間もいろいろ話したのだけれど、
母方の祖父の話になった。

祖父は、元々愛知に住んでいて、1人でなんでもやる人。
若い時からトラックの運ちゃんで、定年まで勤めあけ

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好きと嫌いが分かれるタイプのあの子

好きと嫌いが分かれるタイプのあの子

ここでは、三人称をあの子としておくことにしました(思想とか歴史とかのあれこれがあるため)。
食べ物で言うとパクチー、クラスメイトだったら彼氏が途切れない子、まあ、そんな感じ。

父はあの子が大嫌いだ。
あまり綺麗ではない、いや、罵倒の言葉ばかり。
テレビや音楽でその子界隈が出てきただけでチャンネル強制変更。実家にいた時はそんな感じ。

私は、あの子が私たちの文化に触れてくれる、たとえば私たちの中で

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