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ジマーマン
2024年7月28日 20:36
かつて私はBLANKEY JET CITYという街の熱狂した観光客だった。BLANKEY JET CITY、それは架空の街である。その頃私はティーンエイジャーで、そして私が訪れたときには、かつてあった架空の街と二重の意味で幻の街だった。あれから長い時が経った。最近ではその街に行く道は幻のように薄くなっていた。新たに訪れる人も減っていただろう。しかし最近、BLANKEY JET CITYに続く新し
2024年7月16日 20:59
ひとり暮らし100人の部屋とエッセイ集『ワンルームワンダーランド ひとり暮らし100人の生活』(小鳥書房)には、部屋への期待がある。雑誌などの部屋紹介とは違う。雑誌などにあるのは、期待された部屋だ。部屋への期待がなにかといえば、それは他人の部屋を訪れたときのワクワク、純粋な好奇心、何を期待しているか分からないような期待といったようなもの。期待された部屋を並べることが展示だとすれば、『ワンルームワ
2024年7月12日 21:15
映画は人を感動させたり、興奮させたり、夢を見せたり、希望を与えたり、メッセージを伝えたりする。しかし、映画にとってプリミティブなことはなんだろうか。それは「観る」ということではないだろうか。『悪は存在しない』この映画で私が感じたのは、観るということの徹底と、その不確かさだ。また、観ることの徹底については感じただけではなく、実際に私が映画にそうさせられていたことでもある。この映画は常