見出し画像

適応障害の父と発達障害の息子~すべて晒け出そうと決意したわけ~

父は適応障害で、一時仕事を休職。
息子は発達障害で、週3日療育施設に通う。

堂々と胸を張って声高々に話せる内容じゃない。
社会的に見たら「マイナス」に捉えられることがほとんどでしょう。

「あ、前職を辞めた理由は精神病が原因ですか…。」
「お子さん療育通ってるって、小さいころからかわいそうね…。」

他人に話すと大変そう、辛そう、しんどそう、かわいそう…当たり前だけど返ってくるのは心配と同情。
話さなくていいなら極力伏せておきたい。

そんな中、私はYouTubeで新たな活動を始めました。
テーマは息子と私の障害について。

全て伝えたいと思った。
何もかもさらけ出して届けたいと思った。


きっかけは、私が同じような境遇の人に救われてきたから。
特に子供の発達障害について、無知だった私に知識を一番与えてくれたのは、間違いなくyoutubeで全てさらけ出して伝えてくれた先人のおかげでした。

発達障害という言葉。言葉にするのは簡単だけど、この子は発達障害です。って診断をおろすのはとても難しい。

骨が折れていれば、レントゲンを撮って目に見えて分かる。
ギプス巻いて安静にしていてくださいねって対処法も明確。

でも、発達障害は違う。人一人にそれぞれのパターンがある。

子どもに一番近い存在の親。
子どもの発達の遅さに薄々気付き始める。
でも、保健所等に相談すると「様子見」の判断。

しょうがないですよね。
発達障害の判断って本当に難しいことだと、
発達障害児の親になった今でも思っています。
個性なのか、障害なのか。発達が遅いだけなのか、障害なのか。
一時的なものなのか、これからも続くのか。
簡単には判断できないんです。それが専門家であっても、親であっても。

障害なのか、グレーなのか、それとも単に個性なのか。
判断がつかない期間。私はこの期間が不安で仕方なかったです。

そんな不安で仕方ない時、自閉症・ADHD・知的障害…発達障害とすでに診断されている同年代のお子さんの動画をたくさん見ていました。

最初は、どうか杞憂で終わってくれ!
という願う気持ちで見始めたyoutubeでしたが、
徐々に、「あ、うちの子もおそらく発達障害なんだろうな」
という感覚に変わっていきました。
それと同時に更に不安になったのも事実です。
現実を受け入れるまでに少し時間がかかりました。

だけど、親が悩んでいても何も変わらない。事実は事実。
だったら、早く受け入れなきゃ。
子どものことを第一に考えると、やることは、悩むことではなく、
行動に移すこと。

そして、1歳半検診で、療育施設での発達支援をしていただけることが決まりました。
今、息子(ゆーしん)はもうすぐ4歳という年齢ですが、
この1歳半検診での判断・方針決定が彼の人生において
とても大きなものになったと思っています。

現時点のゆーしんは、発語・運動機能・協調性・興味…おそらく人並みと言えるまで成長していると思っています。
もちろん、苦手なことや過敏な部分もあるのですが、1歳半のゆーしんが4歳になったらここまでたくさんのことができるようになっているなんて、当時の私には想像できませんでした。

ここまで大きな成長が出来たのも、やはり「早期発見」これに尽きる。と当時を振り返った今、強く感じています。


だからこそ、発信したい。
ゆーしんの特徴が誰かの参考になり、早期発見につながり、行動に移すきっかけになるのであれば、やる価値はある。
日に日にこのような感情が強くなっていきました。

そして、息子の誕生日である2023年1月28日に1本目の動画を投稿しました。
タイトルは、【自閉症/ADHD】発達障害が分かるまで5つの特徴【0~1歳】

その動画がこちらです。
お子さまが発達障害かも…?と感じていて、判断材料が欲しいという方はお時間の許す限りご視聴いただけますと幸いです。



メインは息子の発達障害について。
ですが、父親である私が向き合ってきた精神障害についてもサブテーマとして投稿をしています。

私が抱えてきた精神障害については下記の動画でお伝えしています。


「ご自身の障害を隠さずに投稿することって怖くないですか?」

ある時、動画にこのようなコメントをいただきました。

はい。怖いしめちゃくちゃ不安です(笑)
ただ、今の世の中が、今のまま進んでいくことの方が、もっと怖いしもっと不安です。
というのが正直なところです。

息子の話にもつながる部分ですが、発達障害・精神障害等々、
目に見えない障害に対する理解はかなり乏しいと感じています。

冒頭にも書きましたが、
「精神的な障害を抱えていた過去がある」
この事実があると、一気に生き辛くなります。
だから、基本的には隠して生きる道を選ばざる負えないのですが…。

だけど、経験上、
精神障害を隠して生きることが一番危険だと感じています。
周りから見たら健常者。だけど本人は違う。
この第三者と本人との間でギャップが生まれやすいことが
精神的な障害の恐ろしいところ。

このような生き方をしている人っておそらくたくさんいると思います。
そして、私もこの生き方をしてきた一人でした。

私の場合、職場でいろいろあり(めちゃくちゃ長くなるので割愛 笑)
適応障害を発症。

ちなみに、私は今まで2回精神障害を発症しています。
1回目が適応障害と躁鬱状態の診断。
2回目が適応障害と躁鬱状態一歩手前の診断でした。
そして、一度転職も経験しています。

その転職は1回目の精神病発症の時。
一旦休職という形で当時の職場と距離を取ったのですが、
結局そのまま退職となりました。
「この人は精神病を抱えている人だ」という視線の中で働ける自信がなかったから。
これが一番の退職理由でした。

しばらくして、転職活動をして今の会社に入社したのですが、
前職で精神病を発症し離職したことは伝えずの入社でした。
転職エージェントの方に相談した時も、
「自ら言うと間違いなく不利になる。
どうしても伝えたいのであれば、聞かれたときだけにしてください」
という回答でした。

そりゃそうだよな。
精神障害について自ら話すのは愚策。就活に限らず、生き辛くなるだけ。
それなら黙っておけばいい。そう思っていました。

ですが、転職して1年半後、私は再び精神病を発症。
健常者と思っている人たち。だけど本当は障害者の人。
この認識と現実のギャップに短期間で押しつぶされてしまいました。
自業自得と言ってしまえばそれだけなんですけどね。

そして、前職同様、休職期間に入り、
前職と同じ理由で私は退職しようとしていました。

ですが、ここで退職して違う会社に転職しても、
また同じことを繰り返すだろう。ということも目に見えていました。

体調が戻り、休職期間が終わり、会社と相談し出した結論は、
違う部署で仕事を続ける。ということでした。
このような場を与えてくれた会社には本当に感謝しないといけないなと
数年たった今でも思っています。

ただ、この決断で得るものもあれば失うものもありました。
だけど、精神障害を隠したまま生き続ける選択を繰り返していたら、
もっと多くのものを失っていたと思います。

長くなりましたが、youtubeで自らの精神障害について話す理由は、
「きっかけと勇気の提供」です。

もちろん、その人の置かれた立場、境遇、障害の重さ、時期…等々
一人一人違いますので一概に言うことは不可能ですが、
自分自身がが精神障害を抱えている(抱えていた)ことを周りに伝えることで、楽になれる人もいると思います。

そして、お子さんの成長に疑問を持つ方が、少しでも疑問を持ち・調べ・相談する。早期に行動に移すきっかけになればいいなと思っています。

また、私の投稿を見て「あ、こんなやつもいるんだ」って思っていただけるだけでも投稿した価値はあると思っています。

youtubeで投稿を始めて約一年。
息子の発達具合や私の精神面も多くの変化がありました。
これからもリアルな姿をYoutubeで投稿を続けていきたいと考えています。

この記事が参加している募集

#仕事について話そう

110,083件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?