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日々の出来事

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2021年4月の記事一覧

仮説や議論における信頼性と妥当性について思ったいくつかのこと

ある状況を仮定する際、特定の対象のみが変化すると考えるか、特定の対象を含むその他の事象も変化すると捉えるかで得られる結果が異なります。

前者は変化を静的に捉えており、後者は動的に変化を理解していると言えます。

そのため、いかなる手法で状況を検討するかを知ることは、得られた結果をよりよく理解するためにも重要であるとともに、結果の信頼性と妥当性を高めます。

ところで、ある結果に対する信頼性と妥当

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青山フィルハーモニー管弦楽団練習会について思ったいくつかのこと

青山フィルハーモニー管弦楽団が第36回定期演奏会の中止に伴い行った練習会の概要については、昨日の本欄でご紹介した通りです[1]。

既報の通り、練習会は、4月25日(日)から適用される緊急事態宣言の対象地域に東京都が含まれるため、5月5日(水、祝)に杉並公会堂で行う予定であった第36回定期演奏会が中止になったために行われました。

青フィルが定期演奏会を中止するのは昨年5月3日(日、祝)に杉並公会

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青山フィルハーモニー管弦楽団練習会

本日は、インスタグラムの「インスタライブ」で、青山フィルハーモニー管弦楽団の練習会の様子を視聴しました。

今回の練習会は、青フィルが今年5月5日(水、祝)に杉並公会堂で開催を予定していた第36回定期演奏会が東京都を対象とする緊急事態宣言の発令に伴い中止となったことを受けて行われたものです。

会場は青山高校の体育館で、定期演奏会で取り上げる予定であったシベリウスの交響曲第2番、オッフェンバックの

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ブラームスにまつわる書籍あれこれ

今日、ある友人からヨハネス・ブラームスに関する書籍の推薦の問い合わせがあり、私がこれまでに読んだブラームス関連の書籍のうち、現在も図書館などで閲覧しやすい11冊をご案内しました。

いずれも折に触れて私が手にしたものであるため、備忘的に各書籍の特長や妙味を出版された順に確認いたします。

(1)カール・ガイリンガー『ブラームス』(訳:山根銀二、現代芸術社、1975年)
ブラームス研究の権威であるガ

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日本研究で大切な「文化の精神性」と「文化の大衆性」の間の橋渡し

去る2011年4月20日(水)、法政大学大学院国際日本学インスティテュート専攻委員会のウェブサイト「国際日本学へのいざない」に私の随筆「一週一話」の第8回「日本研究で大切な「文化の精神性」と「文化の大衆性」の間の橋渡し」が掲載されました。

現在「国際日本学へのいざない」は閲覧できず、「日本研究で大切な「文化の精神性」と「文化の大衆性」の間の橋渡し」も当時の私の一知半解的な態度の名残りを残していま

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ささやかで体験的な「ブルックナーとマーラーの比較」

現在、国内外の交響管弦楽団にとって、ブルックナーもマーラーも演奏会に欠かすことの出来ない作曲家となっていますし、今や専門家の団体だけでなく愛好家が取り上げることも日常的な光景です。

特に、愛好家団体にとってはブルックナーやマーラーの交響曲は節目や記念の演奏会などを華やかに彩る、重要な作品と言えるでしょう。

私も、演奏会の会場で二人の作品に耳を傾けることは、音楽を鑑賞する際の大きな楽しみの一つと

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「松山英樹選手のマスターズ優勝」で思ったいくつかのこと

現地時間の4月11日(日)、米国ジョージア州のオーガスタ・インターナショナル・ゴルフクラブで行われた第85回マスターズ・トーナメントで松山英樹選手が通算10アンダーで優勝しました。

日本の選手としては1936年に陳清水、戸田藤一郎の両選手が第3回大会に挑戦してから85年目で初めて優勝したことになるとともに、アジア人選手としても大会を制した最初の選手となりましたから、松山選手の優勝の価値の大きさが

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「Twitterの利用開始から10年」に際しての雑感

昨日、私が2011年4月11日にTwitterの利用を開始してから満10年を迎えました。

東日本大震災でTwitterが幅広く活用されたことを踏まえ、防災対策の意味も含めて震災から1か月後に利用し始めました。

その後、幸いにも私が甚大な災害に見舞われることはなく、現在では日々の生活において興味や関心を持ったことを中心に情報の発信を行っています。

これからも、他愛のないことを伝えられ、所期の目

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東京都立青山高等学校第76回入学式によせて

本日、東京都立青山高等学校の第76回入学式が行われました。

今回は281名の皆さんが入学され、青山高校での第一歩を踏み出されました。

式では、新型コロナウイルス感染症対策として、通常は各組2列で着席し、各列は密接しているのに比べ、今回は列の間隔を十分に確保するなど、適切な対応がなされました。

青山高校の一員として高校生活の最初の一歩を踏み出された皆さんがより良い日々を送られること、そして、連

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島正博さんの「私の履歴書」が教える不断の努力が生んだ「紀州のエジソン」

日本経済新聞の連載「私の履歴書」の2021年度3月期を担当したのは、島精機製作所創業者の島正博さんでした。

自動編機の詳細な仕様などについての記述は、機械工学の知見に乏しい私には理解の及ばない箇所もあったものの、衰えることのない探求心が手袋編み機、横編み機からコンピューターグラフィックス事業へと次々に新たな発明を行う「紀州のエジソン」の誕生に繋がったことが分かるものでした。

その中でも、とりわ

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「法政大学への入学から25年目」に際して思い出したいくつかのこと

今日、1996年4月3日(水)に私が法政大学に入学してから25年目を迎えました。

いわゆる「本命校」ではなく、進学先としては意に染まないように思われたものでした。

しかし、学生として12年間(学部:4年、修士課程:2年、研究生:1年、修士課程:2年、博士課程:3年)を、その後も2019年3月まで研究員として在籍し、現在も客員研究員として関わっているのですから、受験生として外部から眺める様子と学

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2021年度のはじまりに際してのご挨拶

今日から2021年度が始まりました。

新年度の始まりに際し、私自身の研究・教育活動上の目標としては、日々の取り組みを着実に行うことを基本とし、論文3報と口頭発表2件を最低限の務めとします。また、今年度中に単著による学術書の刊行も計画しています。

執筆活動については、連載2件のうち「スポーツの今を知るために」が150回、「メジャーリーグ通信」が100回の節目を迎えるため、定期寄稿中の「論座」と合

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