yurixxx1987

愛すべき極端な私生活

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愛すべき極端な私生活

記事一覧

わたしとKEKKON

2020年のことを今でも思い出す。 世界中が目に見えないウイルスに侵されてヒステリックになっていた6月、何も知らずにわたしは最近増えた外泊のこととか、朝になっても帰っ…

yurixxx1987
3週間前

不適合回路の恋

痛切に駄目だと思った。 昔から衝動に対する目論みが甘く、思い切りの割に土壇場で選択を迫られる事態が多かった、というよりわざとその状況に追い込んで選ばざるを得なく…

yurixxx1987
9か月前
3

君はCuteでCleverなLady

2023年6月12日渋谷 清春×大森靖子を目撃した。 「知ってる、SADSの清春さんだよね、忘却の空懐かしいなぁ」わたしの清春さん像は申し訳ないけどそのくらいだった。 ホル…

yurixxx1987
1年前
2

To Mars and Black

目を閉じても瞼の奥に不規則に感じる光 高架下でじっと息を顰めて朝を待つように 昔読んだSF小説で、現代人の一日は火星の一日の時間と似ているという 24時間37分 そのは…

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1年前
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怪獣GIGA ガイアの愛すべき子どもたち

大森靖子さんプロデュースアイドルMAPA 2作連動シングルcalling box/いもうと 怪獣GIGA/レディースコミック 2021年末に発売し、去年1番聴いたアルバム四天王の3曲目レディ…

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1年前
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スクラップ・アンド・ビルド

隣人が明日、いなくなる 何十年と住んだ家を追われる、優しい人達だ 未曾有のパンデミックから時間軸が曖昧なままもう、3年が経つ 人と人との繋がりが希薄化し、停滞した…

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1年前
3

BRUH LOVE is (NOT) perfect

バタつく粒子の性、60兆個の生まれ変わる細胞、の中でゆるやかに増殖しギアを上げるニューロンの不変、あるいはそう見える虚像 流転して傾斜を深めていく魂に、わたしはつ…

yurixxx1987
1年前
4

二律背反梅の花は赤

2年前から家族と始めた年末恒例の伊勢神宮詣に向かう新幹線の4号車と5号車の間で2缶目のレモンサワーを飲みながら、車窓から流れる景色を碌に見ずにこの文書を書いている …

yurixxx1987
1年前
2

深夜基地AM1:16

可愛いだけで買ったフェラガモのパンプスが踵を削る ソーシャルなビューティーの為に血も流せるけど、ああもうこの靴メルカリ行きだなって脱いだ、コンビニで買った600円の…

yurixxx1987
1年前
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カテゴライズを笑え-大人になった美少女戦士-

2022年9月18日 恵比寿リキッドルームの最前ドセンで超歌手大森靖子さんの生誕ライブを浴びてきた。 1987年生まれの靖子ちゃんはわたしと同じ学年で、ひと月先に35歳になっ…

yurixxx1987
1年前
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季節はそして春だった

仙台は特別な場所だ。 手放すことを選んだ、長年の関係性の呪縛を解いた一昨年の十月から、一年が経った去年。 今日と同じ仙台の会場で真夏の卒業式を聴いて、憑き物が取れ…

yurixxx1987
2年前
8

Happy Birthday或いはReborn

立春ですね。 今日は敬愛する女性の誕生日。物事を新しく始めるのに相応しい一日。 古い細胞が順繰りと剥がれ落ちて生まれ直すように、毎日毎秒が一瞬たりとも同じではな…

yurixxx1987
2年前
1

漫画遍歴幼少期

敬愛する友人にリクエストをいただいたので書きます、わたしの漫画遍歴について。 わたしがまだ4歳だった頃、今日だけはぜったいに仲良しのゆうすけくん(昔は異性の友人も…

yurixxx1987
2年前
2

2021→2022

遠くでくぐもった歓声が聞こえる 花火みたいに 波みたいに 寄せては返す 笑い合うさざめきあう声が聞こえる 家族連れが楽しそうに交差点を走っていった 年を越す瞬間はこ…

yurixxx1987
2年前
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ノブレス・オブリージュの原罪

甘ったれの格好付けで独善的なその作家の引用に好きなものがある。 "選ばれてあることの 恍惚と不安と 二つ我にあり" ポール・ヴェルネールだ。 稀代の言語学者かつ風俗史…

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2年前
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誰得読書遍歴

昔から本が好きだった。 絵を見ているより、文章を読んでいることが好きだった。口語で聞くより先に字面で言葉を覚える幼少期だった為、わたしのイントネーションは少しお…

yurixxx1987
2年前
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わたしとKEKKON

わたしとKEKKON

2020年のことを今でも思い出す。
世界中が目に見えないウイルスに侵されてヒステリックになっていた6月、何も知らずにわたしは最近増えた外泊のこととか、朝になっても帰って来ない元夫に疑いも持たないくらい、もしかしたらもう醒めていたのかもしれなかった。

その日も仕事が遅くなり帰宅したらすでに眠っている元夫のデバイスを悪いな、と思いつつ観察をした。悪い癖で、たまのチェックが辞められないのだった。何故か

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不適合回路の恋

不適合回路の恋

痛切に駄目だと思った。
昔から衝動に対する目論みが甘く、思い切りの割に土壇場で選択を迫られる事態が多かった、というよりわざとその状況に追い込んで選ばざるを得なくしていたようにも思う。

こんなにも誠実にどこまでも薄情だと自分で思う。結局のところ一人でいるのが大好きで、思考を乱されるのは仕事以外でなるたけ少なくしたい。誰かの人生に責任を持ちたくないし、あれをすべき、これをすべきという重荷を負いたくも

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君はCuteでCleverなLady

君はCuteでCleverなLady

2023年6月12日渋谷
清春×大森靖子を目撃した。

「知ってる、SADSの清春さんだよね、忘却の空懐かしいなぁ」わたしの清春さん像は申し訳ないけどそのくらいだった。

ホルモンバランス的に絶不調の梅雨の月曜日の大嫌いな渋谷にわざわざ足を運んだのは大好きな大森靖子ちゃんの異色のツーマンを見る為だった。
暇を持て余した地方公務員に違反切符を切られつつテンションが上がらない気持ちでたどり着いたクアト

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To Mars and Black

To Mars and Black

目を閉じても瞼の奥に不規則に感じる光
高架下でじっと息を顰めて朝を待つように

昔読んだSF小説で、現代人の一日は火星の一日の時間と似ているという
24時間37分

そのはみ出てしまう端数にこそ、ほんとうが隠れているのではないかと、そんなことばかり考える

わたしもきみも地球人?
いや本当は火星人?

どんなに擬態しても馴染めない、一生歪な楕円を描く

君の好きな曲はperfect circleだ

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怪獣GIGA ガイアの愛すべき子どもたち

怪獣GIGA ガイアの愛すべき子どもたち

大森靖子さんプロデュースアイドルMAPA
2作連動シングルcalling box/いもうと
怪獣GIGA/レディースコミック

2021年末に発売し、去年1番聴いたアルバム四天王の3曲目レディースクリニックの女性を主人公に置いた、どうしようもない現実を飛躍させる為のイマジナリーフレンド、いやイマジナリー怪獣のMAPAちゃん達が織りなす4作があまりにすごい為、その全貌の一端でも言及出来ればと思う。

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スクラップ・アンド・ビルド

スクラップ・アンド・ビルド

隣人が明日、いなくなる
何十年と住んだ家を追われる、優しい人達だ

未曾有のパンデミックから時間軸が曖昧なままもう、3年が経つ

人と人との繋がりが希薄化し、停滞した澱んだ水槽のような世界でなんとか、秒針をすすめてきたように思っていた今日

あの頃住んでいた街を通りすぎる機会があって、まだどこか痛むなんて馬鹿だ
保険が効かない慢性疼痛を後生大事に抱えたくはないから死ぬ気で壊して、作り直して2年以上

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BRUH LOVE is (NOT) perfect

BRUH LOVE is (NOT) perfect

バタつく粒子の性、60兆個の生まれ変わる細胞、の中でゆるやかに増殖しギアを上げるニューロンの不変、あるいはそう見える虚像

流転して傾斜を深めていく魂に、わたしはついて行けるだろうか
潜る速度と深度に眩暈がしそうな、大森靖子さんの話だ

大久保薫×大森靖子の最強タッグのキラーチューンが新年の1月も終わらぬうちにもう、ぶち上がってしまった

ソーシャルなビューティーで拓く世界は誰しもが対等に煩わしい

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二律背反梅の花は赤

二律背反梅の花は赤

2年前から家族と始めた年末恒例の伊勢神宮詣に向かう新幹線の4号車と5号車の間で2缶目のレモンサワーを飲みながら、車窓から流れる景色を碌に見ずにこの文書を書いている

新幹線が好きな割にはよく乗り遅れるのですが、遅刻をして権利を逃すのは自明の理すぎるので粛々と立ちながら東京-名古屋間の1時間と少し、思考と感情の淡いを潜る

よくネタとして話しているのですが、家紋に梅が入っている先祖が割と怨霊タイプな

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深夜基地AM1:16

深夜基地AM1:16

可愛いだけで買ったフェラガモのパンプスが踵を削る
ソーシャルなビューティーの為に血も流せるけど、ああもうこの靴メルカリ行きだなって脱いだ、コンビニで買った600円のスリッパで捕まらないタクシーが走る街を歩く
安い化繊が柔らかく纏わりついてふと、
間違っていたのだろうかと思う

どう生きたって繕ったって一生自分でそれこそが希望だ
誰にも影響なんて受けられなくてそれだって希望だ
自分自身を可哀想だと思

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カテゴライズを笑え-大人になった美少女戦士-

カテゴライズを笑え-大人になった美少女戦士-

2022年9月18日
恵比寿リキッドルームの最前ドセンで超歌手大森靖子さんの生誕ライブを浴びてきた。

1987年生まれの靖子ちゃんはわたしと同じ学年で、ひと月先に35歳になった靖子ちゃんは「アラフォーになった。先に心構えしておくと楽」とあっけらかんと笑った。

わたしが初めて靖子ちゃんと接触イベントをしたのが靖子ちゃんが30歳になりたてのMUTEKIのレコ発渋谷の写メ会でその時も靖子ちゃんは同い

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季節はそして春だった

季節はそして春だった

仙台は特別な場所だ。
手放すことを選んだ、長年の関係性の呪縛を解いた一昨年の十月から、一年が経った去年。
今日と同じ仙台の会場で真夏の卒業式を聴いて、憑き物が取れたように感じた。
本当の意味で肯定が出来た。あれからあっという間に半年、気付いたら経っていたようだ。

四月。
春は好きだけど感傷が強くて少し苦手だ。
そんな季節にまた、同じ会場で、目の前で靖子ちゃんが真夏の卒業式を歌ってくれた。

生き

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Happy Birthday或いはReborn

Happy Birthday或いはReborn

立春ですね。

今日は敬愛する女性の誕生日。物事を新しく始めるのに相応しい一日。

古い細胞が順繰りと剥がれ落ちて生まれ直すように、毎日毎秒が一瞬たりとも同じではない肉体に魂が宿る、ハッピーバースデイな愛しき日々。

わたしは自己開示が苦手で心を見せるのが不得意。他者の感情がわからないから、学習してパターンとして相手の欲しい言葉や態度を探るのが得意。誰とも仲良くなれて誰とも仲良くなり難い。複雑だし

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漫画遍歴幼少期

漫画遍歴幼少期

敬愛する友人にリクエストをいただいたので書きます、わたしの漫画遍歴について。

わたしがまだ4歳だった頃、今日だけはぜったいに仲良しのゆうすけくん(昔は異性の友人も居たのだ)の誘いを断ってでも見る!と小さなブラウン管の前で正座して観たセーラームーンの最終回であっけなく、「次はリターンズ!」と終わりがないことに若干の拍子抜けとワンテンポずれた喜びに打ち震えた記憶から始まる。

なかよしを買って読んだ

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2021→2022

2021→2022

遠くでくぐもった歓声が聞こえる
花火みたいに
波みたいに
寄せては返す
笑い合うさざめきあう声が聞こえる
家族連れが楽しそうに交差点を走っていった

年を越す瞬間はこんなわたしでも少し、面映いような特別なようで

ちょっとでも新しい自分になれるかななんて
思った瞬間に地続きのわたしが顔を出して
年を超えた瞬間にまた同じようなことで悩んで、迷って、泣き笑いするんだろうな、それでも

今年はどんなこと

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ノブレス・オブリージュの原罪

ノブレス・オブリージュの原罪

甘ったれの格好付けで独善的なその作家の引用に好きなものがある。
"選ばれてあることの 恍惚と不安と 二つ我にあり"
ポール・ヴェルネールだ。

稀代の言語学者かつ風俗史も体現する超歌手の真夏の卒業式という曲にこんな歌詞がある。

ありがとうって言ってあげる
何もしてないのに感謝される
からっぽな幸せでいてね

どれ程身をすり減らして心を砕いたところで魂のステージが違う相手に伝わることなんて、ほんの

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誰得読書遍歴

誰得読書遍歴

昔から本が好きだった。
絵を見ているより、文章を読んでいることが好きだった。口語で聞くより先に字面で言葉を覚える幼少期だった為、わたしのイントネーションは少しおかしい。
文字を追って、口に出して、耳に入る音の羅列が意味を持つのが好きだった。大好きな本は繰り返し音読をして、染み込ませた。

一番最初に好きになった本のことはわからない。多分、絵本だと思う。
おしいれのぼうけんは大好きだ。
きょうはなん

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