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【おやすみ前に、お砂糖ひとさじ】自己肯定感はあった方がいいよねというお話

自己肯定感について考える時、出てくる定義はどのようなものでしょうか。
「自分について肯定的な感情を抱けること」それって、どんなことでしょうか。
辞書でひくと、定義としては下記のように記載されていました。

自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。

なんというか、自己肯定感というのは自己受容に近いものです。
近い言葉に自己効力感がありますが、そちらは自分のいいところに〇をあげる、それに対して自己肯定感は、自分のいいところもダメなところもひっくるめて自分に〇をあげる、というイメージです。

「こんな好成績が残せた自分は素晴らしい」というのは肯定的な感情ではありつつも、"好成績が残せた自分"という条件づきの肯定になるので、これが意味するところは自己効力感になります。
反対に「今日は上手くいかなかったけれど、そんな日もあるよね」というのが自己肯定感です。

私は頭もよくて可愛くてコミュニケーションも上手で愛されキャラだから最高!という人がいたとすると、ぱっと見すごく自己肯定感が高そうに見えますが、それは条件付きの肯定で、例えば上手く頭の良さを発揮できなかったり以前より可愛くなくなったように感じたりしてしまうと、急にその肯定的な感情は萎んでしまうことになります。
また、条件つきの自分を最高だと思い続けられたとしても、そうすると条件付きの肯定を他者にも当てはめてしまい、結果として意図していないところで誰かを傷つけてしまうことに繋がります。
だからたとえ今自己効力感が高い方でも、自己肯定感を高めることは自分のためにも相手のためにもとっても役に立ちます。

アドラー心理学によると、自己受容が幸福の3原則のひとつとして挙げられています。
ありのままの自分を受容して自己肯定感を高めることは、より豊かに生きるためのベースの部分となるのです。

ダメなところも含めて自分を肯定するということは、案外難しく感じることもあるかと思います。
私は「自分はダメだ」ということにアイデンティティさえ見出していたくらいだったので、自己肯定感を高めたいと口で言いながら、自分はそれを高めることが許されるような人間ではないと頑なに信じ続けていました。
でも、それは自分だけのためではなく、関わってくれる周りの人のためでもあって、そこに許す許さないとかは無関係です。

では自己肯定感を高めるために、どうしていくか。

まず、自己肯定感を低く持つことで自分が何を得ているか・何のために自分は自己肯定感が低い状態でいようとしているのか、考えてみてください。
それがなかなか見当たらなかったら、少ししんどいかもしれませんが、過去の場面で自己肯定感が下がるきっかけとなった出来事がないか考えてみてください。
もし思い当たるものが出てきたら、「それって本当にそう?」「そう思うことを辞めたら失うものって何?」といったことを自分に問いかけていきます。
案外、今客観的な視点から見てみると、自己肯定感を低くすることで得ているものがほとんどなかったり、むしろそれは捨てたいようなものだったり、といったことが出てくるかと思います。

次に、「今、ここ」でできる具体的な策です。
「○○な自分はダメだ」と思ったら、その例外を探します。
「こんな単純なミスをして、私はなんてダメな人間なんだろう」と思ったところで、「でも昨日も一昨日もそんなミスをしなかったよね」「そんなミスをしない日の方が多いけど、たまたまそうなってしまう日もあるよね」「たまにこういうミスはしてしまうけれど、私にはこういういいところもあるよね」という風に、"そうじゃなかった"エピソードを自分の中から引っ張り出してください。
「○○な自分はダメだ」と思った段階で、無意識的に「○○なダメな自分」のエピソードばかり選んでしまい、結果として「いつもダメだ」と思いがちなので、あえてそうでないエピソードを呼び起こしてフラットな状態に戻します。

ひとつ目は一回考えきれば十分、ふたつ目は自分にダメ出しをしていると気付いたら都度やってみてください。

ここで、「えっ、こんなんでいいの?能力のない自分でいることがダメだから色々頑張るんじゃないの?肯定なんてしている場合じゃなくない?」と思うこともあるかもしれません。
でも、自己肯定感はベースになる考え方の話です。
"存在するだけで価値がある"と、そう思えた先に、能力とか人柄とかが積みあがっていきます。
そう考えれば、違和感も少し和らぐことかと思います。

"思い描く理想の自分"でいつもはいられないから、そうじゃない時でも自分を見失わないでいられるように。
少しずつ自己肯定感を積み上げていくきっかけにしていただけたらいいなと思います。

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