「カイロ国際空港、空港だからといって気を抜いてはいけない」青年海外協力隊になる前、2か月間1人旅した話⑳
前回↓(タイの次はギリシャに行くことに。私にギリシャの「メテオラ」の存在を教えてくれたリサさんありがとうございます。)
2019年5月14日の夕方、私は電車でバンコクの中心地からスワンナプーム国際空港に向かっていた。
そして手元に残ったバーツ(タイの通貨)を使いきるために、駅の構内にあるカフェでタイミルクティーを注文した。
私はタイミルクティーが大好きだ。
日本で売っている普通のミルクティーの5倍はおいしいと思っている。
日本に帰ったあと、タイ人の友達に
「なんでタイのミルクティーはこんなにおいしいの?」
と聞いたら、
「普通のミルクじゃなくて、コンデンスミルクが入っているからコクがあって甘くておいしいんだよ」
と教えてくれた。
日本でも、タピオカミルクティーの次はタイミルクティーが流行ってほしいと密かに願っている。
*
23時55分、スワンナプーム国際空港発、カイロ国際空港行きの飛行機が飛び立った。
私は飛行機が離陸してすぐに寝てしまい、次に目が覚めたときには飛行機がカイロ国際空港に着陸しようとしているところだった。
このとき、私は初めてアフリカ大陸を見た。
カイロ国際空港のまわりには特に何もないし、遠くはかすんでいてよく見えなかったけれど、なぜかとても心を動かされた。
「20代のうちに、アフリカ大陸を見てまわりたい」
と思った。
まだ実現できていないけれど、いつか絶対行く。
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カイロ国際空港で驚いたことがあった。
それは、トイレに行って手を洗ったあとのことだった。
清掃員らしき女性が、手を洗ったあとの客に対して紙タオルを渡していた。
「清掃員の人が、紙タオルをわざわざ手渡ししてくるなんて珍しいな・・・」
と思いつつも、彼女が渡してきた紙タオルを私は受け取った。そしてその場をスッと立ち去ろうとした。
そのときだった。
「・・・マネー」
彼女が私の方を見て呟いた。
・・・ん?これもしかしてお金とるやつ?え?空港でそんなことある?街中とか観光地なら、よく分からんサービスでお金とることあるけどここ空港だよね?
とりあえずエジプトのお金は持ってないので
「すみません、エジプトのお金もってないんです」
と言ったら、清掃員の彼女はあきれた顔をして「じゃあもういいよ」と私に背を向けた。
・・・空港でも気を抜けないな・・・。
私はこの海外1人旅に出てから、だんだん自分が人間不信になってきていることに気がついた。
誰も信じられないし、優しさの裏には何かあるんじゃないかと思ってしまう。
ちなみに、この人間不信はギリシャでさらに強化されることになる。笑
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5月15日の13時ごろ、私はついにギリシャのアテネ国際空港に到着した。
今回使ったエジプト航空はネットの口コミでズタボロに書かれていた割に快適で、機内食も美味しく、何も不満は感じなかった。
ついにヨーロッパに到着した。
さっきまで東南アジアの喧騒の中にいたのがウソのようだった。
整備された道路にはバイクがほとんど走っておらず、代わりにドイツや日本製の車が走り、周りを見渡せばオシャレなアパートが立ち並んでいる。
ただ、アテネは落書きがとても多いことに驚いた。
地下鉄、街中、どこもかしこも落書きがしてあり、落書きがされてないところを見つける方が難しいんじゃないか?と思うほどだった。
それから、トイレにトイレットペーパーを流せないことも意外だった。
私はこれまで、ヨーロッパはイギリスとフランスとスペインしか行ったことがなかった。
だから、ギリシャ(それから他の東ヨーロッパの国も)は私の中にある「ヨーロッパ」という固定観念を崩してくれて、とても興味深かった。
私は予約していたユースホステルにチェックインして、少し寝ることにした。
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