未来は明るかった。レトロフューチャーの空間へ 〜中銀カプセルタワービル〜
その昔、未来は明るかったらしい。私が生まれる遥か前、万博という国際的大イベントが大阪千里丘陵で開かれた頃の話である。
万博のテーマは、「人類の進歩と調和」。何もなかった丘陵地帯には、動く歩道やモノレールといった先進的な乗り物、各建築家を総動員したかのような豪華絢爛なパビリオンが出来上がり、未来都市の様相を呈していた。
今話題の代々木公園の比ではないレベルの木々を伐採しまくった人工都市で「明るい未来」とは、今となっては笑止千万であるが、高度経済成長の最末期においてはそれがトレン