新谷 雄紀 (Yuki Shinya)

シンガポール在住。マギル大学MBA。米テクノロジー企業勤務。https://www.l…

新谷 雄紀 (Yuki Shinya)

シンガポール在住。マギル大学MBA。米テクノロジー企業勤務。https://www.linkedin.com/in/yukishinya/

最近の記事

2024年に向けて

2023年も残すところあと1日となりました。この1年間は毎週noteを投稿しようと年初に決めましたが、海外出張等でどうしても対応できない期間以外は、なんとか継続することができました。フォローして読んでくれる方や、時にコメント等で反応をくれる方がいたことが大きな励みになり、本投稿を含めると合計40本の記事を残すことができました。大した内容ではない記事ばかりかもしれませんが、改めて振り返ると、忙しい一年だったにも関わらず我ながらよくやったなと、ある程度の達成感を感じています。

    • とりあえずやってみることの価値

      水面に石を投げ込むと、波紋が広がります。最初は大きな波が水面を揺らし、乱れた状態になります。しかし、時間が経つにつれて、エネルギーは失われ、波紋は次第に小さくなり、最終的に水面は平静な均衡状態に戻ります。 このように、均衡状態とは周りの環境全ての釣り合いが取れていて、一定の安定性を保ち、穏やかで変化のない状態です。しかし、この均衡の中に留まることで新しい挑戦や経験を得るためチャンスを見逃すことも多々あります。 こういった均衡を、あえて掻き乱すことができる人には大きな力があ

      • 日本人が意識すべき自分磨き

        日本人ほど自己研鑽に熱心な国民はいないのではないかと思います。 ビジネスの場で役立つスキルや情報についての動画は、今や日本のYouTubeでは人気コンテンツのひとつですし、日本の本屋に行くとビジネス書や自己啓発本に大きなスペースを割かれています。 しかし一方で、欧米人のように様々な人との対話や体験を通じて自己研鑽に取り組む人は少ないと感じます。欧米も日本と同じく、ビジネスにおいてチームワークやコラボレーションが重視されます。日本と大きく違うと感じるのは、積極的な欧米人は

        • 40歳以降の種蒔きと継続のバランス

          20代の間はどんなことにも貪欲に挑戦しようと、とにかく目の前にあるものに全力投球してきましたが、思い返すと35歳を過ぎた頃から何事にも効率を考えるようになりました。仕事でもプライベートでも、その活動にかける時間や労力等のコストに見合ったリターンはあるのかと考え、手をつけるものを選別するようになりました。その理由は自分でもはっきりわかっていて、体に衰えが見え始めたからです。 年齢によって外見に大きな変化はまだ現れていないと願うばかりなのですが、疲れが残りやすくなった気がする頻

          リーダーシップについて

          リーダーシップと聞くと、多くの人が組織のトップや管理職に必要なスキルとして考えるかもしれませんが、実際にはあらゆる立場や経験年数において非常に重要な能力です。これは仕事だけでなく、日常の家庭や友人関係においても役立つ能力であり、特定の地位や権限には関係なく、誰もが日々磨き続けるべきスキルです。 ではリーダーシップとは何なのか。リーダーシップとは、他者を指導し、影響を与え、共同作業を促進する能力のことを指します。これら堅苦しい言葉で表現されていますが、つまりは他者を自分が望む

          リーダーシップについて

          日本大使公邸で萬古焼が使われました

          在シンガポール日本大使公邸で25日に行われた日本茶のイベントに、四日市萬古焼の茶器が使われました。私が四日市萬古焼の国際アンバサダーとしてお手伝いし、 初めて公のイベント向けに導入した事例となります。さまざまなご縁に恵まれて実現した結果であり、多くのVIPに萬古焼を知ってもらえたのは非常に光栄なことです。 萬古焼が海外でも認知されるのはもちろん、地元四日市で職人が丹精込めて作った製品をきっかけに人との繋がりが広がっていく喜びは、他には変え難いものがあります。まだまだ始まった

          日本大使公邸で萬古焼が使われました

          運を味方につける

          松下幸之助は採用面接の際、必ず「あなたは運がいいですか?」と質問し、悪いと答えた人はどれだけ優秀な人間でも不採用にしたと言われています。 あなたは運がいいと思いますか?私自身、かなり運がいい部類の人間だと思っています。ただし、これは自然に降ってきたものではなく、私は自分で運を良くしてきたという自負があります。 運と聞くと、偶然の出来事からくるもので、自分でコントロールできるものではないように思えます。私は、これは半分正しくて、半分間違っていると思います。運を100%偶然の

          運を味方につける

          四日市萬古焼、シンガポールに上陸

          今週は、四日市萬古焼の国際アンバサダーとして初めて公の場で本格的にお手伝いを行った1週間でした。 シンガポールで毎年行われるFood Japanという展示会に萬古焼のメーカーとして出展し、ブース設営、通訳、営業まで一連の流れを経験するとともに、シンガポールでの現地の需要を肌で感じることができた、大変学びの多い数日間になりました。 今回ブース出展の主体となったのは、三重県四日市市を代表する萬古焼メーカーの藤総製陶所。主に急須を得意とする窯元ですが、確かな技術と伝統だけにとら

          四日市萬古焼、シンガポールに上陸

          10年後の日本のトップ企業

          昨日、中学1年生の息子が「10年後日本で最も価値の高い会社はどこになっていると思うか?」と質問してきました。なんとも捉え所の難しい、かつ明確な答えが出せない質問であると感じた一方、日本のマクロの未来予想図をある程度自分なりに持っていれば、今後仕事やキャリアステップの選択など多くの場面で決断する際の羅針盤になるなとも感じました。 最初に断っておくと、この記事で私の未来予想図を説明することはありません。なぜなら答えが出ていないからです。じっくり様々な角度から世の流れを見て考えた

          10年後の日本のトップ企業

          円安が止まらないことによる、最も大きな懸念

          円安が止まりません。 現在、1USドルが約148円で取引されており、日銀の介入や抜本的な金融対策がなければ、近年で最も円安が進んだ昨年10月のレベルを突破し、1USドル=150円を超えるのも時間の問題と考えられます。 ちなみに、私が住むシンガポールには中央銀行は存在せず、シンガポールドルの価値の変動には通貨バスケット制を採用しています。通貨バスケットの構成通貨は正式には開示されていませんが、USドルの比重が最も高いため、シンガポールドルの対日本円のレートは基本的にUSドル

          円安が止まらないことによる、最も大きな懸念

          毎年秋になるとはっきり見える文化の違い

          今年の9月23日は何の日か知っていますか? 答えは「十五夜」あるいは「お月見」です。 祝日ではないですし、日本では多くの場合特別何かイベントがあるわけではないので、なかなかピンときませんが、シンガポールをはじめとした中華系文化の国々では年間で最も重視される行事の一つです。 日本で十五夜と呼ばれるのは、旧暦の8月15日にお祝いする行事であることに由来し、日本でも中華圏でも同じ日に行います。中国やシンガポールでは一般的に「中秋節」と呼ばれ、英語ではその直訳であるMid Au

          毎年秋になるとはっきり見える文化の違い

          忙しい日々の中から幸せを見つける秘訣

          この1週間、仕事とプライベートの忙しさで、ほとんど休む暇がありませんでした。ベッドに入って寝る時間以外は、ずっと行動し続けていた気がします。私は本当に睡眠中も頭が働いている方だと思っていて、特に締め切りに追われたり、仕事が山積みだったりすると、睡眠中も頭がずっと働き続けてしまい、ぐっすり寝られません。当然、体も休まりませんし、朝起きても疲労感が残りますが、その代わり、起きた際には非常にクリエイティブなアイデアが浮かんでいたり、問題の解決方法がひらめいていたりすることがよくあり

          忙しい日々の中から幸せを見つける秘訣

          シンガポールの大統領選挙

          2023年9月1日、シンガポールでは大統領選挙があり、与党である人民行動党(PAP)出身のターマン・シャンムガラトナム元副首相が70%以上の圧倒的得票率を獲得して当選しました。 シンガポールの大統領選挙は6年に一度の一大イベントで、候補者が複数いる場合は有権者による投票が行われます。6年前は候補者が1名のみだったため、無投票当選という少々あっけない、そして一部では物議を醸す結果に終わりました。つまり、今回は国民にとって12年ぶりの大統領候補者への投票機会であり、それによって

          シンガポールの大統領選挙

          子供は親世代を疑ってかかれ

          私は非常に幸運な人生を歩んできたと感じています。同世代で選べるサラリーマン人生の選択肢の中でも、おそらく最も成功した部類に入るのではないかと考えています。新卒で業界の国内トップ企業に入社し、その後世界でもトップクラスの外資テクノロジー企業に転職し、MBAを取得。そして更にはシンガポールに移住し、アジア全体を統括する立場にまで上り詰めました。収入格差が大きいシンガポールにおいて、上位15%に入る収入も手に入れることができました。そのために必要な努力を人一倍してきた自負があります

          子供は親世代を疑ってかかれ

          シンガポールでの緑化活動ボランティア

          シンガポールは非常に緑が豊かな都市国家です。高層ビルやマンションなどの人工物に囲まれた大都会としての姿を持ちつつも、ジャングルのような熱帯雨林が街の至る所に同居しています。これは赤道直下の熱帯気候によって自然に融合しているわけではなく、一重に政府の都市計画の賜物です。都市としての発展を人間の欲望のまま無計画に続ければ、当然自然は犠牲になるため、政府主導の緑化計画が欠かせません。 シンガポールは1965年に建国され今年で58周年となりますが、実は建国以前の1963年から都市機

          シンガポールでの緑化活動ボランティア

          いつでも最高のパフォーマンスを出せるように

          恥ずかしながら最近体力の衰えを感じます。 寝ても疲れが取れないことがよくありますし、大して深酒したはずではないのに翌朝までアルコールが残ると感じることもしばしばあります。また、がむしゃらに頑張る、予定を詰め込む、休息時間を削って仕事するなど、以前だと気合いで乗り切れた体の無理が効かなくなってきている気がします。 こういった年を重ねることで発生してくる衰えはほぼ間違いなく年々悪化するので、それに逆らおうとするのではなく、早めに対策を考え自分で生活スタイルをアジャストするのが

          いつでも最高のパフォーマンスを出せるように