10年後の日本のトップ企業
昨日、中学1年生の息子が「10年後日本で最も価値の高い会社はどこになっていると思うか?」と質問してきました。なんとも捉え所の難しい、かつ明確な答えが出せない質問であると感じた一方、日本のマクロの未来予想図をある程度自分なりに持っていれば、今後仕事やキャリアステップの選択など多くの場面で決断する際の羅針盤になるなとも感じました。
最初に断っておくと、この記事で私の未来予想図を説明することはありません。なぜなら答えが出ていないからです。じっくり様々な角度から世の流れを見て考えたいので、まずは現状を正確に認識するところから始めたいと思います。
直近の株式取引日である9月29日時点での日本企業の時価総額ランキングは下記の通りです。
トヨタ自動車(株) 43,683,379百万円
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ 16,094,361百万円
日本電信電話(株) 15,991,186百万円
ソニーグループ(株) 15,435,641百万円
(株)キーエンス 13,498,026百万円
KDDI(株) 10,539,514百万円
(株)ファーストリテイリング 10,370,821百万円
三菱商事(株) 10,246,457百万円
(株)三井住友フィナンシャルグループ 9,826,826百万円
東京エレクトロン(株) 9,640,173百万円
それでは、近年どういう変化を辿って今に至っているかというと、2017年に既に10年前とトップ10の顔ぶれが変わっていないことが議論されており、2023年の今でも大きな変化はないと言わざるを得ないので、未だ日本にはパラダイムシフトを牽引するようなリーダー企業は出てきていないという見方ができるかと思います。
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加えて、日本のGDPの業界別構成比は1994年まで遡っても長期にわたって大きな変化がないように見えます。今も昔も日本の経済はGDPの20%ほどを占める第二次産業、つまり製造業に安定して支えられています。これは、ここ数十年で世界的な巨大産業に成長したテクノロジー業界に身を置く立場として、非常に驚くべきことです。
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このように、過去の傾向だけ見ると、海外で大きな産業が生まれたり消えたりしていたとしても、国内では産業の比率が圧倒的に変化しにくい土壌が存在すると言わざるを得ません。この理由が日本の国民性から来るのか、人口動態から来るのか、はっきりとはわかりませんが、時代の変化に流されて簡単に変わるようなものではなさそうです。
もしも10年後日本のトップ企業がトヨタではなくなり、別の企業や別の産業に置き換わるのであればおそらく今見えている産業構造は大きく変わっていることでしょう。それが一体何なのか、継続して探っていきたいと思いますので、未来を予測するためのキーワードを今後いくつかピックアップしていきたいと考えています。